4年間にわたって社内不倫を続けていた絵里さん(仮名)。不倫関係を終えた半年後に、社内の独身男性と交際を始めます。しかし、いよいよ結婚が間近となったタイミングで、絵里さんは自分の過去を呪う事態に…。不倫をして当人は逃げ切ったつもりでも、現実はそう甘くありません。メンタル心理カウンセラーの並木まきが、30代女性が払った過去の自分の行動への代償にまつわるエピソードをお届けします。
婚約者がなぜか過去の不倫を知ってしまった
交際中の恋人と結婚秒読みの段階まで進んでいた絵里さんですが、あるときから恋人の様子がよそよそしくなり始めたそう。彼のマリッジブルーを疑っていたところ、思い詰めた様子で「話がある」と呼び出されたそうです。
「その頃の彼は終始暗い顔をしていて、いったい何があったんだろうと、とても気になっていました。彼は社内で将来を有望視されているエリートのひとりだったので、仕事で何か大きなミスをしたのかな…って私も心配していたんです。
でも、呼び出されて出てきた話は仕事のことではなく、なんと私の過去にまつわる話でした」
絵里さんは、恋人と付き合う半年ほど前まで4年にわたって社内不倫をしていたものの、すでに不倫を終えてから時間が経っていて、自分でも過去を思い出すことはほぼなかったのだとか。しかし彼から「社内の〇〇と何年も不倫していたんだって?」と単刀直入に尋ねられ、否が応でも認めるしかなかったそうです。
元不倫相手自らが関係を暴露
「誰にも知られずに終えた不倫のことを、なぜ彼が知っているのか不思議だったのですが、どうやら元不倫相手が直接、彼に打ち明けたようでした。
彼は社内でも次世代の役員候補と言われるまで期待されている人物。元不倫相手は、そんなに優秀な人と私を結婚させるわけにはいかないと、彼に自分たちの過去を教えたようです。
彼は私の過去を知って『僕のモラル的に、そんなことをしていた女性と結婚はできない』と言い、私がどう謝っても説得しても、彼の気持ちが変わることはありませんでした。しかも彼は、不倫の過去を教えてきた元不倫相手の行動に感謝すらしている様子で、私の話を聞き入れてくれる余地もなく、あっさりと振られましたね」
その日のうちに恋人から別れ話を告げられ、復縁を望んだものの叶わなかった絵里さんは、次第に社内にも居づらくなり1か月後に退社。結婚をする予定だった未来は完全に白紙となっただけでなく、キャリアまでも失う事態となったのです。
「甘かったですね、本当に。あのまま彼と結婚して、私は時短勤務をしながらのんびりと暮らそうと思っていたのに、それがすべて一瞬で消えました。過去の自分の行動を呪いましたが、どんなに反省をしても不倫をしていた事実は消せないし、どうにもできません。
あのとき不倫さえしていなければ、こんな結末にはなっていなかったと思うので…。自分の行動のせいで人生が大きく狂ってしまったことを、毎日悔やみ続ける日がいまだに続いています」
過去に不倫をしていた事実が、あとになって大きな悪影響を及しても不思議ではありません。そのときには「うまくやった」と思っていても、それですべてが丸く収まるほど不倫は甘いものではないのです。将来の自分のためにも、最初から絶対に足を踏み入れないのが賢い選択でしょう。
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文・並木まき
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