内田英治監督の最新作『誰よりもつよく抱きしめて』が2025年2月に公開される。このたび、本作の特報映像が解禁となった。
【写真を見る】三山凌輝演じる強迫性障害による潔癖症に悩む水島
本作は新堂冬樹の同名の純愛小説「誰よりもつよく抱きしめて」の映画化。『ミッドナイトスワン』(20)、『サイレントラブ』(24)をはじめ、生きづらさを抱えながらも愛を通して他者と関わる人間の様相を写し取ってきた内田監督の真骨頂となる一作だ。脚本を手がけたのは、東京藝術大学大学院映像研究科脚本領域で坂元裕二に師事し、近年『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』(23)などを手がけた脚本家、イ・ナウォン。主演は三山凌輝、久保史緒里が務める。
今回、愛する人と触れ合えないもどかしさやせつなさが痛いほど伝わる特報映像が解禁となった。強迫性障害による潔癖症で常にビニール手袋着用で生活する絵本作家の水島良城(三山)と、その恋人で書店員の桐本月菜(久保)。直接物に触れられない水島は、愛する恋人にすら触れることができない。2人の関係に思い悩む桐本の前に突如現れ、心を揺さぶるイ・ジェホン(ファン・チャンソン)。映像では、「この手で月ちゃんを抱きしめたいよ」とやり場のない思いを嘆く水島の姿や、雨に打たれながら涙する桐本の姿など、愛する人と触れ合うことができない者たちの葛藤や胸が締め付けられるような切なさが、美しい音楽にのせて静かに、しかし鮮烈に描かれている。
あわせて解禁となった場面写真には、手袋をはめて絵本創作を行う水島や、切ない表情を見せる桐本、紳士的でどこかミステリアスさを放つジェホンの姿などが切り取られている。それぞれのキャラクター性を表現したような場面写真となった。
愛しているのに、触れることができない。コロナ禍を経て、人と人の距離感が揺らぐ今の時代に共感を呼ぶ、せつなくも美しい本作。最高純度の恋愛物語をぜひ劇場で目撃してほしい。
文/鈴木レイヤ
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