菅井友香「アイドルの経験も俳優のお仕事に生かせるとわかって一層心強くもなれました」

菅井友香「アイドルの経験も俳優のお仕事に生かせるとわかって一層心強くもなれました」

9月29日(日) 16:00

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W主演ドラマの続編が話題を集める菅井友香さん。欅坂46と櫻坂46。2つのグループを率いたアイドル時代の熱い記憶、そして表現者として進化を続ける今、その心にあるもの。
伝説のグループ・欅坂46、そして櫻坂46をキャプテンとして牽引した菅井友香さん。変わらないやさしい微笑みと謙虚な言葉で、卒業後ドラマ初出演作の続編で新境地を歩む今の心境を語ってくれました。

――『チェイサーゲームW』の続編放送、おめでとうございます。

ありがとうございます。1作目に参加させていただけることが決まったのが去年の2月。「映像作品にも挑戦していけたらな」と思っていたタイミングだったので、すごくうれしかったのを覚えています。私がシーズン1、2を通して演じる春本樹(はるもと・いつき)はレズビアンの女性という役どころなんです。彼女を通して「社会の中で見えにくい部分を描いていく作品にしたい」とのことで、私も樹として、そのメッセージを届けられるだけの真摯なお芝居を心がけました。

――日本だけでなく海外からの反響も大きいとうかがいましたが。

そうなんです。私のSNSやメッセージアプリにも中国語を中心にいろいろな言語でコメントやお手紙をいただけてうれしいです。「同性愛者であることを秘密にして生きてきたけど、この作品を通して仲間ができた」という方もいましたし、アプリを通して私に打ち明けてくださって気が楽になったとおっしゃる方もいました。

――一方で、出演作としては難しいテーマでもありますね。

それもそうですし、役以前にお芝居の経験がまだまだで。でも相手役の中村ゆりかちゃんが経験豊富なので、一緒に過ごさせていただいて、学ぶことができたのがありがたかったです。

――なかでも印象に残ったアドバイスはありますか?

二人でテーマパークに行ったとき、私がアトラクションの演出に感涙しちゃったことがあったんです(笑)。そしたらゆりかちゃんが「ゆっかのように心のきれいな人はいいお芝居ができるよ」って言ってくれて…あ、私“ゆっか”って呼ばれてるんですけど(笑)、それがすごく励みになりました。

――1作目では会社のプロジェクトリーダーという設定。部下役へのやさしいまなざしに、グループのキャプテン時代の経験が生きているように思えました。

うれしいです…!確かに前作では、キャプテンとして活動していたときの気持ちを呼び起こしてお芝居していました。そのとき、アイドルとしての経験も俳優のお仕事に生かせるんだとわかって一層心強くもなれました。

――思えばグループで初代キャプテンに任命され、大舞台で名曲のセンターに抜擢され…。菅井さんは常に高いハードルに向き合い成長してきたように思いますが、ご自身はどう感じていますか。

ふふ、私自身もそう思っています(笑)。もちろん毎回挑戦するときには「私に務まるのかな…」という不安もあるんですけど、何事もやってみなければわからない。それにチャンスってそう簡単に巡ってくるものではないですから、そのお話をいただける恵まれた環境とご縁に感謝しています。続編の撮影でも樹の生い立ちや性自認に悩んだ過去などの重要なシーンの前には不安もありましたけど、演技のレッスンをお願いし、先生のアドバイスを素直に吸収して乗り越えられた…かなと(笑)。

――精一杯の努力と謙虚さで乗り越える。その姿勢は俳優になっても変わりないのですね。

そうですね。自信がないからこそ、できるだけの準備をしようと思っています。本番に「これだけやったんだから大丈夫!」と思えるだけの準備をどこまでできるかで結果は変わることをグループで学んだので、そのやり方はずっと変わらないと思います。

――その努力の裏には、以前の取材でもよく話してくださったお母様や、愛猫・トムの支えもありそうですね。

家族のことまで…!恐縮です(笑)。でもほんとに難しい課題も乗り越えることができるのは、母とトムのおかげ。トムはもう14歳なんですけど、その「もふもふパワー」で癒してくれますし、母も前向きな言葉をくれます。

――最近はどんな言葉をお母様にかけてもらいましたか?

えーと…私、昔から周りの方々と比べて自分のいたらない部分ばかりを感じてしまう癖があるんです。それで最近もマイナスなことを口に出したとき「人と比較するのはもう卒業して、自分の道を切り拓きなさい!もう大人なんだから、好きなようになんでも冒険してみればいいよ」って言われて「確かに…!」と納得しましたね(笑)。このドラマの撮影のときもそうでしたが、自分がバタバタして余裕がなくなってしまったとき、母の言葉にハッとして「まず自分が変わらないといけない!」と思わされます。具体的には、心の内にある周りへの感謝や尊敬をもっと素直に表現して、ポジティブな心を持っていたいです。その心は周りの方々にも伝わり、みんなを幸せにできると思うので。

学生時代の元恋人同士で、前職では上司と部下の関係。そして今も思いを寄せ合う、春本樹(菅井友香)と林冬雨(中村ゆりか)がついに再会!1作目からの1年間の空白期間のできごとと再会してからのさまざまな人間模様が描かれる。『チェイサーゲームW2 美しき天女たち』は、毎週木曜24:30~、テレビ東京ほかで放送中。

すがい・ゆうか1995年11月29日生まれ、東京都出身。2016年、欅坂46の一期生としてデビューし、櫻坂46でも初代キャプテンを務めた。’22年秋の卒業後は俳優、また特技の乗馬の知識を生かし『競馬BEAT』のMCなどで活躍。卒業後初出演作&初W主演作の第2弾となるドラマ『チェイサーゲームW2 美しき天女たち』が放送中。

ジャケット¥75,000スカート¥47,000(共にヨウヘイ オオノ TEL:03・5760・6039)その他はスタイリスト私物

※『anan』2024年10月2日号より。写真・野呂知功(TRIVAL)スタイリスト・Lim Lean Leeヘア&メイク・犬木 愛インタビュー、文・大澤千穂

(by anan編集部)

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