俳優の渡辺謙が、ディズニー映画「ライオン・キングムファサ」で日本版声優を担当することが決定し、10月21日に都内で行われた発表イベントに出席した。ディズニーの名作アニメを“超実写化”した2019年製作の映画「ライオン・キング」の前日譚。渡辺が演じるのは、若き日のムファサ王とスカーを追い詰める恐ろしいライオンのキロス(演:マッツ・ミケルセン)というキャラクターだ。
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【フォトギャラリー】イベントに登壇した渡辺謙と尾上右近
渡辺がディズニー作品に参加するのは、初めてのこと。「久しぶりにオーディションを受けまして、『演じていいぞ』と言ってもらえた」と出演が決まった経緯を振り返った。演じる役どころは“ヴィラン”ではあるが、「実はキロスと彼の群れは、社会から疎外されていて、必死に生きていこうとするものたち。ただの悪役ではないので、戸惑いもあった」と説明。ミケルセンが演じている点も興味があったといい「独特の存在感がある、すばらしい俳優さん。実際に(英語の)音声を聞かせてもらうと、絶妙に演じていたんですよ」と感想を語った。
劇中には、キロスが思いを歌で表現するシーンもあり「歌がね、やたらめんどうくさいんですよ(笑)」と苦笑い。楽曲を手がけるリン=マニュエル・ミランダとは、ブロードウェイで交流があったといい「こんなややこしい音楽を作る男だとは(笑)。アフリカのビートが効いた、ノリのいい音楽なので、キャラクターとどう整合性をとったらいいのかと」と述懐する。「そのへん、マッツは結構ねっとり歌うんですよね。あっ、こういうことかって」と、歌唱シーンでもミケルセンのパフォーマンスが参考になった様子だ。
発表イベントには、若きムファサの日本版声優を担当することになった尾上右近が出席。サプライズの予定だったが、渡辺が「さっき裏で会った」とバラしてしまうハプニングもあり、「ごめん、先に言っちゃった」(渡辺)、「一応サプライズですから……」(右近)と、ユーモラスな掛け合いが場内を笑いに包んだ。
また、この日は渡辺の65歳の誕生日ということで、右近から白い獅子舞のパフォーマンスがプレゼントされ、渡辺は「すごい迫力ありますね。(ムファサとキロスの)対決するシーンがあるんですけど、それを思い出した」と大興奮。さらに、「ライオン・キング」シリーズの象徴でもあるプライド・ロックを模した特製のバースデーケーキも登場し、渡辺の誕生日を祝った。
「ライオン・キング」に登場するムファサの幼き日から始まる「ライオン・キングムファサ」(バリー・ジェンキンス監督)。ある悲劇によって、孤児となったムファサに救いの手を差し伸べたのは、同じ年頃のタカ(後のスカー)だった。兄弟のように固い絆で結ばれた彼らは、やがて数奇な運命に導かれ、二人でアフリカ大陸横断の冒険に出る。“約束の地”を目指す彼らに、驚くべき真実が待ち受けていた。「ライオン・キングムファサ」は12月20日から全国公開。
【作品情報】
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ライオン・キングムファサ
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