竹内涼真&賀来賢人が語る“作品と観客”の関係値ブーイングは「ある意味でフェア」

(左から)竹内涼真&賀来賢人 クランクイン!写真:上野留加

竹内涼真&賀来賢人が語る“作品と観客”の関係値ブーイングは「ある意味でフェア」

10月25日(金) 12:00

Amazon Originalドラマ『龍が如く ~Beyond the Game~』が、Prime Videoにて10月25日より世界独占配信される。本作は、セガの人気ゲーム「龍が如く」シリーズに着想を得た新たな実写クライム・サスペンスアクションで、物語の主要人物を演じるのは、俳優の竹内涼真と賀来賢人だ。共演するのは本作が初めてだという2人。しかし、演じるなかで竹内は「本気の方向性が同じ」だと感じ、賀来は「支えたくなった」とお互いについて話してくれた。

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■原作ファンの期待やプレッシャーは「絶対に来るもの」

本作は金と欲望が渦巻く神室町を舞台に、“堂島の龍”に憧れる主人公・桐生一馬と、兄弟同然で育った3人の幼馴染の生き様を1995年と2005年の2つの時間軸を行き来しながら描く物語。主人公・桐生一馬を竹内が演じ、一馬と養護施設「ひまわり」で一緒に育ち、後にライバルとなる兄弟分・錦山彰を賀来が演じる。

――最初にシナリオを読んだときの感想を教えてください。

竹内:あっという間に読み終わって、すぐに「超面白いです!」って(監督の)武(正晴)さんに電話しました。裸のまま。

賀来:えっ(笑)。

竹内:風呂上がりだったんです(笑)。シナリオが面白過ぎて興奮しちゃって、服を着ないまま40分ぐらい話してしまいました。

――どういったところが特に面白いと感じましたか?

竹内:親がいない子どもたち4人の物語は、人間の内面が色濃く描かれていると感じたんです。読みながらとても感動しましたし、読み終えた後は、自分がこの本に登場する1人の人物を演じられることが、より楽しみになりました。

賀来:本作は1995年と2005年に起きた出来事がそれぞれ描かれるのですが、展開がとても早いんです。時間軸での対比、そして、めくればめくるほど登場人物の考えなどが見えてきて答え合わせになっていく構成自体が、すごく面白いと思いました。竹内くんも言っていましたが、あっという間にシナリオを読み終えてしまったんです。この作品、いけるなという手ごたえも感じました。

――人気ゲームシリーズに着想を得た実写クライム・サスペンスアクションですが、そういった作品に参加することへのプレッシャーはありましたか?

竹内:これは本作に限らないことですが、原作を好きな方々からの期待やプレッシャーというのは絶対に来るものなんです。皆さん好きな作品ですから、当たり前ですよね。ただ、撮影に臨む時はそういうプレッシャーはいったん意識せず、芝居に集中しています。

賀来:人気作品の実写化となれば、それ相応のプレッシャーが来るのは当然のことです。今回は特に、世界的に人気な作品なんですよね。「サンディエゴ・コミコン」に参加して、海外にファンがいることをより実感しました。

竹内:思っていた以上の熱量で、賀来くんと2人でビックリしちゃったんです。

賀来:それでも、今回は原作サイドから「皆さんなりの『龍が如く』を作って大丈夫です」と言っていただき、それを受けて強気に自分たちが考えるドラマを作りました。プレッシャーがあるなかでチャレンジしたこと自体が、僕は面白いと感じています。

■ブーイングが起きるのは、ある意味でフェア


――先ほど「サンディエゴ・コミコン」の話が出ましたが、改めて参加してみた感想を教えてください。

竹内:現地の方々が熱量高く迎えてくださったのが、とてもうれしかったです。あの光景を見て、「龍が如く」の新しい形を作るという今回の企画に参加してよかったなと思いました。同時に、監督をはじめとする製作スタッフの方々を信じて、現場で頑張ってきたことが報われた気もしたんです。まずは一つ目のハードルを越えて、受け入れてもらったと感じました。

――お客さんたちの実際の反響を見て、ホッとした部分があった。

竹内:はい。ブーイングが起きることもあるらしいので…。そんな残酷なこともあるのかと思いますが、皆さんお金を払って参加している訳ですし、何時間も並んで来ているわけですから。

賀来:ある意味でフェアですよね。お金を払っている人たちは、遠慮なく作品を評価しているという感じで。でも、それぐらいシビアに評価してもらった方がいい気もしています。

――もちろん誹謗中傷はよくないですし、評価は人それぞれだけれど、中には厳しい意見があってもいいというか。

竹内:評価していただけたら、“いいものはいい”、“よくないものはよくない”という答えを一つ見つけられる気がします。いい評価をしてもらえたときは、やりがいをより感じられそうですし。本作はイベントに来ていただいた方々に拍手を送ってもらえたので、本当によかったです。

■お互いが発信するものを拾って反応できた


――芝居をかけ合うなかで感じたお互いの印象はどうでしたか?

竹内:言葉で説明しなくても、お互いが発信するものを拾って反応できたと、僕は感じていました。賀来くんとは「こういうアプローチがいいよね」といった、空間上にある感覚的なものを共有し合ってお芝居できた気がします。お芝居への向き合い方、本気の方向性が一緒だと感じられたのが、すごくうれしかったです。

賀来:どういう人なのかというイメージもないぐらい初対面だったのですが、実際に会ってみたら、すごく好青年で真面目でした。何より役や作品をすごく楽しんでいるのが伝わってきて、支えたくなったんです。この人を輝かせるために、僕はどう錦山彰という人物を演じて関係性を作っていけばいいのかなと思わされる、役者としていい素質を持っている方だと感じました。吸引力のある役者さんです。

竹内:ありがとうございます。賀来くんは、声をかけてくれるタイミングが絶妙なんですよ。現場で何度も助けていただきました。広く客観的に現場を見ていらっしゃる方なんだと思います。あれは、計算して声をかけてくれていたんですか?

賀来:いやいや、まさか(笑)。先ほど言った支えたくなる人って、人として備わっている何かがあると思うんです。いくら技術がすごくても、人としての魅力がなければ「俺も一緒にやってやるよ」と思わないですから。竹内くんは声をかけたくなる、支えたくなる何かを持っている役者だと感じています。

――最後に、作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

竹内:『龍が如く ~Beyond the Game~』は素晴らしい原作から着想を得て、僕らが新しく作った作品です。何も考えずに1話を見ていただいたら、あっという間に6話まで見終わってしまうんじゃないか…それぐらいの自信があります。スタッフとキャスト全員で力を合わせて作った作品なので、ぜひ見てください。

賀来:「龍が如く」のエッセンスや核みたいなものを確実に持って、僕たちは命をかけて作りました。物語のテーマはすごく普遍的なものだと感じています。原作ファンの方も、ゲームをプレイしたことがない方も楽しめる作品になっているので、ぜひ幅広い層の方に見ていただけたらうれしいです。

(取材・文:M.TOKU写真:上野留加)

Amazon Originalドラマ『龍が如く ~Beyond the Game~』(英題:『Like a Dragon: Yakuza』/全6話)は、Prime Videoにて10月25日より世界独占配信。

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