10月26日(土) 5:10
看護師は勤務先にもよりますが、60歳から65歳で定年を迎えることが一般的です。厚生労働省の「高年齢者の雇用」によると、高年齢者雇用確保措置により、定年年齢を65歳未満に定めている事業主は、雇用する高年齢者の65歳までの安定した雇用を確保するために、以下3つのうちいずれかの措置を実施する必要があるようです。
●65歳までの定年の引き上げ
●65歳までの継続雇用制度の導入
●定年の廃止
また、既に定年年齢を65歳以上70歳未満に定めている、または継続雇用制度を導入している事業者は、70歳まで定年年齢を引き上げるなど、70歳までの就業機会の確保をするための措置を講ずるよう努める必要があります。国が70歳まで働ける職場環境づくりの方針を打ち出していることに加えて、看護師資格には年齢制限がないため、看護師は60歳以降も長く働き続けられる職種の一つといえるでしょう。
定年後も再雇用や再就職などで仕事を続ける場合、一般的に年収は下がることが考えられます。60歳以降の看護師(女性)の平均年収について、総務省統計局が公表している、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」を基にまとめると以下の通りです。
●60~64歳(3万8720人):477万400円
●65~69歳(1万80人):447万7200円
●70歳以上(4250人):406万6000円
●全年齢(74万7260人):506万1400円
全年齢の平均年収と比較すると、60歳以降の金額は下がっていきますが、それでも比較的安定して稼ぎ続けられる職種であるといえるでしょう。なお、70歳以上の女性看護師は4250人いて、定年後も現役で働き続ける人がいることも分かります。
近年では国が70歳まで働ける職場環境づくりの方針を打ち出していて、看護師の場合も例外ではありません。なお看護師の資格には年齢制限がないため、定年後も再雇用や再就職などで働き続けることが可能です。女性で70歳以上の現役看護師も4250人いることが分かりました。平均年収は年齢に応じて下がっていきますが、60歳以上でも年代別に平均406万6000円〜477万400円と比較的安定して稼ぐことが期待できます。
ただし看護師のハードな業務が体力面で負担とならないように、勤務時間の調整や夜勤のない職場を選ぶなど、無理なく続けられる工夫が必要になるでしょう。新しい知識や技術についていける柔軟性や、同僚との良好な人間関係を保つ努力も欠かせません。
厚生労働省 高年齢者の雇用
総務省統計局 政府統計の総合窓口(e-Stat)厚生労働省 賃金構造基本統計調査/令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 第7表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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