メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第500回をよろしくお願いします。
一流デザイナーとのコラボ、いよいよ新作が登場
18日に発売となるユニクロとJWアンダーソンのコラボ。ロエベのデザイナーであるJWアンダーソンとのタッグで話題のこちらですが、案外知らない人も多いよう。
今回はメンズで買うべきものをピックアップ。プレスルームで全型チェックしてきましたのでレビューいたします。
フォーマルでもカジュアルでも使えるチェスターコート
・チェスターコート1万4900円
今回のアウターラインナップは2型ですが、個人的にはこちらがおすすめ。フォーマルでもカジュアルでも使えるチェスターコートですが、シルエットは今風に少しゆったり目。ただしONスタイルでも使うことを想定しているためビッグサイズとまではいかないのでご安心ください。
素材は英国ツイードの代名詞「ドネガルツイード」を模したもの。ハリスツイード、シェットランドツイード、ドネガルツイードは世界3大ツイードと呼ばれるもの。
さすがに本物のドネガルツイードを使ったコートは到底1万円台などで出すことはできませんが(生地原価だけでも1万円は超えると思います)、それを模したものとして十二分に高級感はあります。
わずかに起毛感があるツイード調の素材組織は高級ブランドのコートを彷彿とさせる出来。安価ながらよくやってます。
「ユニバレ」もほぼ起きないはず
また、この手の量販店のコートは襟周りに安っぽさが出るもの。チェスターコートの場合特に襟・ラペルが薄くペラペラになることが多くどうしても素材の悪さが隠せません。
しかしながら、今回はかなり襟やラペルが厚く、しっかりしているため、ファッション上級者が見てもそれなりに感じるはず。顔周りの大事な部分である襟周りがしっかりと作られているのはありがたいですね。
シックなデザインですが、シルエットのゆったり感でオジサンくさくなることもなく、Vゾーンもやや広めに作っているので色気もあります。
しかも、JWアンダーソンコラボは展開店舗も限られ、在庫も少なめなので「ユニバレ」もほぼ起きないはず。これブランドモノとして着ていてもバレませんよ。おすすめです。
ユニクロ得意の良質素材ニット
・スフレヤーングラデーションクルーネックセーター3990円
今回のラインアップの中でも事前人気トップのアイテム。
ユニクロが最近、力を入れておすすめしているスフレヤーン素材。膨らんだお菓子の「スフレ」と「ヤーン(糸)」を組み合わせたもの。ふんわりと起毛させた糸を使ったボリューミーなニットです。
これが案外、よくてびっくり。なにしろ3990円ですから。いくらユニクロが良質素材だといっても、さすがに3990円で作れるニットには限界があります。
原価を考えれば当然ウール100にできないし、できたとしても相当粗悪なものになる。この価格なら化学繊維を使うことになるのでどうしても安っぽい風合いになりがち。しかしながらこのスフレヤーン、案外ふんわり感が本物っぽく化学繊維感が少ない。
通常ラインにはないグラデーション
ウールやモヘアなどを起毛させたものにちょっと似ている。これなら一枚着で主役的に使うのもアリです。
さらに通常ラインにある無地とは違い、手間のかかったグラデーション。素人目にも手間がかかってることがわかるでしょう。裾に向かうにつれて暗めのカラーになっており、グラデーションも非常に自然。
首元は少し開いておりルーズなシルエットで色気もある。これで3990円なら文句ないと思います。
パンツは光沢のある上質なツイル素材を採用
・タックワイドパンツ4990円
今回のJWアンダーソンはパンツがおすすめ。
同じくJWアンダーソンが担当しているブランドはスペインの老舗「ロエベ」。ロエベでもワイドパンツが大好評ですが、ここでもその手腕をいかんなく発揮してくれています。
ユニクロの通常ラインでは展開できないくらい太いシルエットのパンツ。ただ太いだけでなく大人が履いてサマになるように光沢のある上質なツイル素材を採用。これが素人目でも高級感たっぷりです。
太いけれど、だらしなさは感じさせないシルエット
また、タックを入れてウエスト周りはゆったりさせながら、裾にかけてやや細くなっているワイドテーパードの形。ルーズですが、裾は比較的スッキリさせているため、ダボダボの雰囲気にはなりません。太いシルエットだけど、万人に向けて合わせやすく作り込んでいるのはさすがユニクロです。
ユニクロで4990円のパンツと言われるとなんだか高く感じるかもしれませんが、素材が圧倒的に違うのでぜひ触っていただきたい。
そして、この手のチノパンは発色が命。ネイビーやカーキ、ベージュなど。ブラックと異なり、色味が重要になってきます。
特にベージュカラーは安い素材で作るとどうしても緑がかった風合いになり、きれいに見えません。高級素材じゃないとなかなかきれいなクッキリとしたベージュカラーは出せないので、4990円でこの発色はレアです。おすすめ。
2990円とは思えないクオリティ
・ヒートテックマフラー2990円
また、JWアンダーソンコラボの定番、小物もおすすめです。普段メンズ小物が弱いユニクロですが、なぜかJWアンダーソンシリーズだけはラインアップ豊富です。
リブ素材の上質な素材で2990円とは思えないクオリティ。ただし、マフラーサイズなので少々小さめですが巻き方次第では十分使えます。
シーンを選ばない万能アイテム
ライン使いもニット編みで高級感があり、量販店っぽさはありません。カラーパターンもセンスがあり、ブランドライク。ロエベも小物が得意ですが、さすがJWアンダーソン。
スーツスタイルで使ってもいいし、カジュアルスタイルで使ってもいいし、万能で使いやすいアイテムです。ウール10%しか使っていませんが風合い自体はかなりリアル。おすすめです。
服好きが注目しづけているコラボソックス
・ヒートテックデオドラントソックス590円
最後はソックス。「なんだソックスか……」と思うかもしれませんが、実は服好きの間ではJWアンダーソンコラボが「ソックスの補充タイミング」と評判です。
なにしろユニクロの既存ラインでは絶対にない柄使いと素材感も一級品のものが勢揃い。
数倍の価格のブランド品と比べても遜色なし
590円と普段のラインナップからすると少々高いですが、ホントにおすすめ。ブランドものだとソックスって2000円以上するものが多いですが、クオリティ的にはさほど違いがありません。
むしろこのシリーズだとデオドラント機能(消臭)があるし、ヒートテック素材で保温性高いし文句なし。ラインナップも豊富なのでお好きなものをどうぞ。
今回はJWアンダーソンコラボ、発売前レビューいたしました!ご参考にどうぞ!
【MB】
ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag)
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