コント頂上決戦の「キングオブコント2024」
10月12日(土)に開催される、コント頂上決戦の『キングオブコント2024』。今年の注目点や出場10組の特徴など、大会の見どころを聞いてみました!
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■史上最多7組が決勝を経験!
今年もコント頂上決戦『キングオブコント』が開催される!今年の大会の魅力について語ってくれたのは、ハリガネロックとして『M-1グランプリ』2001年、02年と2年連続決勝進出し、最高2位。現在はお笑い講師として活躍するユウキロック氏。
「今年は決勝進出経験者が7組と、とにかく多い(15年の第8回大会と最多タイ)。しかも、2年連続決勝進出が5組とこちらは過去最多。初出場は3組にとどまりました。結成年数制限がない分、場数を踏んでいるベテランが有利になるのかもしれません。経験者たちが勝利をつかむのか?初出場組が勝ち取るのか?
ちなみに、決勝進出経験者が今回と同じ最多だった15年大会の優勝は初出場で最若手のコロコロチキチキペッパーズでした」
では、M-1などの漫才と違ったコントならではの楽しみ方があれば、教えてください。
「漫才のようにセンターマイクがあって......のような縛りがないので、自由度が高い。表現の幅も広い。そして、経済力も表現として使えるから、お金があれば投入してもいい。あまりご存じないと思うのですが、準決勝までは舞台装置などの演出はすべて自腹なんです。
表現の中で経済力の差は如実に出ます。賞金1000万円を勝ち取るために500万円の借金をして、優勝して返すって芸人が今後出てくるかもしれませんね。いろんなものをかけてガチで笑いを取りにいく、真剣勝負の大会なのです」
それでは、エントリー順にひと組ずつ見どころや特徴を紹介してもらおう!
cacao(左から)高橋、浦田スターク、たっぺい
《cacao》
「20年結成と今年のファイナリストの中で最も若い3人組。コント師ながら、現在大阪のよしもと漫才劇場で腕を磨いている彼らはリズムとテンポで魅せることもでき、少し奇抜な設定も難なくこなせる若き実力派です。
すでに全国ネットのネタ番組の勝ち抜き戦で優勝するなど、実力は十分認められており、初出場で初優勝を成し遂げるのではないかと期待しています」
ダンビラムーチョ(左から)大原優一、原田フニャオ
《ダンビラムーチョ》
「昨年のM-1に続いて、キングオブコントも決勝初進出。それこそ週プレさんで昨年のM-1優勝予想を僕はダンビラムーチョにしていたんですよ。バカバカしいネタが好きなんで。
M-1もそうでしたが、音ネタや歌ネタが得意。うまくそれを生かして、漫才もコントも仕上げている。でも、こうしたネタはバクチみたいな要素もあるので、本番の空気次第ですね」
シティホテル3号室(左から)亮太、押田
《シティホテル3号室》
「タイタン(爆笑問題などが所属)初の決勝進出。13年から参戦していますが、昨年初の準決勝進出。そして、今年ついに決勝へと駒を進めた。
昨年から覚醒したように思われますが、数年前から設定、ストーリー共に素晴らしいコンビとしてお笑い界では名が通っていました。ふたりのコントを見て不快に思う人はいないと思います。注目はとにかく演技力。緊張と緩和をうまく使い、卓越した演技力で最後は大きな笑いを生み出します」
コットン(左から)西村真二、きょん
《コットン》
「一昨年の第15回大会で準優勝。日常を面白おかしくポップに魅せることにかけては随一の力があります。そして、西村君の演技力ときょん君のキャラクターと役になり切れる強さ。後半にしっかり上げていく構成力。どこをとっても一級品です。最後がビシッと決められるコンビなので、おのずと審査員も高い点数を入れたくなると思います」
ニッポンの社長(左から)辻皓平、ケツ
《ニッポンの社長》
「史上初の5年連続決勝進出。5位→4位→10位→3位と順位を上げつつ最下位もしっかり経験済み。バカバカしい設定をひとつの技法で突破しようとする彼らのネタは、大ウケするか、ハマらないか、どっちに転ぶかわからないのが魅力。
ほかの芸人にはまねできない......いや、まねしようと思わない。だからこそ光る、ふたりの世界観が素晴らしい」
ファイヤーサンダー(左から)こてつ、﨑山祐
《ファイヤーサンダー》
「昨年念願の決勝進出を果たした彼らがしっかりと今年も戻ってきました。昨年は『お笑い好きによるお笑い好きのためのネタ』という感じでしたが、今年はその空気もしっかり残しつつ、ツッコミ担当のこてつ君がビシビシと面白ツッコミを炸裂させて、笑いをかっさらうことでしょう。
ちなみに今大会、純粋にバシッとツッコむタイプはこてつ君と、や団の本間キッド君くらい。そのスタイルがハマれば、爆発の要素になるかも」
や団(左から)ロングサイズ伊藤、本間キッド、中嶋享
《や団》
「一昨年に15度目の挑戦で決勝初進出をつかんだや団もすっかり決勝常連組に。卓越した演技力で空気づくりも抜群。スベる心配のない安定感。そして後半にかけての爆発力もある。と、ウイークポイントが見当たりません。
先にも言いましたが、今回はビシッとツッコむタイプのグループが少ない中で、本間君のツッコミはひときわ光るでしょう。ツッコミがしっかりしていると、お客さんもネタを理解しやすくなりますからね」
ラブレターズ(左から)塚本直毅、溜口佑太朗
《ラブレターズ》
「11年の第4回大会で初めて決勝進出したラブレターズが13年後の今年も決勝にいるという衝撃。上質なコントを作り続ける職人です。今年は昨年以上に演技力がパワーアップ。特に、溜口君にキャラを演じさせたら天下一品。
そして、キャラものをこなすこともできれば、リズムネタもできる。ファイナルステージに残ることができれば、するするっと優勝することもありそうです」
隣人(左から)中村遊直、橋本市民球場
《隣人》
「昨年初進出で2年連続決勝進出。昨年は中村遊直君が顔を隠したリアルチンパンジーとなり落語を披露するという奇抜なネタでインパクトを残したふたり。そして今年は......またまた強烈なインパクトです。ハッキリ言いますが『度胸あるわー』。絶対見てほしい」
ロングコートダディ(左から)堂前透、兎
《ロングコートダディ》
「キングオブコント決勝進出3回。M-1決勝進出2回。漫才、コントどちらを披露してもトップクラスです。昨年は準決勝に進出するも、体調不良のため欠場。その分、ネタが温存できたでしょう。スケールのでかいネタもできれば、かけ合いの妙で笑いを誘うこともできる。万能型のコント師です」
■気になる優勝候補は?
では、ズバリ優勝候補は?
「今回は都市伝説に頼らせていただくと、や団です。五輪開催年はソニー芸人が優勝するという伝説があるんです。
12年にバイきんぐがキングオブコントで、16年にハリウッドザコシショウがR-1でとか。20年から1年ずれた21年は錦鯉がM-1で優勝。なので、今回はや団が来るのではないかと予想します。質の高いコントを繰り広げ、本間君のツッコミで丁寧にネタを見せていけるのもいいですね。
対抗はロングコートダディとシティホテル3号室。ロングコートダディは去年温存できた分、クオリティの高いネタを披露できると思います。
シティホテル3号室は心技体というか、演技も物語もすべてクオリティが高いですね。審査員に刺さりやすいネタだと思います」
決戦は10月12日(土)18時30分からTBS系で生放送。栄冠は誰の手に!?
取材/渡辺ありさ写真/©TBS
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