中條ていによる同名小説を黒木華主演で映画化する『アイミタガイ』(11月1日公開)。このたび、本作の主題歌が黒木による「夜明けのマイウェイ」のカバーに決定。あわせて本予告映像が解禁された。
【写真を見る】スマホを覗き、笑顔を見せる梓(黒木華)と親友の叶海(藤間爽子)
本作は、2025年2月に『大きな玉ねぎの下で』の公開を控える草野翔吾がメガホンをとり、主演の黒木をはじめ、共演に中村蒼、藤間爽子ら実力派俳優が名を連ねる人間ドラマ。ウェディングプランナーとして働く梓(黒木)のもとに、突然、親友の叶海(藤間)が命を落としたという知らせが届く。恋人の澄人(中村)との結婚に踏みだすことができず、生前の叶海と交わしていたトーク画面に、変わらずメッセージを送り続ける日々。時を同じくして叶海の両親は、ある児童養護施設から娘宛てのカードを受け取っていた。一方、金婚式を担当することになった梓は、叔母の紹介でピアノ演奏を頼みに行った先で中学時代の記憶をふいに思い出す。梓が思わず叶海にメッセージを送信したその瞬間、読まれるはずのない送信済みのメッセージに一斉に既読がつき…。
今回、本作の主題歌が主演を務める黒木が歌う、往年の名曲「夜明けのマイウェイ」のカバーに決定した。70年代に放映された連続ドラマの主題歌として、俳優であり音楽家の荒木一郎が作詞、作曲した本楽曲は、脚本の制作段階から主題歌として制作陣の念頭にあったという思い入れの強い一曲だ。前向きなメッセージが込められた歌詞が本作と重なるこの曲をキャスティング前からカバーしたい意向はあったが、誰が歌うべきかを検討していた時、黒木演じる梓を見て、やはり梓本人が歌うべきではないかと考えられた結果、黒木がボーカルも担当することとなった。
これまで、CMやバラエティ番組で歌声を披露してきた黒木だが、映画の主題歌を担当するのは今回が初となる。不慮の事故により親友の叶海を失い立ち止まってしまった主人公の梓を軸に、梓の恋人である澄人をはじめ、梓を巡る人々の想いが巡り大きな輪になっていく本作にふさわしく、「悲しみをいくつかのりこえてみました」という印象的な歌詞から始まる本楽曲。「高らかに歌い上げるのではなく、プライベートで語りかけるようなイメージにしたい」という監督の希望のもとアレンジが加えられた。黒木は「まさか自分が主題歌を歌わせていただくことになるとは思わず、とても緊張しています」、「温かい気持ちで聞いていただけると嬉しいです」とコメントを寄せた。
あわせて主題歌が流れる本予告映像も解禁。映像は、梓と、中学時代から傍で背中を押してくれていた親友の叶海との突然の別れから始まる。心の支えを失い、立ち止まってしまった梓は、返事がくることはないとわかっていても叶海にメッセージを送り続けていた。そして、そんな彼女を支えたいと願う恋人の澄人、梓の叔母(安藤玉恵)、ある過去を抱えた老婦人こみち(草笛光子)、叶海を失った両親、優作(田口トモロヲ)と朋子(西田尚美)、そして叶海と生前に関わりのあった児童養護施設の所長(松本利夫)らの姿が次々と映しだされていく。
「残された人々の想いが繋がり小さな奇跡が起こる」というナレーションの直後、叶海へ宛てた読まれるはずのないメッセージに一斉に既読がつく。梓の祖母、綾子(風吹ジュン)が、“相身互い”とは「気がついてないだけで、色んな想いが巡って、自分のところに届いているんよ」と優しく語りかける通り、一期一会の連鎖が予想だにしない幸せの歯車を動かしていく。黒木が歌う主題歌が、登場人物たちの悲しみや喜びに優しく寄り添う、感動のその先に待ち受けるラストに期待が高まる映像に仕上がった。
先日、第29回釜山国際映画祭のジソク(Jiseok)部門への正式出品が決定し、公開に向けて期待が高まる本作。はたして梓の元に訪れた優しい奇跡とは?ぜひ劇場で見届けてほしい。
■<コメント>
●黒木華(梓役)
「まさか自分が主題歌を歌わせていただくことになるとは思わず、とても緊張しています。歌唱指導の先生のおかげでなんとか形になりました。温かい気持ちで聞いていただけると嬉しいです」
文/サンクレイオ翼
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