10月25日(金) 18:02
<樋口久子 三菱電機レディス初日◇25日◇武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)◇6650ヤード・パー72>
主催者推薦選考会(マンデートーナメント)を突破した16歳の中嶋月葉(岡山・作陽学園高2年)が、12番パー3(実測171ヤード)で今季ツアー20度目となるホールインワンを達成。さらに、最終9番パー5ではイーグル締め。4アンダー・9位タイで初日を終えた。
今年の「日本女子オープン」最終予選会以来となる、人生2度目のホールインワン。6番アイアンを振り抜いた。「入ると思ってなくて、見てもいなかった。(ギャラリーから)『入った!』と言われて、すごくうれしくて。去年まではホールインワンしたことがなかったので、本当に入るとは思ってなかったです」と、自身でもビックリの一打となった。
これまで、ツアーの主催者選考会には7度挑戦して、5回もトップ通過を果たしている。その秘訣を聞くと、「1日しかないですし、他の試合より気楽にできます(笑)」。憧れの選手は申ジエ(韓国)だという16歳は、淡々とマイペースにゴルフをすることを信条としている。
今大会でキャディを務める父・知洋(ともひろ)さんとともに、5歳からゴルフを始めた。それまで知洋さんはゴルフ素人だったという。「自分がゴルフを始めたかったんですけど、近くの練習場へ行くのに一人だと恥ずかしいから、『一緒に行こう。一緒に習い事しよう』と(誘って)娘もゴルフを始めました。小学生のころは週1回の習い事だったのですけど、中学生の頃からがっつりやり始めましたね」。現在、ドライバーの平均飛距離は260から270ヤード。プロ顔負けのパワーを持つまでに成長している。
現在は、渋野日向子や久常涼を輩出した岡山県の作陽学園高で腕を磨いている。来年は、いよいよ高校3年生。プロテストを受験予定だ。「今でもファンの方とかに可愛がってもらえるので。いろんな人に声をかけてもらえる、渋野さんみたいなプロになって欲しいですね」(知洋さん)。大いなるポテンシャルを秘める16歳。大先輩の背中を追いかけていく。(文・神吉孝昌)