ユニクロ・無印良品「ブランド品のよう」「過去最高の出来」秋冬の傑作アイテム4選

ブロードオーバーサイズシャツ

ユニクロ・無印良品「ブランド品のよう」「過去最高の出来」秋冬の傑作アイテム4選

10月23日(水) 8:54

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メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第502回をよろしくお願いします。

今秋、大豊作だったコラボアイテム

この秋冬はとにかくコラボや特別ラインが満載でした。

ユニクロだけでも元エルメスのデザイナー「クリストフ・ルメール」との協業ライン、クロエなどを経験したクレアワイト・ケラーとのコラボライン、ロエベのデザイナーJWアンダーソンとのコラボライン、日本人デザイナーながら世界で支持されているホワイトマウンテニアリングとのコラボライン……などなど。

「どれを買っていいかわからない!」という方も多いでしょう。また、気がついたら発売からすでに時間が経っていてメインどころが軒並み完売……なんてことも。

というわけで、今回は「今からでも遅くない!ファストファッションコラボ品のおすすめ!」をご紹介します!

▼UNIQLO U
・メリノブレンドモックネックセーター 3990円

まずはユニクロU。エルメスのディレクターを務めた伝説的デザイナー、クリストフ・ルメールとの協業ラインです。今回のコラボはラインアップが大変豊富でどれをピックアップするか迷いましたが……今在庫があり、万人に喜ばれるのはコチラではないかと。

ユニクロのスペシャルヒット商品メリノウールシリーズをモチーフに製作されたニット。メリノウールは100%ウールの上質な糸で作られ、ブランド品と見比べても見劣りしない傑作。

ただし、その反面「ONでもOFFでも使える」と謳ってるところからもわかる通り、サイズ感が無難でデザイン的にも冒険しない超絶スタンダード品。素材は確かにいいけれど、ただのウールニットと言われたらそれまで。それだけに着こなし方次第では「おじさん臭く」見えることも。

ブランド品のような複雑な中間色の表現

そこで、ユニクロUラインでは今風のリラックスサイズに、トレンドを感じさせるハイネック仕様に、そして素材はメリノだけでなく、アクリルをブレンド。化学繊維を程よくブレンドさせることでウールにハリが生まれほんのり硬く仕上がっています。

こうすることでルーズなシルエットはさらに伝わりやすくなり、かつ従来のメリノウールにあった「素材の薄さ」も多少はカバーできているわけ。

色味もインラインのメリノウールにはないブランド品のような複雑な中間色の表現になっており、おすすめ。一枚でもインナーでも活用できます。

▼UNIQLO C
・ブロードオーバーサイズシャツ3990円

・ブロードオーバーサイズシャツ3990円

今季からスタートしたユニクロCのメンズライン。クロエなどを経験したデザイナーであるクレアワイトケラーが監修したライン、彼女はユニクロ全体のディレクションに携わることも発表されています。メンズではあまり存在感のないデザイナーで、どちらかというとレディースでの人気が高い。

それだけに服好き男子諸君はピンと来ない名前だったと思いますが……できあがったラインアップはどれも使いやすく万人向けで評判が良かった模様。

その中でも特に使い回しやすいのがシャツ。シンプルなシャツをデザインをミニマルに(縫製などが見えないように始末を変えています)、素材を従来のユニクロよりも上質に感じられるものに、さらにシルエットを今風のルーズな形に進化。

3990円でよく出せるなと感心する光沢感と膨らみ

インラインのユニクロシャツは「ONでも使える」「オジサンでもおじいちゃんでも着用できる」とあまりにも万人向けを狙うあまり無味乾燥なものになっています。それだけにシャツだけではどうにもおしゃれに見せることが難しい……。

今回のユニクロCのシャツは肩の落ち方や細かなデザインディティールまで一枚でそれっぽく見せることができる逸品。素材もいうことなしで、3990円でよく出せるなと感心する光沢感と膨らみのあるコットン。

ベーシックなシャツはこれからの季節多用することでしょう。今のうちにぜひ。

▼UNIQLO JW anderson
・チェスターコート1万4900円

さらにユニクロJWアンダーソンコラボ。スペインの老舗ハイブランド・ロエベを生まれ変わらせ、現代のトレンドセッターまで上らせたデザイナーJWアンダーソン。現在世界でも指折りの人気デザイナーであり、ユニクロとのコラボは奇跡に近い!

パンクス文化を持つイギリス出身らしく、破壊的なデザイン傾向があるJWアンダーソン。ドッキングデザインやクレイジーパターンなどクラッシュアンドビルドなアプローチが多く、どうしても万人向けのライフウェアであるユニクロとは相性イマイチ。毎度毎度順調に展開型数を削られていますが……それでも根強いファンが多いのもこのコラボの特徴。つまり「万人向けじゃないけど、服好きには一定数ファンがいる」イメージ。

今回もまた少々マニアックな提案がありました。

他ブランドがつくったら3万円では収まらない

こちらは世界3大ツイードの一つドネガルツイードを模した素材を使ったチェスターコート。凹凸のある生地感は従来のユニクロでは絶対にない高級なもの。厚みもあり、がっしりとしていてるでヴィンテージコートのようです。

肩周りなどは特別ゆったりとしたものではなく、裾に向けて生地が広がるような形。たっぷり使った生地でラグジュアリーに見えるけれど、どこか古めかしい部分があり「ヴィンテージの高級コート」のイメージで着用できる。

1万4900円とユニクロとしては高価ですが、他ブランドがつくったら3万円では収まらないほどでしょう。ヴィンテージ好きには特におすすめです。

▼MUJILabo
・紳士カシミヤ混チェスターコート2万9900円

最後はコラボではありませんが、特別ライン。無印良品が今年からリブランディングして再スタートしたMUJILabo。今回のカシミアチェスターが過去最高の出来!

なにしろカシミアとウールを高混率で実現した生地!リサイクル生地とはいえ(端材を使ってもう一度生地にする技術、日本では尾州地域で有名)ちゃんとカシミヤウールの風合いは再現できているし、さらに高級コートの代名詞的仕様であるリバー仕立ても採用。

コートの中でもハードルの高い仕様に挑戦

リバーとはつまり裏も表になってるということですが、縫製が目立たずエアリーで美しいドレープが生まれるため、ラグジュアリーブランドがよく採用する仕立てです。ただし、手間が大変かかるため、量販店などでは使うことができません。

2万9900円と高価ではありますが、「カシミアウールのリバー仕立て」というコートの中でもハードルの高い仕様に挑戦して、この値段に落ち着けたのは奇跡!

さらにたっぷり着丈でルーズな印象になっており、トレンド最前線の作り。これはもうブランドものとして10万円くらいで並んでいても違和感ない!生産数もさほど多くないみたいですから、実需期になる前に完売しそう。急げ!

以上、今買えるファストファッションコラボ品、でした!

【MB】
ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag)

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