前回からの続き。私はイクミ(31歳)です。夫(31歳)と息子(4歳)の3人暮らし。昨年9月、真夏同然の暑さのなか、祖父の四十九日法要と納骨がおこなわれました。照りつけるような暑さに、喪服に身を包んだ参列者はお疲れモード。そんな参列者を見かねたのか、祖母から「来年の一回忌法要は普段着で」「身内しか呼ばないから、涼しい格好でおいで」と言われました。どうやら祖母の住む地域では、普段着で法事をおこなうことも珍しくないのだとか。その言葉に戸惑いを隠せない親族たち。「本当に普段着でいいのだろうか……」「まぁ……ばあちゃんが言うのなら……」はたしてみんなはどんな服装でやってくるのでしょうか……。
本堂に入るとバッチリ喪服の祖母がこちらを見て驚愕。怒りをあらわにしています……。
祖母は「なんで普段着を着てきたの!?一周忌法要にこんな格好で来るやつがどこにいるんだい!」と、怒鳴っています。
祖母は「私はそんなこと言ってないよ!」と、言います。親族一同、祖母の怒りにザワザワしています。
みな急いで車から喪服を取ってきて、お寺の空いている和室を借りて着替えました。文句のひとつでも言いたいところですが、今はそんな時間はありません。一刻も早く喪服に着替えねば……。ま、喪服を持参した甲斐がありました……ね……。
親族一同「次の三回忌は何が何でも喪服で参列」と誓い、解散したのでした。
そして三回忌当日……。
きっと祖母なりに「キレイめな普段着」を選んだと思うのですが、どこからどう見ても「バカンス中のお年寄り」だった祖母。祖母以外全員カッチリ喪服のなか、三回忌法要がとりおこなわれたのでした。「やっぱりばぁちゃんはアレなんだろうか……」祖母の記憶はどこから引っ張られてきていたのでしょうか。
確実に1年ズレていました……。しかしこの日を境に、祖父の法事は普段着でおこなわれるようになりました。年齢を重ねた身内との意見調整は大事だな……と思わされた出来事でした!
原案・編集部脚本・煮たまご作画・チル編集・横内みか
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