「Y2K」(2000年代に流行したテイスト)ファッションなど、大人世代から見ると「なぜ?」と、そのときどきのトレンドに首をひねることはあるものです。「これが素敵」「これがおしゃれ」と感じるものに、世代間ギャップがあるのは当然です。
ロゴがいっぱいの女子小学生向け服。かわいさが理解できない
ママスタコミュニティにも「なぜそれをかわいいと思うのか、理解できない」という、ファッションにまつわる投稿がありました。
『ショッピングモールでよく売っているような、小学生女子向けの洋服。あれって、かわいいのかな?娘が小学2年生くらいから、そういう洋服ばかり着るようになった。私にはかわいいと思えないし、そこそこ高額の洋服を買うのは精神的にキツい。多くの女の子が通る道なのでしょうか?』
シンプル志向の投稿者さんは、子ども服もシンプルなものにこだわってきたそうです。しかし、小学生になった娘さんの好みは「高学年のお姉ちゃんたちが着ていそうな、いわゆる小学生ファッション」。自分の趣味を押しつけるつもりはないものの、それでもやっぱりモヤモヤしてしまうのだとか。
さて「高学年女子が着ていそうな、小学生ファッション」とは、一体どんなものでしょう?小学生〜大学生くらいまでの女の子がいるママなら、イメージできるかもしれません。
『あの、ロゴロゴのテープがついてるやつだよね』
コメントをくれた女の子ママたちはどんなファッションなのかを、すぐ理解したようです。「ロゴロゴのテープがついてるやつ」とは、ブランドのロゴが繰り返しプリントされた紐やリボンなどをあしらった洋服のこと。「ロゴだらけで、肩出しへそ出し」「肩の部分が空いていたり、わけわからん英語が書かれていたり」などの声もありました。多いのは、ブランドのロゴが目立つアイテム。他にもパステルにモノトーンを組み合わせた色使い、ガーリー基調にちょっとクールさを加えたテイスト、ボトムスは基本的にミニ丈、などの特徴があるようです。「JSファッション」などと呼ばれることもあるとか。
ロゴテープ カラーパンツ 女の子 男の子 子供服 キッズ 春夏秋 ロゴ 無地 9カラー ピンク ブラック グリーン レッド イエロー ブルーグレー カーキー パープル 110cm 120cm 130cm 140cm 150cm 165cm 小学生 ダンス衣装 ヒップホップ ボトムス 長ズボン パンツ カラパンかわいく思えなくても、それが娘の希望。購入するときは妥協も
『私は好きよ。自分じゃ絶対にできないファッションだし』
「かわいいの?」という投稿者さんの問いに対し、「かわいいと思う」という回答も届きました。ただほとんどのママたちは、投稿者さん寄りという結果に。それでも実際に着ている子たちは少なくありません。ママたちは妥協をしているのでしょうか?
『趣味じゃないけど娘が欲しがるし、それしか着ないから仕方ない』
やはり妥協をしているママたちも一定数いました。「やたら高額だったキャラクターのおもちゃと同じ感覚で、一種の通過儀礼だと思って買っている」というコメントも。
『私もかわいいとは思わないけど、娘(小学4年生)には似合っている。友達も似たような服装だし、それでいいかなと』
どうやら周りのお友達も、みんな似たような服装で登校しているようです。「仲よしの友達とお揃いや、色違いでコーディネートしたりして楽しそう」と教えれくれた人もいました。なかには「参観に行ったら、わが子を含めて3人が同じトップスを着ていた(笑)」というエピソードも。似たような洋服を着たがるのは好みだけでなく、「みんなと同じがいい」というこの年頃特有の感覚も大きそうです。
『うちはもう高校生だけど、いまだに店頭で見かけると「かわいいね!懐かしいね〜!」と言っている』
こんなコメントもありました。”今”流行しているように感じるJSファッションですが、小学生の間ではここ何年も同じテイストの洋服が流行しているようです。もちろん時代に合わせたアップデートはされているでしょうが、ともすると「うちの娘は大学生だけど、当時同じようなものを着ていた!」という場合もありそうです。
それまでのいかにも子ども服から卒業した子たちが憧れるような、投稿者さんいわく「高学年のお姉ちゃんたちが着そうな」少し大人っぽい洋服。「女の子が通る道」という想像は、まさにその通りなのではないでしょうか。
「みんなと同じ」を経験してたどり着く、自分らしさ。今を楽しもう
妥協しているママたちもいるなか、それでも多くがどうしても好きになれない共通のアイテムがありました。
『オフショルダーっていうのかな?肩を出すデザインはどうしても嫌だから、それだけは買わないと思う』
肩や背中が大きく開いているなど、肌を露出するデザインです。犯罪に巻き込まれると考えるのは早計かもしれませんが、少しでも可能性を感じるなら避けたいのが親心です。わが子に好きな洋服を選ばせるのが前提でも、「どうしてもママは好きになれない」ものがひとつくらいあってもいいのではないでしょうか。絶対にそれが買いたいと主張されたら、「自分のお金、貯めていたお年玉で買ってね」と伝えてみては?多くはそこで諦めてくれそうです。
『うちはヒラヒラのお姫さま系を卒業したら、小2くらいでそういうお姉さん系がブームに。当時はオールインワンが流行っていてトイレ時にドボンが相次ぎ、担任から悲痛なお便りが来たのでやめさせたけど。でも、それ以外は好みを尊重したよ』
この娘さんは中学1年生になった今、自分に似合う洋服を選ぶようになったといいます。いくつかの通過儀礼を経たからこそたどり着いた、自分らしさかもしれません。
ちなみにこのママは肩出しデザインも娘さんの希望に従い、購入したことがあるのだとか。「露出している部分にランドセルが食い込むし、あちこちに引っかかるしで、すぐ懲りたみたい」だそう。何事も経験ですね。
『うちの子はまったく興味がないので私が洋服を選ぶんだけど、現役の小学生とのセンスとズレてしまう。おばさんが女子小学生を意識しても、上手くいかない』
こんな声もありました。今しかできない、小学生のセンスならではのファッションです。投稿者さんも「今だけ」と割り切って、娘さんと一緒に楽しむ方向に考えてみてはどうでしょうか?
文・鈴木麻子編集・すずらんイラスト・天城ヨリ子
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