全日本空輸(ANA)は10月13日、公式SNSに出演する客室乗務員に直接会って交流できるイベント「公式SNSファン感謝ツアー」を東京・大田区の総合訓練施設「ANA Blue Base(ABB)」で開催した。
ANAはコロナ禍で顧客接点が減少したのを背景に、2021年頃からSNS運用の取り組み強化を始めた。既存のFacebook、X(旧Twitter)、Instagramアカウントに加え、同年3月にYouTubeチャンネルを、7月にTikTokアカウントを開設。客室乗務員が自ら就航地の魅力を紹介したり、インフルエンサーとのコラボで社員が踊ったりと、エンタメ性の強いコンテンツを次々発信し、登録者数はYouTubeが27.1万人、TikTokが約75.8万人(10月時点)と急成長を見せている。
イベントは通常行われているABB見学ツアーの特別編として開催され、抽選で選ばれた計30名が午前の部・午後の部の2回に分けて参加した。YouTube動画内で開催を告知したのが10月3日、申し込み締め切りが6日午後5時という短期間の募集だったが、応募総数は500名を超え、倍率は約17.2倍にのぼった。
ABBで参加者を迎えたのは、各SNSコンテンツに出演している客室乗務員の大村茉央さん、吉崎優花さん、大島優貴さんをはじめ、SNS運営に携わる広報部社員。SNSアンバサダーの「そらっち」も駆けつけた。客室乗務員の3人は、自身が写ったインスタント写真を記念品として参加者にプレゼントした。
イベントを発案した大村さんは、黒尽くめの忍者姿で登場。実はこれは、YouTube動画内で大村さんが扮する「ニンニン大村」というキャラクターだ。グループ社員を紹介する動画に進行として出演する際、「CAの制服姿で出演するより、何かしらキャラクター性をもたせたほうがよりリーチするのでは」と自ら衣装を用意したところ、視聴者から好評だったため今回もその姿で参加したという。
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▲忍者姿でイベントに登場したANA広報部所属で客室乗務員の大村茉央さん。「忍者は海外でも人気なので、世界の方々に動画を見てもらえるのではないかという安直な思いもあります(笑)」
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最初に行われた施設の見学ツアーには大村さんらも同行し、訓練について説明したりしながら参加者と交流した。ツアー後の座談会では、大村さんらが参加者から寄せられた質問に回答。「ステイ先の空港のおすすめはなんですか」、「秋田空港では『あつみのかりん糖』があれば必ず買います」といったやりとりが聞かれた。話題がSNSコンテンツに移ると、参加者からは「格納庫の音を収録した作業用BGMが好き」といった感想や、「機体洗浄のリアルタイムライブをもっと見たい」というリクエストもあった。
イベントを終えて大村さんは、「参加されたみなさんの熱量が高く、今後の動画制作のモチベーションにつながりました」とユーザーから直接意見を吸収できたことが収穫と振り返り、「新たな職種の社員密着動画や、海外の就航地の魅力を伝える動画など、ANAに少しでも興味をもっていただけるような企画を今後も考えていきたいです」と話した。
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▲参加者に記念品として配られた客室乗務員の3人が写ったインスタント写真[/caption]