【写真】兄弟役の池松壮亮への思いを語る仲野太賀
仲野太賀が主演を務める2026年1月スタートの大河ドラマ「豊臣兄弟!」(NHK総合ほか)の新キャスト発表会見が2日、東京・渋谷のNHK放送センターで行われ、池松壮亮、永野芽郁、吉岡里帆、浜辺美波の4人が出演することが発表された。
■大河ドラマ「豊臣兄弟!」とは…
大河ドラマ第65作目となる同作の主人公は、豊臣秀吉の弟・豊臣秀長。強いきずなで天下統一という偉業を成し遂げた豊臣兄弟の奇跡を、天下一の補佐役・秀長の目線でダイナミックに描く。
今回発表された4人が演じるのは、豊臣兄弟とその恋人たち。仲野演じる豊臣秀長の兄・豊臣秀吉を池松が、小一郎(秀長の登場時の名前)の幼なじみで、初恋の相手・直(なお)を永野が、小一郎の正妻・慶(ちか)を吉岡が、秀吉の正妻・寧々(ねね)を浜辺が演じる。
■池松壮亮「まさか自分が豊臣秀吉を演じるとは想像していなかった」
司会の役紹介と共に池松、永野、吉岡、浜辺が順番に登場。まずはじめに、池松は「普段、太賀と呼んでるので、この場でも太賀と呼ばせていただきます。太賀とは10代からの仲で、俳優の仕事についてや互いの人生についていろいろと対話を繰り返してきました。太賀は、普段わりとなんでも話してくれますが、大河ドラマで主演を務めることは僕もニュースで知りました。ずっと見てきた身からすると、本当に嬉しくて。心から嬉しかったことを覚えています。そうこうしていると、次の日に、制作統括の松川さんから連絡があり、まさか自分が豊臣秀吉を演じるとは想像していなかったのであまりに驚いてしまい、しばらく固まってしまいました。僕自身は、2005年の『義経』、2007年の『風林火山』以来、約20年ぶりの出演となるので、何百年も語り継がれてきた豊臣家、豊臣秀吉について、これから自分たちがどう語り継ぐことができるのか、時代に見合ったヒューマニズムを探していけたらいいなと思います。今日、こうして並んでいる心強い皆さまと、これから出会う皆さまと、仲野太賀と共に、2026年の1年間、素敵な作品を届けられるように頑張ります。宜しくお願い致します」とあいさつをし、会見がスタート。
■永野芽郁「約7年ぶりのNHKドラマ出演となります」
永野は「私は“朝ドラ”『半分青い』以来、約7年ぶりのNHKドラマ出演となります。なんだか久しぶりで、こういう緊張感だった~と思い、まだ少しそわそわしてます。(小一郎の)初恋相手なので、仲野太賀さんが演じる小一郎が初恋できるように、魅力あふれる女性を演じられたらいいなと思います。まだ脚本が出来上がっていない状況なので、これからどういうふうになっていくのか、私も一視聴者みたいな気持ちで、楽しみにしながら、この世界観にお邪魔できればいいなと思います。皆さまが楽しみにしていてくださるとうれしいです」と笑顔でコメント。
そして、吉岡は「私もせっかくなので、普段通り、太賀くんって呼ばせてもらいます!池松さんと同じなんですが、太賀くんの大河の主演に決まったというニュースを見た時、ほんとに嬉しくて。こんなことを成し遂げてしまうんだ、仲野太賀は!という感動がありました」と明かし、さらに、「初めての夫婦役は太賀くんだったんですが、本当に仲の悪い夫婦で(笑)。物語の最初から、この人とは一緒にいないと決別の思いを持ってる役だったので、今回、大河ドラマではどのように慶(ちか)が描かれるのかまだ未知数ですが、夫婦っていいなって思ってもらえるような夫婦像を演じられたらいいなと今は思っています。私は仲野太賀くんを役者としても、一人の人間としても尊敬していて、大好きなので、この人を支えて、盛り上げて、とても良い大河ドラマが日本に届くことを願って、一生懸命尽くしていきたいなと思っています」と抱負を口に。
■浜辺美波「今からの撮影がとても楽しみな気持ちと緊張が半々です」
また、浜辺は「そうそうたる女優さんたちが演じてきた寧々という役を務めさせていただくということで、今まで以上に緊張しています。ただ、“朝ドラ”『らんまん』でご一緒させていただいた松川さんをはじめとしたスタッフさんチームで作る作品ということで、とても温かい気持ちも持っています。また、ご一緒させていただく池松さん、太賀さん、吉岡さん、永野さんとそうそうたる皆さんとご一緒できる機会を逃したくないという思いでも、お受けさせていただきました。今からの撮影がとても楽しみな気持ちと緊張が半々ですが、最後まで責任感を持って務めさせていただきます」と意気込みを。
4人のあいさつを聞いた仲野は「キャストの方々が一人一人決まったと報告を聞くたびに、こんなに頼もしいことはないなと、個人としても大好きな俳優さんが集まってくださって、背筋が伸びる思いです。これから、約1年半と長い撮影にはなりますが、なんの不安もなく、本当に楽しみで仕方ないです。みんなで力を合わせて素敵なドラマを作っていきたいとおもいますので、宜しくお願い致します」と笑顔を見せた。
■仲野太賀「またこれまでの豊臣家のとは違う描かれ方をするのかな」
記者から、豊臣家に対するイメージについて聞かれた仲野は「豊臣秀吉の作品はこれまでにたくさんあったし、僕自身も豊臣秀頼という役を以前に演じさせていただいたことがあるので、縁を感じています。これまで、秀長にスポットを当てて描いているドラマはほとんどないようなので、またこれまでの豊臣家のとは違う描かれ方をするのかなと思いつつ、(脚本を担当する)八津さんが絶対に面白い作品を書いてくださると信じて、頑張っていきたいです」と語った。
続けて、池松は「正直に申し上げますと、なにが起こったかっていうことは分かっているんですが、歴史の教科書レベルです。そして、豊臣秀吉は竹中直人さんのイメージがあり、近年は、どちらかというと悪役として描かれてきたのかなという印象です。個人的には、『太閤記』(1965年放送)と、竹中さんが出ていた『秀吉』(1996年放送)の二つの大河ドラマを勉強しながら見て、やっていきたいなと思います」とコメント。
■吉岡里帆「今作は豊臣家の凄さや素晴らしさが描かれる大河ドラマになるのかなと」
そして、永野は「私も教科書レベルでしか分からないので、会見終わったら勉強します」と話し、吉岡は「先日、初めての打ち合わせで、関西出身のプロデューサーの方と、徳川家康の時代になって平和になってくということで、どうしても、秀吉のやって来たことはずるがしこく描かれたり、平和とは真逆なイメージで作品では描かれがちという話をしました。でも、私は、農家の出で、たくましく、時代の差別に負けず階級にあらがうような個人としてのポテンシャルの高さを豊臣家に対して感じているので、まさに、今作は豊臣家の凄さや素晴らしさが描かれる大河ドラマになるのかなと予感しています。そして、秀吉がフューチャーされる作品が多い中、秀長が主人公で、支えてきた人の美しさや格好良さがどんな風に描かれるんだろうと楽しみに思っていますし、関西人としては、豊臣家頑張れ!って気持ちもあります」と思いを明かした。
また、浜辺は「私も基本は教科書レベルしか存じ上げていないんですが、お話が決まった時から、寧々が主人公の小説を読み始めました。今まで作品として楽しんだことはありましたが、寧々に寄り添って、感情移入したことはなかったんです。でも、今回、小説を読んでいる時に、思った以上に感情が動いて、寧々の感情が流れ込んでくるという感覚があったので、小説を読んで勉強しつつ、脚本が来たら、脚本の中の寧々を体の中に入れていきたいなと思っています。作品に入る前も、入ってからもずっと勉強し続けながら、撮影を進めていけたらなと思ってます」と回答。
■池松壮亮「(太賀は)一番仲のいい、何かあったらいろんな話をしてきた相手です」
壇上で並んでいる仲野と池松。そんな二人の姿を見た記者から「雰囲気が似てると感じますが、周りに何か言われたり自分たちで思ったことはありますか?」との質問が。仲野は、池松と目を合わせながら笑顔を見せると、「ともに猿顔と言いますか…(笑)。池松さんには、普段から良くしていただいてるので親近感しかないんですが、背格好とか見た目もそうなんですが、それ以上に、僕自身が池松さんには尊敬の念がありまして。心の兄と思っているような方なので、そういう池松さんと一緒に大河ドラマをやれるっていうことは、僕にとってはこれ以上ない幸せというか、ものすごく気合いが入ってます」と池松への思いを明かした。
一方、池松は「言われたことはないですが、遠目から見ると似てるのかな…と思います(笑)。まあ、猿が二匹いると思っていただければ…’(笑)。どういうバディになるのか分かりませんが、小さい頃から知ってる太賀で、発表の時も親戚のような気分で喜んでたんですが、まさか、兄弟役を演じることになるとは思っていませんでした。一番仲のいい、何かあったらいろんな話をしてきた相手です」とコメント。
■仲野太賀「日本が誇る時代劇として参加するたびにすごく胸が躍ります」
最後に、大河ドラマ出演が決まった心境を仲野は「どの作品に対してもリスペクトはありますが、NHK大河ドラマっていうのはやはり空気が違うというか。これまで、数回、大河ドラマに出演をさせいただいていますが、その都度、NHKのスタジオに入ると背筋が伸びるので高揚感がある現場です。周りを見渡しても、素晴らしい俳優さんと一流のスタッフさんばっかりなので、日本が誇る時代劇として参加するたびにすごく胸が躍ります」と笑顔を見せた。
そして、池松は「僕は20年ほど空いてしまったのですが、この国で俳優をやるうえで非常に特別な、ここにしかない場所だなというふうに感じていました。非常にワクワクする気持ちと、普段は映画を中心に活動してきたので、これだけ長い間撮影に入ったことはないですし、これだけ長い間一人の人物を演じるという機会をいただいたこともないですので、貴重なタイミングをいただき、一生懸命やりたいなと思ってます」と意気込みを。
■吉岡里帆「私にとってすごく重要な日です」
吉岡は「俳優業ってなんだろう?って考えた時に、色々な答えがあると思うんですけど、やはり人に楽しんでいただくっていうエンターテインメントの部分ももちろんあると思いますが、歴史を伝えることができるというのも大きな仕事だと思います。でも、なかなか丁寧に歴史を描くことって、年月が長いので簡単にはできないけど、それをやってのけてしまうのが大河ドラマだなというふうに感じているので、歴史を知って、届けることで、教訓だったり自分の生まれ育った場所のことを誇りに思ったり、こんな風に時代を乗り越えていくことができるんだっていうパワーが届けられたりと、多くの可能性を秘めているかなと思っています」とコメント。
そして、続けて「私個人としては、祖母に“里帆ちゃんは大河ドラマには出られへんのか?”って寂しそうに聞かれたことがあり(笑)。俳優業をやっていておばあちゃんに認めてもらうには、やはり大河ドラマなのかと、いつもプレッシャーに感じてましたし、いつか応えたいって思いも持ってたので、会見始まる前に、今日のニュースは絶対見て!と電話をしました。私にとってすごく重要な日です」と嬉しそうな表情を。
■浜辺美波「大河ドラマのスタジオに入れるということで興味深さもあります」
そして、永野は「大河ドラマはすごく歴史のある作品ですので、そこに自分が参加できるっていうのは純粋にうれしくもあり、やっぱり緊張感もすごくあって。でも、今まで二回ほど参加をさせていただいたことがあるんですけど、セットに入ると一気に時代が変わる瞬間がすごく不思議で面白くて、なので、今回もそれを体験できるのがすごく楽しみです」と語った。
最後に、浜辺は「私は大河ドラマに出演させていただくことが初めてなので、大河ドラマのスタジオの雰囲気っていうのが未知数ですが、“朝ドラ”を撮影している時、隣で大河ドラマを撮っていたのです。“朝ドラ”とはまた違った緊張感が漂っていたので、一度ものぞきにも見学にも行けずじまいだったので、今回、初めて大河ドラマのスタジオに入れるということで興味深さもあります。そして、家族が喜んでくれるのがまた喜びでもあるので、楽しんでいただけるのがうれしいです」と期待を口にし、会見を締めくくった。
大河ドラマ「豊臣兄弟!」は、2026年1月よりNHK総合ほかにて放送開始予定。
また、2025年には横浜流星が主演を務める「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」を放送。“江戸のメディア王”として時代の寵児になった快男児・“蔦重”こと蔦屋重三郎の波乱万丈の生涯を描く。
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