【第1話】から読む。
前回からの続き。私はスズコ。義父が亡くなったのをきっかけに、義母と同居を始めました。しかし義母がルールをまったく守ってくれず、頭にきた私は自分が家を出ていくことに。しかししばらくすると、息子たちが困り顔で私のアパートにやってきました。どうやら義母が何も家事をしなくなったらしいのです。頭にきた私は、息子たちをアパートに招き入れ、ついに夫に2択を迫りました。つまりは「妻と子どもたちを取るか、母親を取るか」ということ。はたして夫はどう応えるのでしょうか……。
突然の2択に夫は面食らってしまったようでした。
義母はルールを守ってくれないし、夫もそれを咎めないのです。そんな人たちとこれ以上一緒に暮らしていくことは不可能です。
夫はまごまごしています。すると、義母はより一層悲痛な声を出しました。
「こんな老人をいじめないで。ひとりで生きていくなんて嫌よ……」
わざとらしい甘ったるい声に、胸やけしそうです。
しかし夫は義母のこういった言葉にめっぽう弱いのです。夫は義母のことを見つめると
「……スズコ、ごめん。オレは母さんを見捨てることはできない……」弱々しくこう言いました。
彼のこの言葉を聞いて、気持ちがよくわかりました。
「じゃあ離婚して」
私は、前もって用意しておいた離婚届を差し出しました。
夫はそこまでの話になると思っていなかったのでしょう。ひょっとしたら私が折れて、またここで5人で暮らすことになるとでも思っていたのかもしれません。
「そ、そんな……」
夫はがっくりと肩を落とし、さすがの義母も驚いた顔をしていました。
それから私たちは何度か話し合いを重ね、結局離婚が成立。息子たちも納得してくれました。
息子たちが心配ではありましたが、今のところ楽しく暮らせているようです。「お父さんに会いたい」とも言いません。ひょっとしたら、義母に会う可能性を心配しているのかもしれません。
3人暮らしを始めて1年くらい経ったころ、元夫から「助けてほしい」と何度か連絡が入ってきました。
煮えきらない夫に、私は2択を迫りました。
すると夫が選んだのは、なんと自分の母親でした。
ひとりっ子で溺愛されていたことや、「見捨てないで」とすがられたことを考えたら、仕方のないことなのかもしれません。
しかしだからといって、ルールを破った母親を注意しないというのは、看過できることではありません。
結局私たち夫婦は離婚を選択。
息子2人は私が育てることになりました。
これから大変なこともあるかもしれませんが、息子2人との生活を大切にしようと思います。
【第8話】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ脚本・motte作画・よしはな編集・石井弥沙
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