【百妖譜】東山奈央が語る第2期!国境を越えて伝わるメッセージ性

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【百妖譜】東山奈央が語る第2期!国境を越えて伝わるメッセージ性

10月19日(土) 12:00

中国の動画配信サービス「bilibili」でシリーズ総再生回数5.6億を記録した大ヒットアニメ『百妖譜』第2期の日本語吹き替え版が10月より放送スタート!人間と妖怪たちが繰り広げる切なくも哀しい物語と、彼らの魂を救う桃夭たちの旅が再び始まる!今回は主人公の桃夭役を演じる東山奈央さんに、この作品の魅力や収録時のエピソードなどを語ってもらった。

――第2期の放送が決定したと聞いたときの感想を教えてください。
東山また桃夭と磨牙、柳公子の三人で旅を続けることができるんだっていう喜びでいっぱいになりました。オリジナルの中国版は、既に第4期まで放送されていてるほどの大人気作品なんです。日本でも続きが作られるといいなと思っていたので、それが実現して本当に嬉しく思いました。

――アニメ『百妖譜』の魅力はなんですか?
東山中国発のアニメですが、国境を越えて伝わるメッセージ性と感動にあふれていて、見終わった後に胸に何かジーンと残る、そんな作品になっています。人間と妖怪の間にある家族愛や恋愛感情など、いろいろな想いが詰め込まれた、切なくもハートウォーミングなところにすごく魅力に感じています。そうした『百妖譜』の素晴らしさを日本に届ける貴重で素敵な橋渡しをさせてもらえ、とても幸せに思っています。

――第2期ではどのような話しが展開するのでしょうか?
東山第1期と比べて、少しテイストが変わった感じになっています。いままでは上下2話でお話しが完結するオムニバス形式で、いろいろな物語が描かれていましたが、第2期では、おおまかに3つの物語を軸にお話しが進行していきます。どれも話数をふんだんに使っていることもあって、第1期よりドラマがより深く複雑に、かつミステリー要素も加わって重層的なお話しが繰り広げられていく、そんな印象がありました。

――逆に第1期と変わっていないと感じたところはどこですか?
東山『百妖譜』ならではの「説明しすぎない美学」みたいなものは第1期から引き継がれている気がします。先の展開が気になるお話しになっていて、「どうなるんだろう」とドキドキしながら私も台本を読んでいました。謎が解けたときの「そういうことだったんだ!」っていう衝撃はすごいので、ぜひ皆さんにもその驚きを味わってもらいたいなって思います。

――東山さんが演じている桃夭について教えてください。
東山いままでに出会ったことのない独特な主人公像を持つキャラクターですよね(笑)。妖怪専門のお医者さん「霊医」として、ちょっぴり意地の悪いところはあるものの、結果的に妖怪たちの傷ついた心をカウンセリングしながら治療し、患者を優しく癒やしていきます。時々大ざっぱなところもありますが、明白な目標があり、何者にもとらわれることもなく、とてもチャーミングなところもあって飽きがこない、ビックリ箱みたいなキャラクターだと思いながら演じさせてもらいました。

――どんな意気込みで第2期を演じていこうと思いましたか?
東山第1期のときは治療する妖怪に対して「あなたの苦しみを教えて」と悩みを引き出すことで解決していた桃夭ですが、第2期では「この先の展開を予測して動いているんだな」といったような、先読みしながら 事態の解決を図る強者感が増した感じがありました。そんな桃夭の思考に追いついていかないといけないこともあって、私自身かなり先の話数まで予習してから収録にのぞむようになりました。

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――第1期では、初挑戦だった中国語の日本語吹き替えに苦労されたと聞きました。第2期での収録はいかがでしたか?
東山「もっとこうしたい」という部分や「上手くなりたい」ところはありますが、第1期の頃に比べるとずいぶん慣れてきたと思います(笑)。最初の頃は、テンポが速く聞こえる中国ならではの原音につられてセリフが走ってしまい、「東山さん、落ち着いて」と言われることもありました。でも桃夭と一緒に積み重ねてきた経験が第2期に上手く繋げられているようで、いまでは収録時にあまりテイクを重ねることなくOKをいただけるようになりました。

――収録現場での裏話があれば教えてください。
東山字幕付きのエンディングを観ていて、中国語で歌っている言葉数が少ないのに、とても長い字幕が付くことが気になっていました(笑)。「こんなに短い中国語のフレーズでも、日本語にするには、こんなにたくさんの言葉が必要になるんだ」という驚きとともに、「大変だなぁ、翻訳の人」と思っていたんですが、これと同じことがアフレコで起こっていまして。中国語と日本語の音数 が合わなくなるたびに、頑張って口パクにあわせてセリフを叩き込んだりしていました(笑)

――そんな苦労もあったんですね?
東山やり取りがスピーディーになると、柳公子役の河西(健吾)さんと「私押します」「僕も押します」とお互い尺に入りきらず、押し合いへし合い状態で「ヤバイね」ってなることもありまして(笑)。そのときは結局スタジオで一緒に収録をしているはずなのに、そのシーンはまるっと別録りということになりました(笑)。そんな苦労を重ねながら毎回収録をさせてもらっている感じですね。

――桃夭と一緒に旅をする磨牙と柳公子についてはどんな印象がありますか?
東山第2期では三人のトリオ感が増したように感じていますね。前は磨牙と二人でいる時間が長くて、柳公子はちょこちょこ顔出ししてくるお助けキャラな雰囲気があったんです。でも桃夭に翻弄されてばかりだった磨牙が「ただの小坊主じゃないぞ?」と思わせてくれるシーンが出てきたり、柳公子がいつの間にか一緒になって旅をする”いつメン”になってツッコミを担当してくれていたりと、第1期とはまた違った関係の三人を感じてもらえるようになっていると思います。

――妖怪を治療する段階になるとシリアスで重い話が続くので、三人のコミカルな掛け合いは見ていてホッとします。
東山ギャグとシリアスについては、しっかりとメリハリを付けたいところではありました。収録ではオリジナルの中国の役者さん以上に「もっともっと振り切ってお芝居をしてください」といったディレクションを受けながら、ギャグシーンを演じさせてもらっています。私的には柳公子がしっかり桃夭にツッコんでくれるようになったので、掛け合いの面白さが増したような気がしていて(笑)。観ている皆さんにとっても三人ならではのボケツッコミを面白く楽しんでもらえたなら嬉しいです。

――最後に第2期での見どころと合わせてファンへのメッセージをお願いします。
東山第1期のときは「親孝行」とか「約束」といったキーワードをテーマに、人間と妖怪の切ない交流を交えた、ハートウォーミングなストーリーが綴られていきましたが、第2期では「命」にスポットを当てた物語が展開されていくことになります。人間も妖怪もみんなすれ違いや哀しみの中で懸命に生きていく、そんな彼らの姿には胸を打たれて、最終回あたりでは私もボロボロと泣いてしまったこともありました。固唾を呑んで見守ってしまうというか、圧倒されるようなシーンも多いので、そうした心を震わせる人と妖怪たちのドラマをぜひ堪能していただければと思います。

――東山さん演じる桃夭ですが、どのような活躍をしてくれるんでしょうか?
東山実は第2期になって「桃夭は実は人間じゃない説」が浮上してまして(笑)。ただ者ではないと、いままでずっと感じているところではあったんですが、ぜひ皆さんもその可能性を頭の片隅に置きながら桃夭のことを見てもらえると面白いかもしれません。第1期の最終回で桃夭が紛失していたという衝撃的事実が発覚した”百妖譜”の行方や、磨牙との出会いといったように、まだまだ気になることがたくさんありますので、10月からの第2期、そして第3期、第4期とこれからも物語を繋げていけたら嬉しいです。ぜひ皆さん、応援をよろしくお願いします。
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