9月26日(木) 11:30
多彩なジャンルのアーティストによる表現活動を紹介する「あざみ野コンテンポラリー」シリーズ。15回目となる今年は、ドイツと日本を拠点として活躍するSHIMURAbros(シムラブロス)による『SHIMURAbros 雲をつかんで虹を見た』が、10月5日(土)〜27日(日)、横浜市民ギャラリーあざみ野で開かれる。
「SHIMURAbros」は、ユカとケンタロウによる横浜出身の姉弟ユニット。オラファー・エリアソンのスタジオに在籍する研究員でもある。その創作の原点には「映画」があり、映画表現の本質にある「光」を表現し、それを物質に変換することを試みている。 TRACE SKY - Floating Clouds II(Ed.2) 2018 Courtesy of the artists and the Tokyo Gallery+BTAP
彼らのいう「映画」の原型はフランスのリュミエール兄弟が開発したシネマトグラフに遡る。映画草創期、例えばリュミエール兄弟の『列車の到着』では、本物の列車が突っ込んでくるのではないかと、当時の人々はスクリーンに投影された映像に驚きをもって接した。SHIMURAbrosは、そうした時代を超える根源的な驚きを、現代のテクノロジーを導入して創出しようとしてきた。3Dプリンターに映画の3次元データを送り、「映画的空間」を立体的に表現したシリーズ、鑑賞者が移動することで、色彩などが変化する光学ガラスを用いた彫刻シリーズなど、映画の歴史とそのメカニズムを踏まえた知覚の冒険が楽しめる。
10月5日(土)にはアーティストトーク(要事前申込み)を開催。10月19日(土)にはSHIMURAbrosのケンタロウが、リュミエール兄弟をはじめとする古典映画から最新の映画配給・製作会社「A24」までの映画の成り立ちを、幻燈機やアナログフィルム、映画映写機などを実際に見ながら解説するあざみ野カレッジ「SHIMURAbrosと巡る映画史の旅」(要事前申込み)、10月26日(土)には、上映作品「Seeing Is Believing/見ることは信じること」(2018)にパフォーマーとして出演した森山未來を迎えての上映会+トーク(要事前申込み)も開催される。映画とは何か、その源流をたどってみたい。 TSEKILALA2006-20083 screen video installationTime: infinityDimension variableCourtesy of the artists and the Tokyo Gallery+BTAP
<開催概要>
『あざみ野コンテンポラリー vol.15SHIMURAbros雲をつかんで虹を見た』
会期 :2024年10月5日(土)~10月27 日(日)※会期中無休
会場 :横浜市民ギャラリーあざみ野展示室1・2
時間 :10:00 ~18:00
公式サイト:
https://artazamino.jp/event/contemporary15