世代は違えど、いや違うからこそ惹かれることがある。ベテランと若手の刑事バディものという王道を演じる反町隆史さんと杉野遥亮さんの二人が考える、ジェネレーションフリーな普遍的な魅力とは。
世代差バディが生み出す輝き。
ドラマ『オクラ~迷宮入り事件捜査~』でW主演する反町隆史さんと杉野遥亮さん。お二人が惹かれる人からお聞きしました。
写真左・反町隆史さん、右・杉野遥亮さん
反町:僕自身がわかりやすい人間なので(笑)、素直な人がいいですね。そういう人となら性別問わず、お互いを思いやれて、50/50の関係が築けると思います。
杉野:僕も、嘘のない正直な人に惹かれます。
――反町さんは人情味溢れる“昭和刑事”千寿(せんじゅ)、杉野さんはタイパ重視の“令和刑事”の利己(としき)を演じます。それぞれ役の魅力は?
反町:千寿は信念を貫き通す昭和の親父のようでありながら、意外とお茶目。その振り幅をしっかり演じていきたいですね。杉野くんの役も振り幅が大きいよね。
杉野:そうですね。利己はクールに見えるんですけど、実はこだわりが強いです。
反町:対照的な二人だけど、迷宮入り事件の解決に向けて見ている方向は同じだし“これだけは許せない”みたいなところも一緒。
杉野:譲れないものを持っているところに僕自身、共感します。
――昭和と令和で世代の違いを感じることはありますか。
反町:2人の娘を見ていると、決断が速いですね。ネットから得る情報力も僕らの世代とは全然違う。
杉野:僕は割とネットの情報を鵜呑みにせず、実際に見聞きしたことを大事にしたいタイプです。同世代と比べるとSNSにも疎くて、どの世代を生きてるか自分でもよくわかってないです(笑)。
反町:僕ら世代ともなるとドラマの世界で1周どころか2周も3周もしてきて(笑)、今回の監督やプロデューサーも年下。自分とは違う感覚をたくさん持っているので、僕はとっつきにくくてうるさい親父にならず、素直に“はい”と何でも受け入れていこうと思っています(笑)。
――お蔵入りした事件に挑む千寿と利己のタッグが楽しみですが、“バディもの”の魅力とは?
反町:芝居にはふとしたリアクションや目線などに俳優の生き様や感覚、感性が出ます。そうした芝居であって芝居でない部分というのは、視聴者には嘘をつけないんですよ。3人や4人ではなく、2人の掛け合いでは、そうした素の部分が引き出されやすい。そこにこそバディものの魅力があるんじゃないかな。
杉野:普段の佇まいだとか、共演者との距離感というのは、演技から透けて見えると思います。
反町:『オクラ』では世代が違う2人の男同士の掛け合い、ぶつかり合いが魅力なので、二人のいい化学反応が画面に表れれば。
杉野:二人の関係は話が進むにつれて変わっていきます。最後まで見ていただき、いいバディだな、素敵な二人だなと思ってもらえたらいいです。
――いつの時代も人気の“刑事ドラマ”ですが、お二人は“刑事ドラマ”の面白さをどんなところに感じますか。
反町:どんなふうに事件が解決していくのか、ドラマを見ながら推理できるのは楽しいですし、刑事モノの醍醐味ですよね。謎解きの面白さやサスペンス的な要素は『オクラ』でも絶対に見失ってはいけないと思っています。
杉野:刑事モノは、流れを一緒に追っていける楽しさがあります。最後にどんでん返しが待っていたりして。
反町:刑事ドラマは状況説明のセリフが多かったり、他のジャンルにはない刑事ドラマならではの大変さがあるので杉野くんと助け合っていきたい。
杉野:僕は今回刑事ドラマが初めてなので、経験豊富な反町さんから何を学び成長できるのかすごく楽しみなんです。『マウンテンドクター』『オクラ』と2クール連続で主演させていただけることになり、自分のこと、やるじゃんと思ってますが(笑)、今回は反町さんと一緒なので、少しだけ肩の荷が軽いです。
反町:僕は、このドラマの前は『GTOリバイバル』。いっそのこと、刑事と先生だけやっていこうかな(笑)。
『オクラ~迷宮入り事件捜査~』長期にわたって未解決の実質“オクラ(お蔵入り)”状態の事件に、人情味溢れる昭和刑事・千寿とタイパ重視のクールな令和刑事・利己が挑む。10月8日よりフジテレビ系にて、毎週火曜21時~放送。
そりまち・たかし(左)1973年12月19日生まれ、埼玉県出身。これまで『ビーチボーイズ』『GTO』など数々の話題作で主演を務め、2015年より『相棒』シリーズに出演。今年、『GTO』が『GTOリバイバル』として復活し大きな話題に。
Tシャツ¥16,610中に着たTシャツ¥13,750(共にサンスペル/サンスペル カスタマーサービス TEL:050・3562・1860)スラックス¥165,000※スーツ価格(トゥモローランド ピルグリム/トゥモローランド TEL:0120・983・522)その他はスタイリスト私物
すぎの・ようすけ(右)1995年9月18日生まれ、千葉県出身。2015年『FINEBOYS』モデルとして活動をスタート。’23年、NHK大河ドラマ『どうする家康』に出演。今年『マウンテンドクター』に主演し、山岳医療に取り組む青年医師を好演。
※『anan』2024年10月9日号より。写真・野呂知功(TRIVAL)スタイリスト・二村 毅(反町さん)伊藤省吾(sitor/杉野さん)ヘア&メイク・池上 豪(反町さん)KOTARO(杉野さん)取材、文・小泉咲子撮影協力・スタジオ バスティーユ
(by anan編集部)
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