10月14日(月) 19:00
江戸木目込技法による雛人形の企画・製造・販売事業を展開する工房ひな雛は、伝統的工芸品として認定された雛人形としては、日本初の瀬戸焼で製作された入れ目の雛人形10種の量産、販売を開始した。
一般的な雛人形に比べて1/2程度の大きさ、伝統的工芸品でありながらも可愛らしいデザインなど現代のライフスタイルに合うよう設計している点がポイントだ。
工房ひな雛の理念のもと伝統的工芸品の雛人形を開発
伝統的⼯芸品はおよそ100年以上続く製法、原材料、主に⼿作業で製作を⾏なっていることなど、工業的な製品が主流の現代においては、クリアすることが難しい基準が多くある。
その中で認定を受けた雛人形の伝統的工芸品は過去から脈々と続く品が多く、伝統的工芸品という製品の特性からも新たな製品はなかなか生まれない環境にあった。
同社には、古来から続く伝統的な素材や製法を用いて確かな品質の「良いもの」を届けるという工房ひな雛の理念がある。
その理念に基づき、現代の生活者の多くが雛人形に求められる可愛らしさ、モダンさ、扱いやすさを実現する伝統的工芸品の新しい雛人形を製作したいという想いがあった。
そこで、国内屈指の技術を持つ頭師とともに伝統的工芸品の基準を満たす瀬戸焼で製作した入れ目の雛人形の頭(顔)を開発を行った。
江戸木目込人形おける伝統的工芸品の前提条件江戸木目込人形において、伝統的工芸品として認定されるためには人形の胴体(ボディ)、人形の頭(顔)、人形の衣装の3点が伝統工芸品の前提条件を満たしていることが必要となる。
同社が製造する雛人形はその大部分の品が伝統的工芸品の基準を満たす品だが、現代的で可愛らしく仕上げるために同社の雛人形ではガラスの入れ目を使った頭(顔)を採用している。
ガラスの入れ目の頭は、製作の難易度の高さから従来石膏で製作をしており、「伝統的(およそ100年)に使用されてきた原材料」という基準に合致しなかった。
しかしながら、この度、巧みな職人の技術と研鑽により独自にその製法を確立することで瀬戸焼で製作した入れ目の頭を実現した。
瀬戸焼で製作した入れ目の顔や最⾼品質の織物
人形の胴体は、桐粉にしょうふのりを混ぜて作った桐塑(とうそ)をかま(型)に詰めて作った⽣地を乾燥させ綺麗に成形したものに胡粉(⾙殻を焼いて作る⽩い顔料)を塗り、筋彫を行う。
古来から続く純天然素材の江⼾⽊⽬込⼈形専⽤の胴体を製造し、使⽤している。
また、⽇本で初めてガラスの⼊れ⽬を使った瀬⼾焼の顔を製作、量産を⾏うことで伝統的⼯芸品として認定。
現代では瀬⼾焼の顔自体が、その製作の難しさや⼿間から製作できる職⼈も少なかったが、⽇本屈指の頭師とともに研鑽を続け実現した。
さらに、⼯房ひな雛の⼈形の⾐装は、伝統的⼯芸品以外も原則全て正絹を使⽤していることから、⼤部分の品が伝統的⼯芸品と同品質の⾐装だ。
かつての⽇本の都、京都で⼀⽷⼀⽷丁寧に織られた国内最⾼峰のクオリティを誇る織物のみを利⽤している。また、⼈形の⼿は⽊製、⼈形が持つ⼩道具も古来の品と同等の天然素材だ。
全10種類の伝統的工芸品の発売を開始した。工房ひな雛公式webサイト内にて「伝統的工芸品」で絞り込むと、各商品の閲覧と購入が可能だ。
上の写真は、左から「鈴春雛13号」135,080円、「藤花雛」134,200円、「一花雛」147,818円、「華乃雛」141,020円、「光花雛」281,737円。
上の写真は、左から「青蘭雛」143,220円、「薫雛」137,940円、「紗代雛」159,720円「天音雛」162,140円、「鳳凰雛」143,550円。
なお、上記の価格は写真内の人形及び飾り台、屏風、小物などが含まれた金額(税込)だ。
雛人形を探している人は、工房ひな雛をチェックしよう。
工房ひな雛公式サイト:https://kobohinahina.com/kodawari_06
工房ひな雛商品一覧ページ:https://kobohinahina.com/ec4/products/list?category_id=44&name=&mood=
(佐藤 ひより)