chelmicoによる連載「chelmicoのちいさなにっき」。Vol.49はRachelによる「思い出のテレビゲーム」の巻。
ゲームが大好きだ。私が4歳か、それぐらいの時は私と兄と母の3人で暮らしていたけど、家にはゲームがたくさんあった。ゲームが好きなことを人に話すと、お兄さんの影響?と言われるけど全て母の趣味だ。母はクールだった。スーパーファミコンのソフトなら、国内外のもの問わず、かなりの本数があったように記憶している。自分で買ったのか、誰かにもらったのかは不明。ちょっと一服していい?とタバコを吸いながら、ワリオのパズルゲームをやる後ろ姿をよく覚えている。
この文章を書くにあたって本当にそんなものが存在したのか、調べてみたらどうやら「Wario’s Woods」というタイトルで、実在していた。ジャケに見覚えがある。日本では「ワリオの森」というタイトルで発売していたようだ。ゲーム画面のキャプチャーも出てきた。右上で頬杖をつくピンクのヨッシーの女の子バージョンみたいなやつの顔。これも覚えていた。記憶の中だともっと色は鮮やかで、妖艶に見えていたけど今見るとペタッとしたグラフィックで、そうでもない。子どもの頃は全てが立体的に見えていたのかもしれない。勝手に想像して楽しんでいた世界の奥行きは、今はもうない。キャラクターの名前も一応調べてみた。「ピンク色のヨ」まで打つと「ピンク色のヨッシーみたいなやつ」とサジェストで出てきた。まさに私が打ち込もうとしていたワードだったので、同じことを知りたい人が多数いたのだろうと安心する。名前は、キャサリンだった。さらに他のサイトを見るとキャサリンは女の子ではないらしい。そして男の子でもないらしく、キャサリンはキャサリンとのことだった。そしてそれはヨッシーも同様で、ヨッシーはヨッシーなんだって。ただインターネットでチラッと調べただけだからもっと正しい情報があるかも。でも本当にそうだったらいいなって思ったよ。本当に。
チェルミコ左・Rachel(レイチェル)1993年生まれ、神奈川県出身。右・Mamiko(マミコ)1996年生まれ、東京都出身。NEW EP『ati natu ep』が発売中。全国ツアー「ati natu tour(zansyo)」が現在開催中。
※『anan』2024年9月25日号より。写真・幸喜ひかりヘア&メイク・ナリタミサト
(by anan編集部)
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