10月15日(火) 9:47
プレーオフを制し、今季初優勝を飾った山下美夢有。首位と2打差の2位からスタートした最終日は、11番までに7バーディと猛チャージ。18番では10メートル超の長いパーパットを決めて、プレーオフへと進んだ。今季は2位が7回と、なかなか優勝に手が届かなかったが、熾烈な争いに競り勝ち笑顔を見せた。
山下美夢有は背中が丸いから、前傾が変わらない!連続写真をチェック
2年連続年間女王で、今季は全米女子プロで2位に入るなど、誰もが認める実力者。そのスイングについてプロコーチの南は、「お手本のようなボディターンで、軌道は綺麗なオンプレーン。特にダウンスイングでのクラブと体の引っ張り合いは理想的で、力強い下半身に対し、上半身はリラックスしていて、足でクラブを引っ張り下ろしています。再現性が非常に高く、常に打点が一定しているのも強さの秘訣。どの番手を持っても精度の高いショットを打てる要因です」と話す。
山下のように打点を安定させるには、ボールの赤道を打つことがポイント。特に「ダフリやすい」と悩んでいるなら、インパクトの感覚を変えてみる必要がありそうだ。「ダフリやすい人は、フェースの上の方に当てる意識が強く、ボールの手前にクラブが落ちやすくなっています。クラブの“芯”はもう少し下にあり、またボールの赤道にコンタクトするイメージも大事になります」。
フェースの下の方でボールの赤道を打てば、ハーフトップが出やすくなるが、ボールとのコンタクトの仕方は正解に近づいている。「ハンドファーストで打てれば、インパクト後にヘッドが下に入ろうとするのでボールは浮いてくれます。一方でハンドレイトのインパクトだと、ヘッドが上昇するので、ハーフトップになってしまうんです」と南。同じようにボールの赤道を打っても、その後のヘッドの動きで出球が変わってしまうわけだ。
練習では赤道をヒットしやすくするために、ヘッドを浮かせて構えよう。また、ハンドファーストのインパクトを迎えるためには、打球音のイメージも大事にしたい。使用するクラブは、ロフトを立てたインパクトでも違和感が出にくい長めのアイアン、6番、7番がオススメだ。「『カーン、パシッ』って、ボールを打った後にマットを叩く音がするのが理想。インパクトが2回あるような音をイメージしながら打てば、リズムやタイミングが良くなり、ナイスショットにつながります」。擬音語をイメージ、口ずさむことはスイングリズムに良い影響を与えてくれるので、ぜひ取り入れてみてほしい。山下のような再現性の高いスイングに近づけるだろう。
■南秀樹
プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。新宿中央クリニック所属。
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