熱帯夜続きで熟睡できない、エアコンが効きすぎて朝身体が冷えて疲れているなど、悩みが尽きない夏の睡眠。快眠を導くメソッドを睡眠のプロに教えてもらいました。
寝苦しい夏の快眠対策
睡眠コンサルタントの友野なおさんに、夏から秋にかけての快眠対策を教えてもらいました。
友野なおさん睡眠は、量と質から考えることが大切ですが、この時期は量を確保しづらく、質も落ちがちです。9月に入ると、真夏並みに暑い夜もあれば、肌寒いこともあり、寒暖差が激しくなります。季節の変化に対応できるように、夏に起きた睡眠問題は今のうちに解決し、ぐっすり眠れる秋を迎えて。
冷房は“一晩中つけっぱなし”が基準
まだまだ暑さが残る秋口。冷房をタイマー設定にすると、途中で起きてしまう…。
友野なおさん以前は、『睡眠中の冷房はタイマー設定に』が定番でしたが、これほどまでに暑くなった今は『一晩中つけっぱなしでOK 』とアドバイスしています。人は、室温が28度を超えると寝苦しさを感じることがわかっていますので、27度を目安に、自分にとって最適な室温を探ってください。快適な湿度は、50~55%。ベッドの高さに温湿度計を置いてチェックしてみて。つけっぱなしだと寒すぎる人は、室温を調節するのではなく、ブランケットなど軽い寝具を1枚、寒さを感じたらすぐに掛けられるように足元に用意しておきましょう。
POINT
冷房はタイマーではなく、一晩中つけっぱなしが新常識。
室温よりもブランケットなど“プラス1枚”で調整を。
※『anan』2020年9月9日号より。写真・中島慶子イラスト・小迎裕美子取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
※ 2020.9.6配信
夏でもパジャマで肌を覆って。
真夏の寝間着について、引き続き睡眠コンサルトの友野なおさんに解説していただきました。
暑さをしのぐために、真っ先にやりがちなのが薄着。
友野なおさんどれだけ暑くても、七分袖&七分丈のパジャマで肌を覆ってください。というのも、就寝中は体温が下がりますし、先ほどの冷房問題でお話しした通り、一晩中冷房をつけている状態であればなおさらです。肩が出るタンクトップに短パン、ましてや裸で寝るのは絶対にやめてください。シルクは非常に軽く、吸保湿性に優れ、夏はサラッと着られます。コットンは吸汗性に優れた素材。肌触りがよく、耐久性もあります。麻も涼しくておすすめ。ただ、着てみて、気持ちいいと思えるかどうかが、一番のポイント!
POINT
暑くても、肩出しタンクトップ&脚出し短パンはNG!
パジャマは、シルクや綿、麻など心地よい素材で選ぶ。
※『anan』2020年9月9日号より。写真・中島慶子イラスト・小迎裕美子取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
※ 2020.9.6配信
寝汗の分、しっかり水分補給
引き続き、睡眠コンサルタントの友野なおさんに、夏の寝汗対策について聞きました。
寝汗による髪の毛や肌のベタつきは、夏に引き続き悩みの種。
友野なおさん就寝中にコップ1杯程度の汗をかくこと自体は生理現象。なのに『汗をかくのがイヤ』『トイレに起きたくない』と、水分補給を控えてしまうのは問題!水分をしっかり摂らないと、血液の流れが滞り、血栓の原因になりかねません。喉が渇いて途中で起きる方は、枕元に水分を用意して。ペットボトルのキャップにストローをつけられるアイテムを使うと、暗い中でもこぼす心配がありませんよ。また、寝具は大量の汗を吸っています。カビやダニの温床にならないよう、シーツはこまめに洗濯し、マットレスも月1回は日光に当て、清潔に保ちましょう。
POINT
寝汗をかくことは必要。その分、水分はしっかり摂って。
ただし、シーツやマットレスの衛生環境はケアすべし。
友野なおさん睡眠コンサルタント。日本睡眠学会、日本睡眠環境学会正会員。著書に『眠れないあなたを救う 睡眠ファースト』(主婦の友社)など。
※『anan』2020年9月9日号より。写真・中島慶子イラスト・小迎裕美子取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
※ 2020.9.5配信
質のいい睡眠で疲れはその日のうちに
起きているだけで疲れてしまう夏の暑さ。だからこそ、起きた瞬間「疲れた」という状況はなんとしてでも避けたいですよね。普段の睡眠習慣を見直して、夏の暑さを乗り切りましょう!
※2021年8月7日記事作成
まとめ構成・小田原みみ
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