10月18日(金) 10:00
2年に一度、米国と欧州選抜が名誉を賭けて戦う「ライダーカップ」は、ゴルフトーナメントの中でも最も人気がある大会として知られている。
すごい人の波…これがライダーカップ会場の盛り上がりです【写真】
次戦は2025年9月にニューヨークのロングアイランド、ベスページ・ブラックで開催されるが、米国での大会を主催するPGA・オブ・アメリカが、この度、チケット購入を希望する人のオンライン登録を開始。しかしチケットの値段が公表されると「高すぎる!」と大論争になっている。
その内容はというと、9月23日(火)、24日(水)の練習日でさえも255ドル(約3万8250円)。練習とジュニアライダーカップ、開幕式が行われる26日(木)になると423ドル(約6万3450円)に跳ね上がる。さらに競技が行われる27〜29日は750ドル(約11万2500円)という強気設定に。このチケットにはコース内での食べ物とアルコールを除くドリンク類が含まれているというが、登録してもまずは“抽選”をクリアする必要があり、絶対に購入できるというわけではない。
昨年ローマで開催されたライダーカップのチケットが53ドル(約7950円)~277ドル(4万1550円)だったことを考えると大幅な値上げ。これが大きな反感もかっている。
なぜなら同大会は「名誉」を賭けた戦いで、「賞金」はない。世界の超トップ選手が集まる中、1週間「無報酬」で戦うことには選手から不満の声もあがり、ローマ大会では抗議のためパトリック・キャントレー(米国)が帽子を被らずプレーしたとされた(本人は否定しているが…)。
17日にはPGA・オブ・アメリカのブライアン・カーンズ氏が、PGAツアーラジオに出演し「われわれはこの大会を(MLBの)“ワールドシリーズ”、あるいはNBAの“ファイナルズ”などと同等だと思っている。それらの市場を踏まえて設定した」と主張した。ちなみに男子メジャーの「マスターズ」、「全米オープン」の観戦チケットは140ドル(約2万1000円)〜、ライダーカップと同じPGA・オブ・アメリカが主催する「全米プロ」は148ドル(約2万2200円)〜だった。
ニューヨーク州ロングアイランドのベスページ・ブラックは、マンハッタンから約60キロと車で1時間半ほどの場所に位置する。また電車でも中心部のペンステーションから1時間20分とアクセスは悪くない。(文・武川玲子=米国在住)