山田風太郎氏の小説を映画化した「八犬伝」(曽利文彦監督)の特別試写会が10月11日、都内で行われ、八犬士のひとり・犬江親兵衛を演じる藤岡真威人が出席。スペシャルゲストとして、父で俳優の藤岡弘、が駆けつけ、勧善懲悪をダイナミックに描く本作にちなんで、ヒーロー談義に花を咲かせた。
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【フォトギャラリー】藤岡真威人&父・藤岡弘、親子で登壇
里見家の呪いを解くため運命に引き寄せられた8人の剣士たちの戦いを活写する“虚”パートと、「八犬伝」の作者である滝沢馬琴(役所広司)の創作の真髄に迫る“実”パートを交錯させて、物語が進行。真威人が演じる犬江親兵衛は、里見家に仕えた夫婦に育てられた最年少の八犬士で、“虚”パートに登場する。
藤岡弘、は「久方ぶりにすごく堪能できる、すばらしい映画。馬琴さんが正義の重要性を貫き通した物語を、まさにこの時代に、皆さんに見てほしい」と作品の魅力を熱弁した。
真威人にとっては、初の時代劇出演となり、「錚々たる皆さまとご一緒し、VFXも使った作品なので、自分がいる状況や環境をイメージしながら演じなければいけなかった」と苦労を振り返る。完成した作品は「想像を超える迫力と臨場感がある」といい、「“虚”のパートはアクションが見どころですし、“実”パートの馬琴さんが『八犬伝』を書き上げるまでの葛藤も色濃く描かれている」とアピールした。
また、父の藤岡弘、からのアドバイスは「和装での所作や剣さばき」と明かし、「八犬士の中で唯一、馬に乗る犬士だったので、乗馬の練習もした。トレーナーさんが偶然、かつて父がご一緒した方だったので、父とも一緒に練習することになり、貴重な経験をさせてもらった」。最終的には、娘3人を加えた家族5人での乗馬も実現したそうで、「父がダントツでスピードが速く、追い付くのが精一杯。実力の差を見せつけられた」(真威人)、「うちでは、何でも見て学ばせている」(藤岡弘、)と、藤岡ファミリーらしいエピソードも飛び出した。
日本が世界に誇るヒーローである「仮面ライダー」を演じた藤岡弘、は「武士道こそヒーローの根源。日本は(ヒーロー像を)発信する上で影響力がある」と熱っぽくコメント。父の言葉に、真威人は「その通りだと思います。『八犬伝』も勧善懲悪。自分が犠牲になっても大切なもののために戦う姿はかっこいいし、憧れる」と、尊敬のまなざしを注いだ。
犬江親兵衛が「仁」の珠を持つことにちなみ、「お互いを漢字一文字で表現すると?」と問われると、真威人は「犬」と回答。「僕らにふいに見せる笑顔や愛情、人々に振りまくオーラは、愛くるしい大型犬みたい」と理由を説明すると、藤岡弘、は「オオカミの間違いじゃないの?」と照れ笑い。藤岡弘、は息子・真威人を「愛」だと答え、「とにかく愛情を注いでいるし、親バカだと思われるが、うちの子は本当に優しい。この業界向きじゃない(笑)」と目を細めていた。
「八犬伝」は、10月25日全国公開。
【作品情報】
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八犬伝
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