『Octane』UKのアンドリューが、1968年ジャガー240を自宅近辺で開催されたクラシックカーイベントに持ち込んだ。来場者の反応は?
6月真っ只中。グラスゴー郊外では、地元のコミュニティ・ディベロップメント・トラストにより、企業や慈善団体、環境保護団体、文化団体が集められ、一週間にわたるフェスティバルが開催される。その際に歩行者天国となるこの地区は約100台のクラシックカーで埋め尽くされることになる。このイベントは、私の家からほんの10分ほどの場所で開催されるため、愛車のジャガー240を披露する絶好の機会にもなった。
イベント会場では、戦前のロールス・ロイスが近郊のリンウッドのルーツ工場で製造された質素なヒルマン・インプの横に鎮座し、クラシックなジャガーやオースティン・ヒーレー、MGなどが60年代のフォード・アングリアや80年代のプジョー205と並んでいた。そしてエキゾチックな車も見受けられた。マトラ・ムレーナだ。久々に見ることができて感激だ。
そこでは当然、幼少期に似たようなファミリーカーの記憶をもつ来場者らとの話が弾んだ。中でも特に心強かったのは、車の周りを歩き回って車をつぶさにチェックし、ボディやインテリアの手入れが最高水準で行われているね、という言葉をかけてくれるような人たちに出会えたことだった。その中には、所有するMk2をレストアしたり、ジャガー社のメカニックとしてそれらの修理を経験した人もいた。
ボンネットの中を見たいと言ったのは1人か2人だけで、最も多かったリクエストは、「内装の匂いを嗅いでもいいですか?」だった。クラシックな室内装飾の紛れもない香りは、間違いなく暑い気候によって高められていた。あたたかな日差しとフレンドリーな雰囲気にも後押しされ、戸惑う5歳の子供を座らせて写真を撮ってあげたりもした。
このジャガーのパフォーマンスは、最近のキャブレターのリビルドによって一変している。ほんの少しのウォームアップの後、調子を狂わせることなくスムーズに走り出す。燃料消費量はまだ正確に測定していないが、燃料計の針が、走行中に目視できるほど急激に下降するようなことはなくなった。
この夏はこれまでのところ、カランダーやトロサックスといった田舎を何度かドライブした。長い直線道路を走り、オーバードライブを使って少しスピードを上げてみたりもした。それにより、この車にはもっとワイルドな旅をする準備ができている、ということが証明された。特に、バーウィックシャー州ダンスにあるジム・クラーク・モータースポーツ・ミュージアムまでの90マイル以上の道のりは魅力的なので、出かけてみるのもよいかもしれない。
文:Andrew Ralston
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