10月13日(日) 11:04
<ブラックデザート選手権3日目◇12日◇ブラックデザートリゾートGC(米ユタ州)◇7371ヤード・パー71>
フェデックスカップ・フォール第3戦、ユタ州で61年ぶりに開催されている「ブラックデザート選手権」の3日目を終えてトップに立っているのは、マシュー・マッカーティ(米国)。26歳のレフティだ。まだ聞き慣れない名前だけれど、実は期待の新人。今後はその名を目にすることが多くなるかもしれない。
マッカーティは、2024年のコーンフェリー・ツアー(下部ツアー)で3勝を挙げて、PGAツアーに昇格したばかり。先週の「サンダーソンファームズ選手権」でメンバーとしてPGAツアーデビューを果たした。
アリゾナ州スコッツデール生まれ。北カリフォルニアのサンタクララ大学を経て2021年にプロ転向。2022年からコーンフェリー・ツアーで戦ってきたが、今季はその花が大きく開いた。7月下旬の「プライスカッター・チャリティ選手権」でツアー初優勝を挙げて、3週後に2勝目、さらに2週後に3勝目とわずか6週で3大会を制した。コーンフェリー・ツアー最終戦を5位で終えると、年間ポイント1位に輝き2025年の「ザ・プレーヤーズ選手権」、「全米オープン」の出場資格も獲得した。
2016年のウェズリー・ブライアン(米国)以来となる『年間3勝』の資格でPGAツアー入りを果たしたマッカーティだが、PGAツアーでトップに立つのはもちろん初めて。「ずっとアリゾナ州でプレーをしてきた。砂漠の中でのゴルフにすごく慣れているし、多くのホールでティショットが自分の目にフィットする」と好調の要因を挙げた。
ただ、デビュー2戦目とあって「勝ったら2年間のシード権、マスターズにも出場できる。そういうことを考えないでプレーするのは難しい…」とプレッシャーを感じている。
「でも、こういう戦いをするのが目標だった。こんなにすぐチャンスに恵まれるとは思わなかった。あすは自信を持ってプレーできればきっと勝てる」。気持ちを奮い立たせて初優勝を目指す。(文・武川玲子=米国在住)