韓国ドラマ『愛のあとにくるもの』(Prime Videoで見放題独占配信中)で、ダブル主演として美しくもせつないラブストーリーに身を投じた坂口健太郎とイ・セヨン。運命的な愛の日々を過ごしながらも別れを選択し、5年後に再会した恋人たちの心の軌跡を鮮やかに体現し、観る者の心を奪う。坂口とセヨンは、「私たちはとても似ている」とニッコリ。国境を超えたものづくりに挑む中で、お互いの存在はどのようなものだったのか。共演の感想をはじめ、本作が俳優業に打ち込む彼らにもたらした“勇気”について息ぴったりに語り合った。
【写真】坂口健太郎&イ・セヨン、身長差・手つなぎショットが愛おしすぎる!
◆インタビュー中も坂口のやさしさやイ・セヨンのひたむきさが炸裂!
本作は、辻仁成とコン・ジヨンによる小説を原作として実写化した純愛ラブストーリー。日本留学中に運命だと信じていた初恋を心に閉じ込め、韓国で新しい人生を歩んでいたチェ・ホン(セヨン)が、この5年間忘れることなく後悔を積み重ねてきた潤吾(坂口)と偶然の再会を果たし、現在の冬の韓国と5年前の春の日本を舞台にそれぞれが抱えた愛の跡が重なり合っていく。制作は韓国の動画配信サービス・Coupang Playが務めた。
インタビュー中には、一生懸命にメモしながら記者の言葉を聞き取ったり、日本語を交えて会話しようとするセヨンを、坂口がやさしくサポート。陽だまりのような笑顔の持ち主である潤吾、一途さも魅力のホンと2人の姿が重なる、温かな愛にあふれたひと時となった。
――恋に落ちた喜びだけでなく、別れても心に残り続けている人への想いなど、潤吾とホンの見せる心の動きや表情に釘付けになります。お二人は、本作について特別なラブストーリーだと感じる点はありますか?
坂口:一人の男性と一人の女性が国を超えて恋愛をしていくという点も見どころだと思いますし、出会いを果たした二人がとても幸せな時間を過ごして、すれ違って、別れて、さらにそこから5年後の再会まで描かれる。いろいろな愛情の側面をみられるというところは、この作品特有のものだと感じています。
セヨン:このドラマでは、潤吾とホン、それぞれの視点で5年前と5年後が描かれていきます。運命的な愛に始まり、その後に別れがあって、また再会がある。季節や時期も違えば、視点も違うので、それらを比較する楽しみのあるドラマだと思います。2人の作者さんによって書かれた原作から、どのようにドラマとして表現しているのか。その比較をするのも、きっと楽しいと思います。
◆似た者同士の二人が撮影現場に持ち込んだものとは?
――5年前の恋人たちがとてもかわいらしく、観ているこちらも幸せな気持ちになります。潤吾とホンは共通点がたくさんあることで距離を近づけていきますが、お二人にとって「撮影中にこういった共通点があって仲良くなれた、絆を深められた」と思うことがあれば教えてください。
セヨン:こうやってインタビューをして坂口さんのお話を聞いていると、私たちは考え方がとても似ている気がするんですね。そして現場での行動も、私たちはよく似ていたと思います。よく笑うところや、ちょっといたずら好きなところがあったり(笑)。とにかくいつも楽しもうという気持ちを抱いていて、その理由も私たちは同じでした。それは一緒に仕事をしている人たちみんなに幸せな気持ちになってほしいし、自分たちの姿から元気や力をもらってくれたらうれしいからなんですね。この仕事がいい記憶としてみんなの中に残ってくれたら、こんなにうれしいことはありません。だからこそ私たちは、現場でたくさん笑っていました。
坂口:本当にそうだね。韓国でクランクインをして、最初は、うまくコミュニケーションを取ることができずに苦戦するかなと不安だったんです。でも撮影が始まってみると、ムン・ヒョンソン監督も彼女も、僕のつたない韓国語に耳を傾けて、理解しようとしてくれて。だからこそみんなの輪に入っていくことができました。それに台本という道標のようなものがあれば、みんなが目指す場所は同じ。みんなが潤吾とホンを美しく撮りたいと思ってくれて、彼らの関係性を描くことに全力を注いでくれたので、僕が抱えていた不安もすぐになくなりました。
――セヨンさんがお話されたように、よく笑っていましたか?
坂口:彼女とは、みんなに楽しんでもらいたい、幸せになってもらいたいという気持ちがまったく一緒でした。今回の現場で僕たちは、よくふざけて、よく冗談を言っていました。彼女も同じスタンスで、いつもポジティブでいてくれたからこそ、僕は本当に助けられたし、僕もポジティブな気持ちでいられました。
◆『愛のあとにくるもの』がくれた力
――坂口さんにとって本作は初めての韓国ドラマへのチャレンジとなり、セヨンさんも初めて日本語でのお芝居に挑んでいます。“初”をたくさん味わった現場のように感じますが、お二人にとって本作はどのような作品になりましたか。
セヨン:私にとっては、もう一つの可能性を感じられる作品になりました。俳優としてだけではなく、この年齢になってどんなことをするにも遅いということはないんだ、これからだって何でもできるんだという気持ちにさせてくれたんです。お芝居は、相手の言葉を聞いて反応するものなので、日本語でセリフを話すのはやり取りのタイミングを合わせることを含め、もちろんとても難しいものでもありました。でも時間が経つにつれ、とても楽しくなって、ワクワクしてきました。「大変だな」という思いも払拭されて、撮影が終わってからは、またこうやって努力したり、挑戦をしてみたいという気持ちが湧いてきて。うまくできないかもしれませんが、もしできるならば日本で日本人の役もやってみたい…という欲まで出てきました。
坂口:何年前からか、「坂口くんは韓国で人気があるね」と言ってもらえるようになりました。昨年ファンミーティングをやらせていただいた時にも、たくさんの方がいらっしゃってくれて。今は配信というプラットフォームによって、国の垣根を超えて作品を観ていただける機会も増えたということもあると思いますが、まだ韓国の作品には出たことがなかったので、「人気があるね」と言っていただいてもどこか恥ずかしい気持ちもあって。
だからこそ、胸を張って『愛のあとにくるもの』に出演しましたと言えることがとてもうれしいです。初めての韓国作品になりましたが、“初”というのは1回しかないものなので、代表作ということにもなるなと思っています。
セヨン:坂口さんは人気です。やっぱりお顔、ルックスもいいですからね。
坂口:(ちゃめっ気たっぷりに)そうなのかなあ、そうかぁ(笑)。
セヨン:本当にステキな人、ステキな俳優です!
坂口:カムサハムニダ。
セヨン:私も初めて日本で撮影をする作品で、坂口さんとご一緒できて光栄でした。
(取材・文:成田おり枝写真:高野広美)
ドラマ『愛のあとにくるもの』は、Prime Videoで見放題独占配信中。
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