10月8日(火) 11:00
「スタンレーレディスホンダ」で念願のツアー初優勝を果たした佐藤心結(みゆ)。優勝に貢献したアイアンやウェッジなどを撮影すると、面白いスペックを発見。その詳細をレポートしたい。
16番で見事チップインバーディを奪うなど優勝に貢献したウェッジは、48・54・58度で2種類のモデルを使用している。48・54度はブリヂストンの新モデル『BITING SPIN』、58度はブリヂストンの『BRM2』を採用。どこを気にっているのだろうか?本人にじっくり聞いてみた。
「今季途中から48・54度は新モデルを入れました。前モデルよりも球が滑りにくくなったと思います。朝のウェットな状態でもスピンが利いてくれます。溝の工夫でスピン量が安定するので、ポッコンなどの滑るミスもないので、距離感を合わせやすいです」
『BITING SPIN』モデルは、タテ溝(I)と斜め溝(X)を組み合わせた溝のデザインで高いスピン性能を発揮する。48度は100ヤード前後のフルショットで使い、54度はそれ以下のフルショットや傾斜が強くて58度だとスピンで戻ってしまう場合に使用するという。
アプローチで多用するのが、58度の『BRM2』。こちらのモデルへの信頼度は相当高いという。
「58度はアプローチショットで慣れているので、替えたくなくて今でも使用しています。構えたときの座りがすごく良いので、使っています。それにスピンがすごく効くので、すごい気に入っていますね。手放せないです」
佐藤がこだわっているのはシャフトのチョイスだ。アイアンには『N.S.PRO 950GH S』シャフトを使うが、ウェッジにはより重い『N.S.PRO モーダス3 ウェッジ105S』シャフトを採用している。
「ちょっとハードめの重い『モーダス3』シャフトをウェッジに使います。以前アイアンと同じシャフトを使ったときにヘッドが抜けてミスしたときがあったので、ウェッジのシャフトをちょっと重くしてショットを安定させるようにしました」
また今大会では、アイアンショットの精度の高さも光っていた。4日間で81.4%という高いパーオン率を誇る。そのアイアンショットを支えるのが、ブリヂストンの軟鉄鍛造モデルの『221CB』だ。
「5番だけ『233HF フォージド』で、6番以下は『221CB』を入れています。難しい5番はちょっとやさしめで、球が上がりやすいです。6番からはずっと同じモデルを使っています。打感や顔がすごく好きなので手放せないですね」
『N.S.PRO 950GH S』シャフトは、中調子で適度にしなり戻るため、長く愛用しているという。
念願の初優勝を果たした佐藤心結。パワフルなアイアンショットと安定したショートゲームを支えるギアで、2勝目を挙げる姿を期待したいところだ。
【佐藤心結のクラブセッティング】
1W:ブリヂストン B2 HT(9.5度、ツアーAD UB-5S)
3W:ブリヂストン B2 HT(15度、ツアーAD UB-6S)
3・4U:ブリヂストン B1 ST(21・24度、ツアーAD HY-75 S)
5I:ブリヂストン233HF フォージド(N.S.PRO 950GH S)
6I~PW:ブリヂストン 221CB(N.S.PRO 950GH S)
48・54度:ブリヂストン BITING SPIN(N.S.PRO モーダス3 ウェッジ105S)
58度:ブリヂストン BRM2(N.S.PRO モーダス3 ウェッジ105S)
PT:テーラーメイド スパイダー ツアーX SX72
BALL:ブリヂストンゴルフツアーB X
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