◆「飲む点滴の甘酒」が進化中!甘酒のインナー肌ケアで、秋のかさつく肌対策【ウエルネス最旬トピックスVol.4】
スキンケアや美肌の秘訣から睡眠や腸活、温活などのヘルスケアまで、今を感じるトレンドワードをみんなの意識調査と交えて届ける連載企画。第4回目は「甘酒で秋の肌ケア」。肌ケアがかなう甘酒の最新事情と今すぐできる甘酒習慣を、甘酒のスペシャリスト、八海醸造の倉橋敦氏に伺った。秋が深まり、乾燥が気になってくる今の時期から、インナー肌ケアを始めよう。
◆■オズモールユーザー「甘酒」白書
2024年9月オズモール調べ、n=690
約7割が「甘酒」は美と健康によいと思っているが、お酒が入っているのでは?と曖昧の知識も
オズモールが行なったアンケートで、「甘酒と聞いてイメージすることは?」という質問に、「飲む点滴」が41%、「美と健康にいい」が33%、「栄養たっぷり」が13%と、8割以上が肌や腸をサポートしてくれる飲み物と捉えているよう。一方で、「アルコールが入っていないか気になる」「甘すぎて太るのが心配」など、実は甘酒のことをよくわかっていない人も。
そもそも甘酒は、米麹から作る麹甘酒と、酒粕から作る酒粕甘酒の2種類がある。酒粕で作る甘酒は、酒粕のアルコールを飛ばすように作るため、アルコール度数は1%未満になるものの、アルコールがゼロにはならない。米麹で作る麹甘酒は、アルコール発酵を経ていないため、アルコールが発生する前のノンアルコール飲料。
また、甘すぎて太るのが心配という声については、そもそも麹甘酒は砂糖は入れられていなく、甘みを感じるのは成分のブドウ糖によるもの。カロリーは、1杯(118g)につき、約100kcalちょっと。しかも、肌の潤いをサポートするグルコシルセラミドという成分が、米麹から作られる麹甘酒には含まれていて、乾燥が特に気になるこれからの季節にぴったり。そんな、意外と知っているようで知られていない甘酒の秘密と飲み方のコツを、「甘酒」のスペシャリスト・倉橋氏に聞いてみよう。
◆■甘酒スペシャリスト倉橋敦氏が解説!インナー肌ケアに飲みたい「甘酒」とは?
出典: Clin. Cosmet. Investig. Dermatol., 15, 1283-1291(2022)
麹甘酒は、飲む点滴はもちろん、肌ケアに活用したい
そもそも、麹甘酒が"飲む点滴"と言われるのは、「病気や術後で食事が摂れない人の点滴に含まれるブドウ糖や必須アミノ酸、ビタミンなど、体を動かすためのエネルギーとなる同じような成分が、麹甘酒にも含まれているからです」(倉橋氏)
「さらに、麹甘酒には、グルコシルセラミドという成分が含まれています。グルコシルセラミドは、お腹で吸収されるとグルコースが外れてセラミドになります」(倉橋氏)。セラミドは、肌の潤いに欠かせない成分で、食べ物では桃やパイナップル、お米などにも同様に含まれるという。
実際に、倉橋氏の八海醸造では、冬の乾燥した環境のもと、乾燥肌を実感している人に麹から作られた甘酒とプラセボ飲料を8週間にわたって毎日118gずつ飲み続ける研究を行った。その結果、プラセボ飲料を飲み続けた人は肌の水分量の減少を感じたのに対し、麹から作られた甘酒を飲んだ人たちは、肌の水分量が維持されていることがわかったという。「セラミドは肌の細胞と細胞を結ぶ役割で、この結び目が弱くなると肌から水分が逃げやすくなり、乾燥を感じます。潤いに満ちた肌に整えるためには、セラミドは必須です」(倉橋氏)。秋から冬へ乾燥を感じる季節だからこそ、甘酒のグルコシルセラミドを味方につけて、潤いのある肌をめざそう。
◆■甘酒でインナー肌ケア3つのポイント
【ポイント1】肌ケアには、量が大事!1日118gの甘酒を飲もう
米麹の持つ、「肌の潤いを守るのを助ける機能」の働きを最大限に活かすには毎日の量が大事。肌への効果が期待できるセラミドの量は1.2mgで、甘酒118g(約100cc)にセラミド1.2mgが含まれる。それは、肌状態や年齢に関係なく、どの人の肌ケアも量は同じ。1回で飲みきらず、1日のうちで数回に分けてもいいが、まずは毎日適量を飲む習慣をつけよう。
<麹甘酒を毎日飲むコツ>
・1日の量は118g
・どの時間帯に飲んでも効果は同じ
・1回で飲まず、分割してもOK
【ポイント2】肌ケアを期待するなら、原料表示をチェックしよう
インナー肌ケアに麹甘酒を活用するには「米麹」が原料になっているかを必ずチェックしよう。商品パッケージの原材料欄は、使用量が多い順に書かれている。最初に「米麹」と書かれていることがポイント。また、お米が加えられている甘酒もあり、粒感があるトロトロとした食感が特長。好みで選んでもいいが、肌に働きかけるなら、麹と水だけのシンプルな原料で作られているものがベスト。米麹の持つセラミドを存分に摂れる。
<原料表記のチェックポイント>
・商品パッケージの原材料欄に「米麹」があるか
・原材料欄の最初に「米麹」が書かれているか
・お米が入っている甘酒の場合は、お米より麹が多いか
【ポイント3】飲み方を変えて、毎日続ける工夫を
いくら麹甘酒が肌にいいとわかっていても、毎日同じ味だと飽きてしまうことも。そこでおすすめなのが、緑茶やトマトジュース、炭酸水などで割って、味変すること。飲み物を足すことで、甘みが少なくなりスッキリと飲める。他の飲み物と混ぜたとしても、摂取できる米麹の量や肌への効果は変わらないので安心しよう。大事なのは継続することで、少なくともまずは、肌のターンオーバーである28日間は継続してみよう。
<毎日続けるためのコツ>
・飲み物を足して味変する
・飲み物で割る時は、1:1の割合にする
・料理の甘みとして活用する
◆お話を伺った人
八海醸造株式会社 取締役製造部長倉橋敦さん
八海醸造株式会社
取締役製造部長博士
国立大学法人長岡技術科大学客員教授
新潟県立大学大学院客員教授
一般社団法人日本発酵文化協会上級特別講師
麹甘酒の開発に携わり、研究成果を学会、論文で公開している。
>>>八海醸造
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