9月17日(火) 16:20
2024年12月3日(火) から22日(日) に東京・新国立劇場 中劇場で上演される、2024/2025シーズン『白衛軍The White Guard』のビジュアルとトレーラー映像が公開された。
『白衛軍』は、20世紀ロシアを代表するウクライナ出身の作家ブルガーコフの代表作で、1918年の革命直後のキーウを舞台に、時代に翻弄されるひとつの家族を描いた作品。1924年に小説として発表され、1926年に作家自身が戯曲『トゥルビン家の日々』としてモスクワ芸術座で上演すると、「第二の『かもめ』」と評され成功を収めた。
小説発表からちょうど100年を迎える今年、新国立劇場では2010年に英国のナショナル・シアターで上演されたアンドリュー・アプトン版に基づき上演。この『白衛軍』は、実はブルガーコフの自伝的要素が色濃く反映されており、実際彼も白衛軍に軍医として従軍していた。この物語で描かれる内戦の混乱は、今ウクライナで起きていることに地続きでつながっており、まさに今、時宜を得た公演といえるだろう。演出は上村聡史が手がける。
公開された宣伝ビジュアルには、村井良大、前田亜季、上山竜治、大場泰正、池岡亮介、小林大介というトゥルビン家の人々を中心とした登場人物を演じる出演者たちが、白の衣裳に身を包み中央に集結。また彼らの周りを、トゥルビン家の人々の行く末に深く関わる登場人物を演じる大鷹明良、石橋徹郎、内田健介、前田一世が取り囲んでいる。背景はほのかに薄暗く、歴史の大きなうねりにのみ込まれていく、トゥルビン家の運命を予感させるような仕上がりとなっている。
【あらすじ】
革命によりロシア帝政が崩壊した翌年──1918年、ウクライナの首都キーウ。革命に抗う「白衛軍」、キーウでのソヴィエト政権樹立を目指す「ボリシェヴィキ」、そしてウクライナ独立を宣言したウクライナ人民共和国勢力「ペトリューラ軍」の三つ巴の戦いの場となっていた。
白衛軍側のトゥルビン家には、友人の将校らが集い、時に歌ったり、酒を酌み交わしたり……この崩れゆく世界の中でも日常を保とうとしていた。しかし、白衛軍を支援していたドイツ軍によるウクライナ傀儡政権の元首ゲトマンがドイツに逃亡し、白衛軍は危機的状況に陥る。トゥルビン家の人々の運命は歴史の大きなうねりにのみ込まれていく……。
新国立劇場 2024/2025シーズン『白衛軍The White Guard』トレーラー映像
<公演情報>
新国立劇場 2024/2025シーズン『白衛軍The White Guard』
作:ミハイル・ブルガーコフ
英語台本:アンドリュー・アプトン
翻訳:小田島創志
演出:上村聡史
出演:村井良大、前田亜季、上山竜治、大場泰正、大鷹明良/池岡亮介、石橋徹郎、内田健介、前田一世、小林大介/今國雅彦、山森大輔、西原やすあき、釆澤靖起、駒井健介/武田知久、草彅智文、笹原翔太、松尾諒
日程:2024年12月3日(火)~12月22日(日)
会場:東京・新国立劇場 中劇場
チケット情報:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2454274