私はイクミ(30歳)です。夫(30歳)と息子(3歳)の3人暮らし。今日は私の祖父の四十九日法要のため、隣の県のお寺に家族で来ています。夏休みが終わってしばらく経つというのに、日差しも気温も真夏と変わりありません。残暑厳しいなか、仕方ないとはいえ真っ黒な喪服で納骨の儀式というのは、かなり骨身にこたえますね……。大人はみんな汗だくでグッタリ。元気なのは子どもたちだけです。
まだまだセミも元気に鳴いています。日差しも気温も真夏と変わりなく、残暑が厳しいです。さらに真っ黒な喪服のせいで、参列者全員、汗だくでフラフラです……。
汗だくの納骨が終わり、涼しい室内で会食がはじまると、虚ろだったみんなの顔がみるみる復活。親戚同士、食事をしながら会話がはずみます。
あまりの暑さに祖母が「来年はさ、人数もそんなに呼ばないからさ、もう普段着にしようかね」と、提案しました。
祖母の家は、だいぶ都会から離れた山間にあります。地域によるものだと思うのですが、法事の際、普段着で参列も珍しくないと言われたのですが……。
普段着で法事に参列していいなんて聞いたことがなかったため、驚きました。まだまだ知らない風習があるものですね。でも、きっとおばあちゃんは、風習にかかわらず、気兼ねなくおじいちゃんの法事をおこなっていきたいのでしょう。
いざ「なんでもいいよ」「普段着でおいで」と言われると、かえってどんな服を着ていけばいいか悩みますね……。親戚が言っていた「何でもいいわけじゃないでしょ?」という指摘も気になります。しかし近い身内だけでの一周忌だし、土地の風習で許されるのであれば、普段着のほうが絶対にラクなのは間違いありません。ならば暗めの色合いの普段着で参列しようかなとも考えますが、やっぱり不安が残ります。なのでとりあえず、来年の一周忌は喪服も持参しようと思います。
【後編】へ続く。
原案・編集部脚本・煮たまご作画・チル編集・横内みか
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