【写真】「俺達は…命を懸ける」 血を流しながらコートに立ち続ける平等院鳳凰(アニメ『新テニスの王子様 U-17 WORLD CUP SEMIFINAL』PVカットより)
10月2日(水)からテレ東他にて、アニメ『新テニスの王子様 U-17 WORLD CUP SEMIFINAL』(毎週水曜深夜24:00-24:30)の放送がスタートする。許斐剛原作の人気テニスマンガ『新テニスの王子様』のアニメは舞台を世界に移したU-17 WORLDCUPに突入し、すでに2シーズン目。いよいよ日本VSドイツの準決勝が開幕する。その放送を目前に控え、日本代表を率いる主将・平等院鳳凰を演じる安元洋貴にインタビューを実施。最終回のアフレコを終えたばかりの彼からは、本作が「テニプリ」らしさの詰まった内容になっていることが伺えた。
■「テニプリ」は人として大事なものがたくさん描かれている作品
――元々、原作にはどんな印象がありましたか?
安元:ネットなどでは“とんでもテニス”という側面ばかり取り上げられがちだったりしますよね。でも実はこの作品の軸はキャラクターたちのヒューマンドラマなんですよ。エンタメとしてぶっ飛んだテニスの描写はあるけど、それより人として大事なものがたくさん描かれている作品だとちゃんと読むようになって気付きました。
――安元さんは2012年のOVAから平等院鳳凰役としてアニメに参加されましたが、すでに雰囲気ができあがっている長期作品の現場に参加するにあたって緊張などはありましたか?
安元:いえ、親交がある人や見知っている人ばかりだったので、逆に嬉しかったですよ。それに『テニスの王子様』の現場は越前リョーマ役の皆川(純子)さんのことがみんな大好きなんですよ。人間力が高すぎる彼女を中心に和気あいあいとしていますね。
――平等院鳳凰というキャラクターについて、どんな風に捉えて演じているか教えてください。
安元:世界一になるため、とにかく強さだけを追い求める傍若無人な男、です。本当はそれだけではないと後々わかりますけど、「それまではそこは見えなくていいや」と思って演じてきました。今回のシリーズを最後まで観ていただければ、平等院鳳凰のある一面もみなさんに感じていただけるはずです。
――2022年に放送された『新テニスの王子様 U-17 WORLD CUP』ではそんな平等院が日本代表を率いて世界大会に臨んでいます。これまでの試合で印象的なものは?
安元:印象的も何も、平等院は試合してないからなあ。だから「偉そうなこと言いながら戦わねえなあ」とは思ってました(笑)。強いて言うなら、アニメならではのネタ的な要素ですけど、ギリシャ代表選手7人の声優が関智一さんだったことかな。あれはイタズラかもしれませんが、そんなことをしちゃっても大丈夫な世界観であり、懐が深い作品だと改めて思いました。
――そういった部分も含めてファンも楽しめているんでしょうね。
安元:それも、ネタの先にちゃんと見るべきドラマがしっかりあるからでしょう。
■ドイツ代表戦の見どころ、8年前の“キャラクターソング”の話題も
――10月から放送される新シリーズではドイツ代表との準決勝がフィーチャーされ、ついに平等院も試合に出ますね。
安元:「ずいぶん待たされたな」という気持ちもありつつ、「状況を見つつ、最強の相手に対しては自分が行くしかないと思ったんだろう」という風に捉えました。それとドイツ代表には、日本代表に近いところも感じています。日本代表はこれまで紆余曲折を経てまとまりが出てきていますが、ドイツ代表も我々に見えないところで同じように紆余曲折を経てケン・レンドール監督のもとまとまりつつある。新シリーズではそんなチーム同士のぶつかり合いが色濃く表現されているので楽しみにしてほしいです。
――ドイツ代表に印象的なキャラクターはいますか?
安元:Q・Pかな。彼は単にクールなアイスマンではなく、そうなるに至った生い立ちがあってそれが強烈でした。彼を始めドイツ代表は「デカ過ぎんだろ…」みたいなネットミームになるマンガのコマもあったりしますけど、それだけではない人間的な魅力が相当あります。最初にお話したヒューマンドラマの部分は、シリーズの中ではかなり強いほうだと感じています。
――今日は最終回のアフレコだったそうですが、どんな気持ちで臨みましたか?
安元:「俺がしくじったら収録時間がすごく伸びるから、ほかの人たちに迷惑をかけないよう頑張らないと」って(笑)。頑張った結果、ちゃんと終えられました。
――さすがです。少しアニメから話が外れますが、安元さんは平等院鳳凰として「Pirates of the World」というキャラクターソングを歌われています。これがどんな曲で、どういった思いを込めて歌ったか教えてください。
安元:2016年リリースとずいぶん前の曲ですが、ぜひ聴いてほしいですね。フルだと7分くらいある超大作で、しかもかなり激しいんですよ。歌詞としては、作中の描写を含めて平等院らしさが取り上げられていて面白いんですが、とにかくキーが低くて歌いにくい(笑)。とは言え、平等院にふさわしい曲だと思っています。あらゆる試合を、世界一になるための通過点と捉えている彼らしい。そう、ただの通過点……なんだけど、今回のシリーズは大変でした。準決勝を無事に通過できるかどうか、その結末をみなさんにお見せできるでしょうし、最後の最後にちょっと面白いシーンもあるので、気を抜かずに観ていただきたいです。
――いずれにせよ、ドイツ代表戦は大きな通過点となりそうですね。最後にひとつお聞かせください。今日、平等院を演じて完全燃焼されたでしょうか?
安元:しました。完全燃焼したし、いろんな思いを託したりもできたので、悔いはないです。
◆取材・文=はるのおと
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