31歳女性、自分がクチャラーだと気づく。録音したら「信じられない音が」/びっくり体験人気記事BEST

31歳女性、自分がクチャラーだと気づく。録音したら「信じられない音が」/びっくり体験人気記事BEST

10月26日(土) 8:44

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女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「びっくり体験」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2020年10月20日記事は取材時の状況)

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気心知れた友人との食事や飲み会は、ときにストレス発散や気分転換になる人も多いはず。ただ、そんな楽しい時間なのに相手の食事マナーで逆にストレスが溜まってしまうこともあります。

たとえば、くっちゃ、くっちゃ、くっちゃ、くっちゃ……と、物を食べるときに咀嚼(そしゃく)音がやたらとうるさい“クチャラー”の存在です。

「食べる音、大きいよね」友人がズバッと指摘



ネット上で質問と回答を見られるQ&Aサイトなどでもは、よく「クチャラーの恋人に困っている」「友人のクチャラーをなんとか治す方法を教えて」など、当事者ではなく周囲からのSOSの声はよく耳にします。しかし、今回登場するのは当事者の仲間優里恵さん(仮名・31歳)。社会人になってから友人に指摘され、なんとか改善しようと奮闘しているそうです。

「治そうとおもったきっかけは、職場が近い、大学時代の女友だちと二人で飲んでいたときのことです。その子に『……食べてるときの音、ちょっと大きいよね。自覚ある?』と言われて。自分でも昔から少しは自覚していたんですが、家族みんなそうなのでとくに気にしていませんでした」

以前注意されたときはつい“逆ギレ”



過去にも別の友人に何度かやんわりと注意されたことがあるそうですが、その瞬間「人前で指摘された」「プライドが傷ついた」など、恥ずかしさが先行してしまってつい衝動的に“逆ギレ”に近い対応をとってしまったとか。ただ、今回の友だちの注意の仕方は、今までとは違っていたそうです。

「その子は、面倒見がよくてサバサバしている姉御肌キャラの子なのですが、『治した方が絶対いいと思うなあ』『あなたが損しちゃうよ。なんかそれってもったいないじゃん(笑)』と、向き合ってちゃんとズバッと言ってくれたんです。今までは口うるさい人の前から逃げるだけでしたが、否定するだけじゃなくて、私を気遣ってくれる言葉に素直に『治さなきゃ』と思えました」

友人に、自分の咀嚼音を録音してもらう



クチャラーを治すためには、まず己を知ること。仲間さんはその友人に、「自分の咀嚼音が気になったら録音してほしい」とお願いをしたそうです。

「あとから言われたり、その場で注意してもらっても自分では普通に食べているつもりだから分からないことも多いんです。だから恥をしのんで“音”が鳴りはじめたら録音してくれるように頼みました。絶対ではなくて、『気が付いたら撮れたら撮ってほしい』と。
本当に仲がいい友達だから頼めたし、信頼関係があるから引き受けてくれたんだと思います。でもその“録音内容”がとにかく凄まじくて……」

食事や飲み会を数回重ね、何本か録音したデータを二人で一緒に聞いてみることに。

「口の中で天ぷら揚げてんの……?」



「『ピッチャピッチャ、くっちゃくっちゃ、もっちゃもっちゃ、ピチピチピチピチ……』我ながら唖然としましたね。自分ではここまでひどいとは思っていなかったので、聞いた瞬間は信じられなくて。友だちに『間違えて、陸に打ち上げられた魚の跳ねる音でも録音した?』と真顔で聞いてしまったくらいです。

でも、そうしたら、友達も神妙な顔つきになって、『……ねえ、口の中でそこそこ大量の天ぷら揚げてる?』と私に聞いてきて。それも失礼ですよね(笑)。いや、揚げるわけないでしょうよと。二人で爆笑しながらも、改めて聞く自分のクチャラーっぷりに青ざめた瞬間でした」

クチャラーの原因を自分なりに分析



仲間さんは色々と大きな咀嚼音の原因を探っていった結果、普段から圧倒的に“口呼吸”が多いことも影響しているのでは? という結論に至りました。

「小さい頃から気が付くと口が開いていて、鼻で呼吸しようとすると苦しくなっちゃうんです。だから寝るときも開けっ放しで、よく起きたときに乾燥で喉を痛めていたり……。唇も、リップを頻繁につけているのにすぐカサカサになるんですよ。食べるときも、大きな口をあけて噛みながら呼吸しているので、自然と呼吸音と咀嚼音が入り混じって不快な音になっていたんだと思います」

さらに一度に口に入れる量が多かったり、ひとりで食べるときもイヤホンをしたまま食べているという仲間さん。イヤホンをしていては、余計に自分の出す音に気が付きませんよね。さまざまな要因が重なって、知らず知らずのうちに不快なクチャラーになってしまったそうです。

クチャラーをテーマに大喜利がスタート



「それまではプライドが邪魔して原因を調べようとはしなかったし、本当に友人には感謝しています。上から目線でもなく、白い目でもなく、同じ目線で向き合ってくれたから私も素直になれました。
でも今も無意識にまた音を立ててしまうときは、それもすぐに録音されて、『ねえこれ聞いてみて。……小雨の降る中、水たまりでおっさんがタップダンス踊ってる音みたいでしょ』と、あんたそれ実際に聞いたことあるの!? とツッコみたくなるような例えを出してきたり。ほかにも、『雨上がり、子どもたちが駆け回る。ちゃぷちゃぷ、ちゃぷちゃぷ、梅雨明けの音』など、なんか穏やかな光景が想像できるような“無駄に詩的”でエモい表現をされたり……(笑)」

「エモい」とは、なにか感情を揺さぶられるような、懐かしくノスタルジックなような、そんな何とも言えない感情を表現するときに使われる言葉です。しかし、まさか“クチャラー”をテーマにそんな誌的な表現が生まれるとは。もはや大喜利みたいですね。

「そうそう、なんかもう面白いんです(笑)。変に腫れ物に触るように距離を置かれるのではなくて、ズバッと指摘して笑いに変えてくれる。でも、もう友人にそんなボケる素材を与えないよう、いち早くクチャラーから卒業できるように奮闘中です!」

ずっとコンプレックスでもあった咀嚼音の改善を目指して、友人の助言を素直に受け入れ始めた仲間さん。コンプレックスがなくなる日も、そう遠くはなさそうです。

<取材・文/赤山ひかるイラスト/とあるアラ子>

【赤山ひかる】
奇想天外な体験談、業界の裏話や、社会問題などを取材する女性ライター。週刊誌やWebサイトに寄稿している。元芸能・張り込み班。これまでの累計取材人数は1万人を超える。無類の猫好き。

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