10月18日(金) 14:30
<シュライナーズ・チルドレンズ・オープン初日◇17日◇TPCサマリン(ネバダ州)◇7255ヤード・パー71>
フェデックスカップポイント125位までが得る来季のフルシード権を目指してフェデックスフォールを戦うジョエル・ダーメン(米国)。同ポイントランキングで124位で迎えた初日、4番のティイングエリアで自身の目を疑った。
ドリンクを取ったあと、自身のキャディバックに戻ると「4番アイアンがいつもと違う場所にあるのに気づいた」という。「クラブの場所はきちんと決まっているのに」とよく見ると「なぜ4番アイアンが2本も…」。つまりダーメンは15本で3ホールをプレーしていた。
ルール上、ストロークプレーでは違反があった各ホールに対し2打。ただし、1ラウンドの最高は4打罰まで。従ってダーメンは4罰打が加えられ、パーでホールアウトした1番、2番ホールがそれぞれダブルボギー。『76』の5オーバーで131位に沈んだ。
「こんなことは初めて。いつも15~16本を持ってトラベルするが、火曜、水曜に練習ラウンドをしたんだ。キャディのジーノが悪いと責めるのは簡単だが、彼の責任ではない」と自身を責めた。ダーメンは数週間前から4番アイアンのクラブテストをしていたという。
クラブ超過のミスといえば2001年、「全英オープン」のイアン・ウーズナム(イングランド)。最終日は優勝争いの真っ只中で、1番パー3はタップインバーディでトップに並んだ、と思ったのも束の間、2番ティでキャディから「ドライバーが2本入っている…」と告げられた。結果は2罰打でバーディだった1番はボギーとなり、最終的には優勝したディビット・デュバル(米国)に4打届かなかった。
「ウーズナムが優勝争いの最中に罰打を受けたのを覚えている。怒るのは簡単だ。だけどぼくの周りにはたくさんの人がぼくの基金に寄付をしてくれている人がいる。ぼくの人生は決して悪いものではない。誰もが間違いをする。きょうはとても残念なミスだった」と反省しきり。今季は今週を入れて残り5試合、「なんとしても125位内をキープしなければ」と巻き返しを誓った。(文・武川玲子=米国在住)