秋元康プロデュ―スによる新アイドルグループ「Rain Tree」が、来年1月にデビューを果たす。‘23年4月にスタートした新たなアイドルを創出するためのプロジェクト「IDOL3.0 PROJECT」。このオーディションに集まった1万人の応募者の中から、最終合格者11名は、「WHITE SCORPION」として昨年10月に華々しくデビューした。その一方で、惜しくも最終選考で不合格となった17名は「FINALIST」としてレッスンやイベント活動を続けていた。
そんな17名が涙をのんだ日から1年という月日を経て、大きなチャンスを摑み取った。10月8日に恵比寿ガーデンルームで行われた発表会見では、メンバーたちがオーディションに落選してからの歩みがモニターに映し出され、その最後に来年1月のデビューが初めて伝えられた。その報告を受けて、驚きで言葉を失って号泣するメンバーの姿があった。
タマは、「オーディションに落ちてから1年が経って、こんな記者会見という場を設けていただいて『何かあるんじゃないか』と期待はしていたけど、これまで何も起こらないってことが何度もあったから本当に嬉しいです。誰も欠けることなく全員で頑張ってこれてよかったなってすごく思います!」と声を弾ませた。その言葉を聞いていたサナも「いつになったら、私が目指していたアイドルになれるのかなってずっと思っていたので。目標が見えない中で頑張らないといけないという環境でモチベーションが保てずに悩んだときもありました。だから、『デビュー』の文字を見たときは震えました」と喜びをかみしめた。
イベントでは、Rain Treeが乃木坂46や櫻坂46と同じように、シングル毎にメインメンバーを選考するセレクションを実施することも発表された。歌・ダンス・自己表現の審査基準をもとに、各技能の審査員と運営によって表題曲メンバーの選考を行う。これまでは、「FINALIST」として切磋琢磨してきたメンバーたちが、今後は限られた選抜の椅子をかけて活動していくことになる。
その発表についてコトリは、「選抜制になるんじゃないかというのはメンバーの中でも話が出ていたので、心構えをしていなかったわけじゃないですけど、いざ発表されると胸が苦しい」と複雑な思いを吐露。チャイは、「私はあまり競争とかが好きではないから……今まで通りに高め合いながら仲良しのままでいたいです」と涙ぐんだ。
Rain Treeはアイドルの既成概念にとらわれずに、コンサートやイベント出演に加えて、メタバース(仮想空間)での活動やNFTの展開など、これまでにない令和のアイドルとして新たな道を切り開いていく。
マリオは、「Rain Treeということで涙の分だけ強くなるグループだと思う。だから、涙の数だけ大きくなってみんなに応援してもらえるような存在を目指していけたらいいなと思います!」と前を向いた。そして、イチは「先輩の『WHITE SCORPION』を超えるぐらい全力で頑張ります」と、言葉に力を込めた。
令和のアイドル界で異次元の活躍を期待したい。
取材・文/吉岡 俊撮影/後藤 巧
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