ジャルジャル、福徳秀介の恋愛小説を、主演に萩原利久、ヒロインに河合優実を迎えて映画化する『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』の製作が発表され、来年4月の公開が決定。今回、本作からティザービジュアルとコメントが解禁となった。
【写真を見る】福徳秀介の小説家デビュー作「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」を映画化する
唯一無二のコント職人が小説家デビューをはたした珠玉の恋愛小説を実写化した本作。『勝手にふるえてろ』(17)、『私をくいとめて』(20)、「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」など、数々の話題作を手がける大九明子が監督を務める。個性的かつリアリティあふれる女性主人公を描くことが多かった大九監督が、恋愛作品としては初の男性主人公の物語に挑戦した。
主人公の冴えない大学生、小西徹を演じるのは、萩原。また、小西が恋に落ちるヒロイン、桜田花を河合が演じる。今回の発表に際して、萩原は「世の中で見たら小西たちがやっていることはすごく小さなテリトリーの中での話で全員が共感できるものでないかもしれません。ただ共感できない人も小西たちの世界をちょっと覗くような感覚で見てもらえたら楽しんでいただけると思います」とコメント。河合は「人を想うというシンプルなことを、それぞれの立場でひねくれながら、それでも大切にわかろうとしているような人たちのお話でした。そして映画を作る私たちも登場人物たちと一緒になって、大切なことを大切にわかろうとしていた現場だったような気がします」と振り返っている。
また、大九監督は「“セレンディピティ”と呼びたくなる面白い偶然がいくつも重なりあって完成した本作。映画館の暗がりにて、皆さんをお待ちしております」と期待を寄せ、福徳は「最高の映画でした。それはそれは最高の映画でした。〈最高の映画〉なんて安易な言い方ですが、本当に最高の映画です」と大絶賛した。
今年4月6日から4月28日にかけて関西を中心に撮影が行われ、原作者、福徳の出身校である関西大学が、撮影に全面協力した。原作の世界観そのままに、小西のリアルな日常を映し出すことに一役買っている。関西大学構内で撮影したティザービジュアルは、青空の下、出会う前の小西と桜田を切りとっており、今後の2人に期待が膨らむビジュアルになった。
どこにでもいる2人が出会い、モノクロだった世界が急にカラフルに色づきはじめ、何でもない日常がたまらなく愛おしくなる。生きることの尊さを噛みしめる本作、続報を楽しみに待ちたい。
■<キャスト、スタッフコメント>
●萩原利久(小西徹役)
「小西を演じてみて、『本当に難しかったな』というのが率直な感想です。全体でもそうですし、シーン1つ1つを取ってみても常に掛け違えているんじゃないかと考えていました。とことん自由だけど、とことん考える、そんな現場でした。河合さんと初共演して、すごく強くて、しなやかな方だなと思いました。小西と桜田さんのやりとりはこれっていう正解がなく難しいと思うんですけど、河合さんはしっかりと芯を持って演じられていて、とても頼りにさせてもらっていました。世の中で見たら小西たちがやっていることはすごく小さなテリトリーの中での話で全員が共感できるものでないかもしれません。ただ共感できない人も小西たちの世界をちょっと覗くような感覚で見てもらえたら楽しんでいただけると思います。是非みなさん劇場でご覧ください!
●河合優実(桜田花役)
「桜田花を演じました、河合優実です。人を想うというシンプルなことを、それぞれの立場でひねくれながら、それでも大切にわかろうとしているような人たちのお話でした。そして映画を作る私たちも登場人物たちと一緒になって、大切なことを大切にわかろうとしていた現場だったような気がします。その答えのない営みを萩原利久さんはとてもまっすぐな力で、一緒にしてくれたと思っています。また、このような作品で大九明子監督と再会することができたことを嬉しく思います。この映画を通して出会ってくれたみなさんに感謝しています。ご覧いただいたみなさんの胸に風が通り抜けるような映画にきっとなりますように」
●大九明子(監督、脚本)
「このシナリオを書き始めた2年前、私は命のことばかり考えていました。永遠だと思っていた身近な人の命や、紛争戦争で奪われる命のことなど。だからでしょうか、若い登場人物達がピリッと張り詰めて命を燃やす一瞬一瞬を、せめて私が撮る間くらいは間違いも含めて全部肯定したかったのです。お久しぶりー、の萩原利久さんも、この間はどうもー、な河合優実さんも、私にとってはお馴染みのお二人、どちらもキラキラ燃えていました。“セレンディピティ”と呼びたくなる面白い偶然がいくつも重なりあって完成した本作。映画館の暗がりにて、皆さんをお待ちしております」
●福徳秀介(原作/ジャルジャル)
「映画化、とても嬉しいです。めちゃくちゃ嬉しいです。〈嬉しい〉に勝る言葉はないですね。完成した映画も見させていただきました。最高の映画でした。それはそれは最高の映画でした。〈最高の映画〉なんて安易な言い方ですが、本当に最高の映画です。この映画、皆さまに本気でオススメします。皆さまの大切な2時間を、この映画にくださいませ。見終わったあとは、放心状態になります。そして誰かと喋りたくなります」
文/鈴木レイヤ
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