10月21日(月) 11:00
アベレージゴルファーや上級者など幅広いゴルファーが使用する中空アイアンとぶっ飛びアイアン。その共通点は、飛距離性能の高さとスイートエリアの広さだ。その中で最新モデルは中空のデメリットである打感の硬さと、ぶっ飛びのデメリットである打ちにくさが大幅に改善されている。
新作中空&飛び系アイアンはやさしく飛ぶものばかり。一番飛んだのはドライブスターのタイプSだった!【写真】
中空アイアンの特長は、重心深度の深さでスイートエリアが広くなり、フェースを薄くできることで初速が上がること。ただし、フェースが薄いと打感が硬くなりやすく、ヘッド内部の空間で打球音が響くので、打感にこだわる人には敬遠されてきた。
「でも、最新モデルは衝撃吸収材の進化や、フェース裏側の厚みを変えることでソフトな打感を実現しています」(ギアに精通するプロ関浩太郎)
ぶっ飛びアイアンの特長は、超ストロングロフトと長尺シャフトで2番手上の飛距離を出せること。ロフトが少な過ぎて適正なキャリーが出なかったり、シャフトが長いくてミート率が落ちたりという声もあったが、最新モデルは超低・深重心設計で球の上がりやすさとスイートエリアの広さがアップしている。また、ヘッドとシャフトのマッチングの良さで、芯でボールを捉えることができる。
今回19モデルを弾道(タテ軸)と寛容性(ヨコ軸)を基準にして分類し、性能早見表を作成。中空アイアンは2タイプに分かれた。表の真ん中に位置し、弾道が高いバランス型が「P770」「APEX Ti FUSION」などが該当。「中空の中では打感が柔らかくてスピンコントロールしやすい。飛びとやさしさに操作性をバランス良く備えています」(関)。
表の左側から左上に位置するのは、より寛容性を高めた中空アイアン。「APEX Ai300」「APEX Ai200」などが該当する。「ボール初速が速くてつかまりの良い中弾道・低スピンボールで飛ばせますね。安定して飛ばしたい人に最適です」(関)。
中弾道で飛び、直進性も高いのが、表の左下に位置する「インプレス ドライブスター TYPE-D」「インプレス ドライブスター TYPE-S」などのぶっ飛びアイアン。「強弾道の飛びに特化したモデルですね。幅広ソールの『D』は寛容性が高く、シャープな『S』は操作性があります」(関)。
性能早見表を見て、気になるモデルをチェックしてほしい。店頭で顔を見て、実際に試打をして選ぶことをオススメしたい。
■解説:関 浩太郎
せき・こうたろう/セキゴルフクラブ主宰。アメリカで最新の理論を学び、スイングコーチ&クラブフィッターとしてギアにも精通している
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