10月8日(火) 14:30
米国選抜チームが勝利した「プレジデンツカップ」だが、実は選手たちは想像以上にエキサイトしていたのかもしれない。世界選抜チームのトム・キム(韓国)のキャディを務めるポール・テソーリがラジオ番組に出演し、大会中に起きた米国選抜との“いざこざ”について暴露した。
世界選抜の中でも22歳と若いトム・キムだったが、派手なパフォーマンスで選手やファンを盛り上げていた。初日に米国が5勝と大きくリードしながらも、2日目は世界選抜が5勝とタイに並んだ。
テソーリは「少なくともトムがひどくののしられたのを3度目撃した。一度はその選手に殴りかかりたくなったほどだ。しかもそんなことを言う選手とはまったく違うイメージ…。トムをかばうのは当然だった」。どうやらこれは世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーのことを示唆しているとみられる。
トム・キムは初日、「地元のカナダファンは熱気が少ない」と発言し、2日目はギャラリーの大声援を誘った。イム・ソンジェ(韓国)と組んで対戦したシェフラー、ラッセル・ヘンリー組に、ホールを奪うごとに大きくガッツポーズをみせてシェフラーをあおった。テソーリは名前は挙げなかったが、米国選抜チームから受けた罵倒は「ひどい言葉だった」と明かした。
それ以外にも舌戦は起こっていたようで、世界選抜のアン・ビョンハン(韓国)は、自身の『X』にウィンダム・クラークからひどい言葉を投げかけられと投稿したが、のちに削除されている。
トム・キムとイム・ソンジェはシェフラーらのパットを見届けることなくホールを移動したと批判を受けたが「スポーツマンシップが欠けていたのは米国選抜」とテソーリは伝えている。両チームがプライドを賭けて戦う大会。トム・キムとシェフラーは本当は仲の良い友人のはずだったのだが…。欧米対米国の「ライダーカップ」もプレジデンツ・カップも、選手たちは熱くなりすぎているのかもしれない。(文・武川玲子=米国在住)