【ガンダムSEED】アグネス生存は「アスランの妄想」のおかげ!裏エピソード

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【ガンダムSEED】アグネス生存は「アスランの妄想」のおかげ!裏エピソード

10月4日(金) 18:00

映画『機動戦士ガンダム SEED FREEDOM』の本編画像をアップデートした「特別版」の上映を記念した舞台挨拶が、公開初日となる9月20日(金)に東京・新宿ピカデリーで開催された。

『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』は、2000年代初頭に一大ブームを巻き起こしたTVシリーズ『機動戦士ガンダムSEED』『機動戦士ガンダムSEED DISTENY』の続編として制作された、『ガンダムSEED』シリーズ20年ぶりとなる完全新作劇場アニメ。2024年1月26日(金)より公開されるや観客動員数は288万人、興行収入は48.2億円超とガンダムシリーズ劇場公開作品の中で歴代ナンバーワンとなる大ヒットを記録。劇場の大スクリーンで古参から新規まで多くのファンを魅了し続けた後に、惜しまれながら5月23日(木)をもって全国規模での劇場上映を終了することになった。

この映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』のBlu-ray4K UHD-BD&DVDが12月25日に発売されるのに先駆け、500カット以上ものアップデートされた本編映像と第1弾、第2弾でそれぞれ異なるエピローグカットを追加した特別版が期間限定上映されることになった。
第1弾は9月20日(金)より上映がスタート。公開直後から劇場には多くのファンが駆けつけ、9月26日(木)までに観客動員数300万、興行収入50億円の大台を突破。あまりの好評を受けて一部劇場で10月31日(木)までの上映延長が決まったほか、「『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』自動制御ペンライト演出付き 発声可能応援上映」の実施も決定するなど、その人気はいまだに衰えを見せない。エピローグカットが異なる第2弾についても11月1日(金)より11月14日(木)まで劇場での上映が予定されている。

この期間限定の特別上映開始を記念した舞台挨拶が9月20日(金)に開催。キラ・ヤマト役の保志総一朗、マリュー・ラミアス役の三石琴乃、アグネス・ギーベンラート役の桑島法子、そして福田己津央監督が登壇し、それぞれ劇中での見どころや、演じているキャラクターについて語ってくれた。

ステージに立った保志は「キラ・ヤマト役の保志総一朗です、ぱっぴー!」といつも通りに笑顔で挨拶。『SEED』の舞台挨拶初参戦という三石は「こんな感じです」という保志に「わかりました」と応えると、「マリュー・ラミアスとピンクのハロちゃんと、エザリア・ジュール様、そして『SEED』の1話に出てきたフレイの友達の女学生をやりました三石琴乃です。ぱっぴー!」と、兼ね役を紹介しながらこちらも観客に笑顔いっぱいに挨拶。

この流れに桑島も続くのかと思いきや「一言じゃなくて長くなります、すみません」と前置きした上で、『ガンダムSEED』シリーズで演じて来た歴代キャラの声で思いの丈を披露。最初はフレイ・アルスターとして演じた保志を通じ、キラへ「途中ウジウジして、見ててイラッとしたわ」と叱責。そのお叱りに目を白黒させる保志にツッコミを入れつつ、アグネスの言いなりにならなかったことについて「成長したのね、キラ」とお褒めの言葉を口にすることに。続いてナタル・バジルールの声音でマリューを演じた三石との掛け合いに突入。隣に座った三石と一緒に観たという『SEED FREEDOM』の試写会でラミアス艦長から「戦術バジルール」という言葉が出たことに「忘れないでいてくれた。私が生きていた証は貴方の中に刻まれている」と、その感動の想いを告白。セリフについて脚本になかったのをコンテでねじ込んだという福田監督の裏話も飛び出す中、「ありがとう、マリュー・ラミアス~!三石琴乃さ~ん!」とナタルの声で喜びを表現してくれた。

さらにステラ・ルーシェの名セリフ「シンはステラが守る!」で会場を沸かせた後は、今回の映画『SEED FREEDOM』に登場するアグネス・ギーベンラートを演じてフィニッシュ。さすがとしか言いようがない一人四役の生演技に、「皆さん、今日は得しましたね。僕もメチャクチャ得した気分になりました」と保志も感心しきり。やり切ったという表情を見せながら「今回の映画に出てこられないキャラクターたちがいるので、”愛していただいてありがとうございます”ということをお伝えしたかった」と語る桑島に観客は大喝采となっていた。

挨拶のラストは福田監督が「おかげさまで、こういう場を設けさせていただけたことをありがたく思っています」と感謝の言葉を述べつつ、「いろいろ直しました」というBlu-rayでの修正部分について「映画をヒットさせていただいたおかげで予算が付きました(笑)」とコメント。通常よりも修正箇所を増やすことができたようで嬉しそうなホクホク顔を見せていた。

トークでは5月に開催されたフィナーレ舞台挨拶で飛び出した「まだまだ『FREEDOM』は終わりません」宣言が実現したことについて、保志からは「まだまだ終わらないという期待はあります。一年丸ごと”SEED FREEDOM YEAR”にしたいぐらい僕もファンも待ってたのですごく嬉しい」と喜びの声が。そんな『SEED FREEDOM』大ヒットの盛り上がりについて三石は「盛り上がってるなっていうのは感じていたんですが、興行収入とか数字が大きすぎてピンと来なくて」と戸惑いつつ、「だったら打ち上げもやってないので美味しいものを食べに行ったりとか、旅行ご招待とかそういうのをしたいな」と映画配給会社の松竹にアピール。「時間が合えば、やる予定でいるんですけど」と煮え切らない福田監督に、三石は打ち上げ実現に「頑張れ松竹!」とエールを送っていた。

また実際に観た感想について「映像のエネルギーがすごくて。一回見ただけでは追いつかない情報量でビックリしてたので、これはヒットするだろうなぁと思ってはいました。納得でございます」とその出来の素晴らしさに太鼓判。桑島も「何十回も観た方がいるとも聞いています。その熱量はどこから生まれてくるんですかっていうぐらい、何度も観たくなるようなハッピー映画なんですね」と作品の人気に驚きの声を上げていた。

【関連画像】裏エピソードも語れた舞台挨拶の様子を見る(画像3枚)

さらに福田監督が「アグネス、死んでたと思ってたでしょ?」と桑島に尋ねたことを切っ掛けに、ファンの間でも話題となっていたアグネス生存についてのトークで大盛り上がり。『ガンダムSEED』シリーズで桑島の演じたキャラクターが全員劇中で亡くなっていることを引き合いに、「アグネス役で”桑島法子”って名前が書いてあったときに、これはもうキタなと思いました(笑)」と三石は彼女の死亡フラグの存在を確信していたようす。桑島自身も「だって(死ぬと)言われてたんだもん。死んだと思ってました(笑)」と言うように、本来はブラックナイトスコードの隊長であるシュラ・サーペンタインによって殺される予定となっていたとのこと。しかし福田監督が後半の構成を変えた結果、”アスランの妄想”によってシュラとの戦いのシーンにシリアスな展開を入れられなくなり、最終的にアグネスについては「死なないな」という結末になった裏エピソードが明かされた。

アスランの妄想で生き残ったと知って「よかったです」と微妙な表情を見せる桑島だったが、福田監督や保志からは「アグネスでこの先も頑張んないと」との続けざまに続投の要請が。ここで今後アグネスをどう更生させるべきか……というお悩み相談が始まり、三石から「アグネスにはマリューがいろいろ女性として教えましょう。アグネスがああなっちゃっているのは、いい大人との絡みがないから。ムウを貸すよ」という提案が。予想外のレンタル提案に「もめ事の元にならない?大丈夫?」と保志から懸念の声があったものの、最後は「人生の先輩としてご飯でも食べながら話を聞こうじゃないの」と大人の余裕を見せる三石に、「マリューさんの弟子になります」と桑島が表明。息の合ったキャスト陣の掛け合いに会場は笑い声に包まれた。

そんな三石の演じるマリューについて保志は「三石さんとマリューさんをダブらせちゃうところがあった。僕にとって三石さんはマリューさんですし、味方にいてくれる安心感がすごくあった」とコメント。桑島演じるアグネスについても「また新たなキャラクターで桑島さんとやりとりをさせてもらえるとは」といった嬉しさがあったという。アグネスからグイグイ迫られたシーンについても「僕は別に嫌ではなかった。嬉しかったです」と語る保志に、桑島も「よかった」と安心したようす。「斬られたときはどうしようかと思いました(笑)」とギャンシュトロームに乗ったアグネスに裏切られたことを笑い話にしつつ、「アグネスの存在があったからこそ、ラクスとの絆をより深められたと思っているんで」と劇中でのそれぞれのキャラクターの関係性を振り返ってくれた。

全部で500カット以上の修正を施したという今回の特別版について福田監督は「初見でも20カット以上はわかるはず。キャラクターを直したりメカを直したり、データ上のちょっとしたミスを直したりするのもあるので、全部で500カットという感覚で見てもらえたらと思います」と解説。特に最後の戦闘シーンは念入りに修正したらしく、「目をこらして違いを確認してもらいたいです」とのことなので、ぜひ特別版、そしてBlu-ray4K UHD-BD&DVDでその違いを確認してもらいたい。

またエピローグのショートドラマについては当初予定になかったものの、映画館に来てくれる人に何かお礼にお届けしたいと急遽決まったもので、「11月からの第2弾のやつは、いま作っています(笑)」とタイトな制作スケージュールを明かした。「シナリオでは、もともとは4分くらいあったのをだいぶカットしました」と裏話を披露してくれた福田監督だったが、勢いにまかせて、まだ未解禁なのにも関わらず「11月の第2弾ですが、今回はこの人なんで……」と保志さんを見つめながら、別のキャラの登場を示唆するネタバレトークを展開。慌てて保志がフォローを入れる中、「忘れてください」ととぼけようとする福田監督に客席は笑い声に包まれた。

最後に登壇したキャストを代表して保志が「三石さんと桑島さんとこうして一緒に舞台挨拶をするというのは貴重な機会でしたし、まだまだこれから『SEED FREEDOM』も盛り上がっていっていろんな展開があると嬉しいです。熱い想いでいろいろ出来たらと思っていますので、ぜひこれからも末永く応援よろしくお願いします」とメッセージを。また福田監督も「おかげさまでロングランヒットさせていただきました。僕はあまり数字は気にしていないんですが、スタッフの方たちにとっては、何らかの数字が残るというのは自分たちが関わった作品として、『僕もあの作品を手伝ったんだよ』と言える環境に繋がるのはすごくいいことだなと思います。作るからにはみんなが幸せになってほしいと願いを込めて作っていますし、その結果としての興収だと思いますし、ファンの皆さんと一緒に作り上げた数字だと思っています。ぜひ皆さん、これからも応援よろしくお願いします」と観客に語りかけ、大きな拍手に包まれながら舞台挨拶は終了となった。
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