10月27日(日) 0:00
管理職に昇進すると基本給が大幅に増える一方、残業代が支給されなくなるケースもあります。では、40代の管理職の平均年収はどのくらいでしょうか?
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、40代の管理職(課長級)の平均年収は、従業員10人以上の企業で男性が約816万円、女性が682万円となっています。
このデータから見ると、40代の管理職で年収600万円というのは、平均よりもやや低い水準です。ただし、年収は業種や職種、企業規模によって大きく異なるため、できるだけ自分の状況に近いデータを参考にするようにしましょう。
独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると、課長クラスの平均残業時間は月21時間程度です。その他の管理職についても、月20時間前後となっており、大きな差はありません。
一方、一般社員の残業時間については、ライン職が平均20時間、スタッフ職の平均が約17時間となっています。
これらのデータによると、管理職になったからといって残業時間が大幅に増えるわけではないことが分かります。ただし、業界や企業によっては残業時間が増えるケースもあるでしょう。
パーソル総合研究所の調査によると、「働き方改革」を推進する企業では、一般社員の残業規制や有給休暇取得の義務化により、管理職の業務負担が増加していることが明らかになっています。管理職を対象にしたアンケートによると、62.1%が業務量の増加を感じていると回答しています。
管理職の労働時間と年収のバランスを改善するには、以下のような方法が考えられます。
部下への適切な権限委譲や業務の効率化を進めることで、自身の労働時間を削減できる可能性があります。例えば、ITツールの導入や業務のマニュアル化、または部下の育成に力を入れることで、長期的に自身の負担を軽減できる可能性があります。
現在の労働時間と報酬のバランスに不満がある場合は、待遇改善について上司や人事部門と交渉することも一つの選択肢です。また、労働組合を通じて交渉する方法もあります。
現在の会社で待遇改善が見込めない場合は、転職も視野に入れましょう。特に、優れたマネジメント力を持つ人材であることをアピールできれば、年収アップのチャンスも十分にあります。
ただし、転職を決断する際は、年収だけに注目するのではなく、労働時間や福利厚生など、総合的な待遇をしっかりと比較検討することが重要です。
管理職になると、年収や労働時間に関して悩みを抱える方が多くいます。そのため、自身の労働環境や待遇を定期的に見直し、必要に応じて改善することが重要です。
業務効率化や労働条件の交渉などを行っても問題が解決しない場合は、思い切って転職を視野に入れることも一つの手段です。自分に合ったアプローチを検討し、最適な働き方を見つけることが、長期的なキャリアの安定につながります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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