KANA-BOON、KALMA、UNFAIR RULEが競演『PLAYLIST presents“ヘッドフォンを外して vol.8”』オフィシャルライブレポート

『PLAYLIST presents“ヘッドフォンを外して vol.8”』KANA-BOON

KANA-BOON、KALMA、UNFAIR RULEが競演『PLAYLIST presents“ヘッドフォンを外して vol.8”』オフィシャルライブレポート

9月14日(土) 18:00

提供:

2024年9月4日水曜日の夜、Instagram音楽メディア・PLAYLISTが贈る新世代イベント『PLAYLIST presents“ヘッドフォンを外して vol.8”』が渋谷 CLUB QUATTROにて開催された。

このイベントは、なにげない日常に寄り添ったプレイリストを提案するInstagram音楽メディア「PLAYLIST」が企画し、SNSが発達した今こそライブハウスで生の音楽を楽しんでほしいという思いで実現したもの。vol.1,2の開催会場でもある渋谷 CLUB QUATTROでの開催となったvol.8では、KANA-BOON、KALMA、O.A にUNFAIR RULEと、イベントコンセプトの原点に立ち返った、まさに「ライブハウスで楽しみたい」音楽を届けるバンド3組が揃った。

UNFAIR RULE

最初にそのステージに立ったのは、岡山発、UNFAIR RULE。山本珠羽(g/vo)から放たれる、優しく且つ芯のある歌声と、"今っぽさ"が濃縮された10代の目線で歌われた歌詞、そしてダイナミックなライブパフォーマンスが話題を呼んでいる。「ライブハウスでしか聴けない歌を」そんな一言から始まったのは「うた」。未配信の楽曲であったが、vo.山本の力強い歌声とギターのサウンドに会場は魅了される。その後も「嘘」「馬鹿みたい」と勢いのままにライブは続いていく。杉田崇(ds)のビートも相まって、UNFAIR RULEらしい力強い音楽で会場を盛り上げる。
「自分だけの解釈で、自分だけの歌にして持って帰ってください」そんな山本の力強い一言とともに、最後の「君にさよならを言わない」へ。《守らなきゃいけないのは私じゃなくて君だった》 きっと誰もが感じたことのある、大切な人への愛が故に生まれた苦しみが描かれた歌詞が、ライブハウスでより心に刺さっていく。トップバッターとして、十分過ぎるほどに会場をあたためた。

続いては北海道発3ピースバンドKALMA。「どんな迷いや決断も、これでいいと思えますように」という一言とともに1曲目は「これでいいんだ」。サビで観客は一斉に拳をあげて盛り上がる。《転んだ日もずぶ濡れになった日も全部を抱きしめて今日も笑っていこう》 うまくいかない日常も愛すことができる、そんな今日が始まりそうな予感がした。勢いそのままに、「隣」「モーソー」へ。畑山悠月(vo/g)と斉藤陸斗(b/cho)が背中合わせでギター・ベースをかき鳴らし、金田竜也(ds/cho)も安定したビートを響かせ、メンバーそれぞれが思い思いに楽しむ。カラフルなライトに照らされ、観客もシンガロングして次第に会場がひとつになっていく様子がより鮮明に見えた。

MCでは、畑山が今回のライブ前にKANA-BOONの谷口鮪(vo/g)とカラオケに行ったときのエピソードを話す場面も。「本人の前でKANA-BOONカバーして一緒にハモってもらった。そうしたら鮪さんが俺もカルマ歌うわ......と言ってくれて、すげぇ喜んでたら俺らの曲じゃなくてBUMP OF CHICKENのカルマだった」と思わぬエピソードを話すと会場からは笑いが。「そのときにも歌ったKANA-BOONの好きな曲を、今日バンドでカバーします」という一言の後に演奏したのは「羽虫と自販機」。まさに、ヘッドフォンを外して訪れたからこそ聴けたレアなカバーだ。

KALMA

そのまま続くのは「恋人はバンドマン」、そして8月28日にリリースしたばかりの新曲「ROOM」。
《ROOM自由になれても ROOM孤独を感じる》など、サビのリフレインの部分は観客も一体になって盛り上がりを見せ、KALMAのライブを盛り上げる武器がまた1曲増えた印象だった。
「みんなが楽しんでいるところも見たいなんて思うけど、いけますか?」「珠羽よりも、鮪さんよりも、俺が1番大きい声で歌います!!」畑山がそう大きな声で叫ぶと、ライブ定番曲「ねぇミスター」へ。畑山は飛び跳ねたり寝転んだり自由に歌う。斉藤と金田も向かい合って音を響かせ、3人全員が思いのままに演奏する。間奏部分では勢いをつけたまま、「1分間の君が好き」を挟み込んだ。観客のクラップも鳴り止まず、盛り上がりは止まることがない。その後「幸せです、ありがとう!」その一言とともにもう1度「1分間の君が好き」を演奏。まだまだ止まらない、結果的に大盛り上がりで『2分間の君が好き』になった。

「こういう日を誰かが作ってくれて、それを見たい誰かがいる。こういう日があるから、少しくらいつまらない日があってもいいんだなって思った」「来年で結成10年目になる。そもそも売れようと思って組んだんじゃ無くて、音楽が好きな3人で組んだ。変に世間の目とか気にせず、やっていくのが1番いいと思う。いつも今が1番かっこいい、今日のKALMAが1番かっこいい」 そんな熱い思いを伝えた後は「ムソウ」。《夢を想い鳴らすんだよ 青春をまだ続けよう 空っぽになる心を 埋めるのは自分だった》 きっと結成当初からの変わらない思いが、歌詞となり音となりこれからもKALMAの青春として作られていく。今が1番かっこいい、KALMAにしか作れない空間が生まれていた。最後は、少し秋も見え始めた夏の終わりにぴったりな「夏の奇跡」で締め括った。
KALMAの3人が全身全霊で作る音楽とライブは、ライブハウスで聴いて、より楽しめるものだった。気持ちが乗らなくてつまらない日も、KALMAのライブに行けば愛せるようになるんだなと感じられる、そんな時間だった。

最後は大阪・堺出身のロックバンド、KANA-BOON。谷口鮪(vo/g)が「最前も真ん中も後ろも柱の向こうも!」と呼びかけ1曲目は「1.2. step to you」。観客もクラップやジャンプをして楽しむ。遠藤昌巳(b)も、観客と目を合わせながら笑顔で演奏していく。その勢いのままに「フルドライブ」へ。空間を切り裂くような赤と青のライトに照らされ、思い思いにかき鳴らす。アーティストと観客、互いが互いの熱量に応えるように、すぐに一体感が生まれていく。「UNFAIR RULEもKALMAも非常にいいライブをしていて、ハードル上がって困るなぁという感じですね。バトンは繋がれて、ホットな状態を前にライブができてうれしい。」とにこやかに話す場面も。

続いて演奏するのは「結晶星」。《キラキラと輝いている その光をまとった僕らは結晶星》という歌詞のように、まさにライトに照らされ、音楽を楽しむ全員がキラキラとした目をしていた。そして「星繋がりでもうひとつ楽しい曲を」という一言の後に軽快なイントロに乗せて始まるのは「スターマーカー」。観客は大きく腕を左右に振って、またもや一体感が増す。遠藤もステージを歩き回りながら演奏する。星繋がりの楽曲たちが、楽しい夜の時間をより一層輝かせた。「僭越ながら、ヒット曲1発お見舞いしてもよいでしょうか!」と谷口が呼びかければ、おなじみのイントロとともに「シルエット」へ。割れるような大きいクラップが鳴り響き、そして渋谷 CLUB QUATTROにいる全員の腕が高く上がった。夏フェスの会場かと思うくらい熱い空間。この盛り上がりが、楽曲の歴史を証明しているように思えた。《大事にしたいもの持って大人になるんだ どんな時も離さずに》 このライブハウスでの空間をいつまでも離さず、守り続けたいと強く思った瞬間だった。

KANA-BOON

MCで観客から呼びかけると谷口が「はーい、聞こえてるよ〜」「もっと呼んで〜」と応えるなど、気さくな人柄が垣間見える。「BUMPを歌った日、お互いがどんなバンドを目指してるのかゆっくり話していて。バンドは何が正解か? 考えた」と、ここでもKALMA 畑山悠月(vo/g)と食事に行った際のエピソードも。「長く続けたもん勝ちですよって。諦めたやつから去っていくし、俺たちはそういう経験をしてる。」「どれだけ重い荷物を持っても、音楽をやりたいのよ。KALMAは売れなくてもいいって言ってたけど、あんなにかっこいいライブするんだから、KALMA売れなきゃ嫌だよ。」「俺は売れたいです。沢山のお金を稼ぎたいからじゃない、売れれば売れるほどあなたに会えるから。」谷口がMCで素直に紡いでいく言葉からは、今夜の対バン相手であったKALMAへのリスペクトと、誰よりも観客・ライブ、そしてKANA-BOONを愛する気持ちがひしひしと伝わってきた。

暖かい空気に包まれた後、また熱いライブが再開。「いくぞー!」と呼びかけて始まった「まっさら」では観客の腕が大きく上がる。4人で向かい合って、これでもかというくらいの熱量で演奏していく。観客のシンガロングも圧巻だ。最後の一音、締めまでのメリハリも完璧にこなすところから、KANA-BOONとしてのライブ力を改めて実感した。「心のヘッドフォン外せますか!」そんな一言とともに続くのは「ないものねだり」。渋谷 CLUB QUATTRO全体が揺れていく。合いの手も完璧、観客全員でシンガロングしていく。「もっと笑顔で! あなたの笑顔が見たい!」そんな言葉に笑みも溢れる。《ゆらゆらゆらゆら僕の心》を《クアクアクアトロ》に歌い変えるなどお茶目な場面も。全員が笑顔で、今日という日を楽しんだ瞬間だった。

最後を飾るのは「ソングオブザデッド」。遠藤も、ステージを行ったり来たりしながら観客の期待に応えるように演奏。谷口もお立ち台に立って、熱唱し、観客はお気に入りのタオルをこれでもかというくらいに振り回す。会場にいる全員が大暴れ、まさにライブハウスでしか見られない光景が出来上がった。
KANA-BOONのライブは、磨き上げられた演奏力と数々の名曲、そして気さくなキャラクターが作る親近感から生まれたKANA-BOONの空気で全員を包み込む。誰も置いていかない、全員が笑顔になる。かっこよくて、あたたかいバンドKANA-BOONが作ったライブだった。

UNFAIR RULE、KALMA、KANA-BOON。3バンドがこの夜に作ったライブは、ヘッドフォンを外して向かったライブハウスだったからこそ、感じられたものがいくつもあった。等身大の思い、バンドとしての夢、自分を信じることの大切さ、様々なものを感じて持ち帰ることができた今日がとても幸せな時間だった。こうして幕を閉じた『PLAYLIST presents“ヘッドフォンを外して vol.8”』。今後、どんなアーティストのパフォーマンスをこのイベントで目にできるのか楽しみである。

<公演情報>
『PLAYLIST presents“ヘッドフォンを外して vol.8”』

9月4日(水) 渋谷 CLUB QUATTRO
出演:UNFAIR RULE(O.A)/KANA-BOON/KALMA

<関連リンク>
公式サイト:
https://headphone.blowout.co.jp/

Instagram:
https://www.instagram.com/playlist_of/

ぴあ

エンタメ 新着ニュース

合わせて読みたい記事

編集部のおすすめ記事

エンタメ アクセスランキング

急上昇ランキング

注目トピックス

Ameba News

注目の芸能人ブログ