二宮和也“天城”、亡き父・司と内野聖陽“佐伯”との間の“約束”の反故を暴き出す<ブラックペアン>

佐伯(内野聖陽)の弱みを握った天城(二宮和也)は、徳永の手術の同意書にサインをさせた/(C)TBS

二宮和也“天城”、亡き父・司と内野聖陽“佐伯”との間の“約束”の反故を暴き出す<ブラックペアン>

9月15日(日) 18:55

佐伯(内野聖陽)の弱みを握った天城(二宮和也)は、徳永の手術の同意書にサインをさせた
【写真】副院長・江尻(大黒摩季)が佐伯(内野聖陽)が緑内障であることを明かす

二宮和也が主演を務める日曜劇場「ブラックペアン シーズン2」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系)の第9話「戦う人よ、諦めないで!」が9月8日に放送された。第9話では、天城雪彦(二宮)と佐伯(内野聖陽)の間の“因縁”が明かされる。(以下、ネタバレを含みます)

■シーズン1のなじみのメンバーが再び集結

同作は、2018年4月期に二宮主演で放送された日曜劇場「ブラックペアン」の続編。海堂尊の小説「ブレイズメス1990」「スリジエセンター1991」(講談社文庫)を原作に、シーズン1から6年後の物語が描かれている。

同作で二宮が演じるのは、6年前に東城大学医学部付属病院を去った外科医・渡海征司郎と瓜二つの謎の男・天城雪彦。また、シーズン1に出演していたメンバー、外科医・世良雅志役の竹内涼真、看護師・花房美和役の葵わかな、看護師・猫田麻里役の趣里、外科医・高階権太役の小泉孝太郎、病院長・佐伯清剛役の内野聖陽らも続投している。

また、シーズン2からの新キャラクターで、韓国人研修医パク・ミンジェ役として、日本ドラマ初出演となる韓国の若手俳優キム・ムジュンが、維新大学心臓外科教授・菅井達夫役で段田安則、治験コーディネーター・椎野美咲役に田中みな実が出演している。

■渡海が佐伯と協力して天城の命を救う

天城(二宮和也)が倒れ、佐伯(内野聖陽)のオペを受けるがなかなかうまくいかず絶体絶命の中、渡海(二宮和也・2役)が登場。佐伯が「ダイレクト・アナストモーシスができるか?」と聞くと、渡海は「いや。やりませんよ、あんなギャンブルみたいなこと」と不敵な笑みを浮かべた。

渡海は最新機器の“アルカノ・ダーウィン”を持ち込み、佐伯がこれを使ってダイレクト・アナストモーシスを行い、自分は佐伯式で同時進行で行うという提案。渡海、佐伯、そして世良(竹内涼真)が協力し合い、見事オペを成功させた。

術後の経過も良く、天城はすぐに現場復帰することとなった。
双子の兄・天城(二宮和也)の手術を行う渡海(二宮和也・2役)


日曜劇場「ブラックペアン シーズン2」第9話より

■天城が握っている佐伯の“秘密”

病室にやってきた佐伯に「ひとまず、助けていただきありがとうございます。このご恩は必ずお返しします」と感謝の気持ちを伝えた天城。すると佐伯は「やってもらいたいことがある」と言って、国際心臓外科学会での公開オペを依頼。それは、新病院のために海外からの優秀な人材を集めることが目的だった。

公開オペの依頼を受けた天城だったが、「佐伯清剛が僕に気をかけていたのは、天城司(大和田伸也)の息子だからですか?それとも渡海一郎(鈴木将一朗)の息子だからですか?」と佐伯に聞き、「渡海一郎への懺悔があったんじゃないですか?」と問い詰めた。

8年前、佐伯がオペの時に患者の体内に残したペアン(鉗子)のせいで、渡海一郎は医療過誤を疑われて東城大を出ていくことになった。余命いくばくもない渡海一郎が佐伯の未来を思ってそれを選択していた。6年前、そのペアンを“ブラックペアン”と交換することに成功し、真実を永遠に封印した。

体内に残した金属製のペアンと違って、ブラックペアンはカーボン製でレントゲンにも映らず、火葬した場合、灰となって消えていく。よって、再度開腹しない限り、見つかることはないということになる。

■天城司と佐伯との間で交わされた“ブラックペアンの約束”

佐伯は「患者の命を救う唯一の方法だった」と釈明するが、天城は「客観的に見れば、渡海一郎が失脚したおかげで教授というポストに辿り着けたという考えもできる」と反論し、父・司が持っていたという“ブラックペアン”を佐伯に見せた。

「こんなのはどこでも作れるだろう」と佐伯は弁明するが、天城は司が亡くなる直前に「ブラックペアンの約束は、破られた」と伝えたという。

“ブラックペアンの約束”というのが、佐伯にとって大きなものだったことが、後に判明する。
司(大和田伸也)は天城(二宮和也)に「ブラックペアンの約束は破られた」と伝える


■父・司が持っていた“ダイレクト・アナストモーシス”に関する論文

佐伯から依頼された国際心臓外科学会での公開オペの後で、天城は“あること”を計画していた。

司が亡くなる5年前、「冠動脈病変に対して行うダイレクトアナストモーシスの可能性について」という論文を天城は見つけた。司は、危険な術式である“ダイレクト・アナストモーシス”を封印しておきたいと思っており、天城に「この論文のことは忘れろ。絶対に口外するんじゃないぞ」と厳しい口調で命じた。

しかし、司は亡くなる直前に「約束は破られた」と言って、ブラックペアンを天城に手渡した。そして司が亡くなった後、遺品の中からあの論文が出てきて、その表紙に「徳永の手術ができるのは雪彦だけだ」と書かれていた。

“徳永”というのは、8年前に手術を行った患者で、その論文を見つけて以来、天城は徳永について調べていた。そんな状況下で、世良が現れ、佐伯からの手紙を渡されたという。

■オペの記録を隠したことで佐伯の“都合の悪いこと”に気付く

東城大に来てからも天城は、徳永という患者の手術記録を探したが見つけることはできなかった。しかし、記録の中で「No.47」というオペの記録が抜き取られているのに気付く。その「No.47」の記録を天城は渡海の実家で発見。その後、天城は倒れてしまい、その記録は佐伯が天城のポケットから持ち出していた。佐伯は「そんなのは知らん」としらばっくれるが、天城はそれをスマホで撮影していて、確かに記録が存在していたことを証明した。

隠したことで、佐伯にとってそれが都合の悪いものだということを自ら証明してしまった。そのオペの記録書には執刀医の天城司以外、オペに関わったとされるスタッフは実在しない架空の名前で埋められていた。

そのことから天城は「このオペは失敗した」と推測。その失敗を司一人になすりつけたことが分かり、司は「ブラックペアンの約束は破られた」と語ったのだ、と。

徳永の居場所を聞き出そうとする天城に「それだけは言えん」と断固拒否する佐伯。しかし、世良が天城に協力し、佐伯が看護師長に連絡するのを聞いて徳永の居場所を突き止めた。

そして、天城は徳永を国際心臓外科学会での公開オペの患者に選んだ。佐伯はその手術に同意できないというが、8年前の医療過誤を告発すると半ば脅した形で同意させた。

天城に弱みを握られてしまった佐伯。病院長選においても緑内障であることが明かされ、こちらでも窮地に立たされている。次回はいよいよ最終回。どのような結末を迎えるのか注目したい。

◆文=ザテレビジョンドラマ部
日曜劇場「ブラックペアン シーズン2」第9話より



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