猫の毛は健康のバロメーター!「体の健康」と「心の幸せ」両方が大切なんです/猫と幸せに暮らすための教科書(1)
家族の一員として人を和ませてくれる猫。元気でいっぱいな姿を見るとその状態が当たり前のように思いがちですが、猫と人はまったく違う生き物です。
私たち飼い主が準備した環境で、猫本来の自由と幸せを感じながら生きているのか? 体調に異変はないのか?
そういった猫のメンタルケア&ヘルスケアについて、猫好きの獣医師・野澤延行さんがご紹介。初めて猫を飼う人や、猫の心身の健康に配慮したい人は、ぜひ参考にしてみてください。
※本記事は松本勇祐(著)、野澤延行(監修)の書籍『猫と幸せに暮らすための教科書家族が知っておきたい猫のメンタル&ヘルスケア』から一部抜粋・編集しました。
■多頭飼いではゾーン分けを
猫は本来単独で暮らすことを好みますが、2頭、3頭と増えると交流ができて楽しそうです。でも、なかにはストレスを感じる猫もいます。その相性を見極めるために、お試し期間を設けます。また、多頭飼いではゾーン分けが必要なので、縦の空間も有効に使いましょう。
■まとめ
多頭飼いで仲良くなれないときは、食事もトイレも別々に。
「多頭飼育崩壊」してしまうと、飼い主も猫たちもハッピーではありません。飼った猫の世話をしきれるのかを重視しましょう。
■室内飼いの猫には暑さ対策を
猫の快適な温度は22~26℃。高齢猫ではそれよりも2~3℃高め。基本的に、猫は自分で最適な場所に移動して体温調節を行います。冬は、暖房器具による低温ヤケドや事故に気をつけましょう。夏は熱中症に注意し、気候に慣れる暑熱順化が重要です。
■まとめ
暑さ寒さはほどほどに。飼い主が不慮の事故を防ぐ。
足裏にしか汗腺のない猫は、人間のように発汗で体温調整ができません。新鮮な水をつねに準備しておきましょう。
【プロフィール】
野澤延行(監修)
1955年東京都出身、獣医師。北里大学畜産学部獣医学科卒業。東京都獣医師会会員。「動物・野澤クリニック」院長。谷中で野良猫問題およびTNRにも取り組む。
著=松本勇祐、監修=野澤延行/『猫と幸せに暮らすための教科書家族が知っておきたい猫のメンタル&ヘルスケア』
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