10月27日(日) 5:10
一般社団法人日本乳業協会によると、「牛乳」と呼ばれるものはおもに次の4種類があります。
●牛乳:乳脂肪分3.0%以上、無脂乳固形分8.0%以上
●成分調整牛乳:乳脂肪分1.5%以上、無脂乳固形分8.0%以上
●低脂肪牛乳:乳脂肪分0.5%以上1.5%以下、無脂乳固形分8.0%以上
●無脂肪牛乳:乳脂肪分0.5%未満、無脂乳固形分8.0%以上
牛乳はどの種類も原材料に生乳100%のみが使用されています。そのなかで、低脂肪牛乳や無脂肪牛乳は生乳から乳脂肪分を減らしていることに対し、成分調整牛乳は水分やミネラルなど乳脂肪分以外の成分も一部除去し、調整されています。
一般的に牛乳よりも成分調整牛乳の方が安いとされています。実際、オンライン通販サイトだと牛乳は1000ミリリットルが339円で売られているのに対し、成分調整牛乳は1000ミリリットルが293円で販売されていました。
もし1週間に1000ミリリットルの牛乳を消費すると考えると、普通の牛乳なら月に約1356円、成分調整牛乳だと月に約1172円の出費です。節約をしながら牛乳を飲みたい方は、成分調整牛乳が向いているでしょう。
エネルギー量や栄養素は同じ成分調整牛乳でもメーカーによって異なります。今回は、森永乳業株式会社の牛乳と成分調整牛乳のエネルギーや栄養素を比較しましょう。森永乳業株式会社によると、各栄養素などは表1のようになっています。なお、200ミリリットル当たりの数値です。
表1
エネルギー | たんぱく質 | 脂質 | コレステロール | カリウム | カルシウム | |
---|---|---|---|---|---|---|
牛乳 | 137キロカロリー | 6.8グラム | 7.8グラム | 25ミリグラム | 310ミリグラム | 227ミリグラム |
成分調整牛乳 | 106キロカロリー | 7グラム | 4.2グラム | 12ミリグラム | 317ミリグラム | 232ミリグラム |
出典:森永乳業株式会社「牛乳類の栄養成分」を基に筆者作成
表1によると、たんぱく質やカリウム、カルシウムなどの栄養素に大きな違いはありません。しかし、脂質やコレステロール、エネルギーの量は大きな差がありました。
牛乳は、生活スタイルや好みに応じて選ぶとよいでしょう。普通の牛乳は生乳の成分を調整せずに殺菌してパッキングしているため、生乳本来のコクや甘みを感じられます。
成分調整牛乳は、乳脂肪分などの成分を一部取り除いており、乳脂肪分を調整しているものであれば、牛乳よりもあっさりとした口当たりでカロリーも低いため、食事制限をしている方にも向いているでしょう。より脂肪分の少ない牛乳がよい方は、低脂肪牛乳や無脂肪牛乳も選択肢のひとつです。
成分調整牛乳とは生乳から乳脂肪分や水分、ミネラルなどの成分の一部を除去して調整したものです。エネルギー量や栄養素は同じ成分調整牛乳でもメーカーによって異なりますが、今回比較した結果では、普通の牛乳とカルシウムやたんぱく質などの栄養素に大きな差はありませんでした。
費用は、成分調整牛乳の方が安い傾向にあります。節約しながら牛乳を飲みたい方にもおすすめです。牛乳にはほかにも低脂肪牛乳や無脂肪牛乳など、さまざまな種類があります。口当たりや風味も異なるため、どの種類がよいか分からない場合は小さいサイズを購入して試してみるのもよいでしょう。
一般社団法人日本乳業協会
森永乳業株式会社 栄養成分表示 牛乳類の栄養成分
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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