ゆっきゅんの連載「ゆっきゅんのあんたがDIVA」。今回のお相手は、音楽家・君島大空さん。第1回目のテーマは「仲良くなった経緯が謎!“魅力で”出会った二人」です。
ゆっきゅん(以下、ゆ):君島くんと仲良くなったのは1年前だよね。映画『暁闇』の監督・阿部はりかと3人で、今では旅行に行く仲。私にとってこの一年は、君島くんと出会ってから2ndアルバムを完成させるまでの一年でした。
君島大空(以下、君):不思議だよね。本当は阿部さんもここに呼んだほうがいい(笑)。
ゆ:阿部と君島くんは映画を通して知り合っていて、私と阿部も前から友達で。たまたま君島くんと七尾旅人さんのライブで阿部に再会したんだよ。二人とも後ろの方にいたんだけど、アンコールで我慢できず「阿部行くよ!」って誘ってステージ前方に走り出してた。阿部も同じ気持ちだったみたいで、フジロックの一番でかいステージのために山から駆け降りたような興奮の中、あの瞬間から二人の“青春”が始まったんだよ。そのあと初めて君島くんに挨拶した。
君:それからしばらく、僕と阿部さん、僕とゆっきゅんのそれぞれで会う機会はあったんだけど、3人揃って会う機会はなくて。
ゆ:別の君島くんのライブにまた阿部と行ったときにやっと3人で話したんだよね。その帰り、私は絶対旅行に行きたいと思って。突然「旅行行かない?」って口走ってた。でも、言ったそばから、なんだか一度きりの旅行になることに耐えられなさすぎて「2回旅行行かない?」って言ったの。その2か月後には函館に着いてた。
君:仲良くなった経緯が謎すぎて、人に説明できない(笑)。
ゆ:よく君島くんのファンに「どこで出会ったんですか?」って聞かれるんだけど、「魅力で出会いました」と答えてる。音楽を通して出会ってから、ずっと作品や創作とともにある感じがする。
君:別に仕事の話をするわけじゃないんだけど、3人とも常に創作の頭を回している人だからね。函館にも曲作りに行ってるわけじゃないけど、一曲できそうだった。
ゆ:函館は特別だったね。君島くんは行く前から「帰りたくない」って言ってたよ。映画『きみの鳥はうたえる』のロケ地の、五稜郭近くのまねきねこに行ったりして。
君:僕、普段絶対カラオケ行かないんです。基本的に誰とも何もしたくない人間で、音楽だって誰かの影響を受けたくないから一人で作っているし。でも、ゆっきゅんとは行けるわ、と思って。本当に友達がいなかったのに、僕の中で“青春の巻き返し”が始まった。
ゆ:君島大空がカラオケに行くって、もう革命ですよ。私は自分に「人をカラオケに連れていく才能」があることを発見しました。
きみしま・おおぞら1995年生まれ。ソングライター、ギタリスト。『午後の反射光』でデビュー。12/4から東名阪にて君島大空合奏ツアー「笑う亀裂」が決定。ゆっきゅんとのデュエット曲「プライベート・スーパースター」では作曲・編曲を務めた。
ゆっきゅん1995年、岡山県生まれ。2021年からセルフプロデュースで「DIVA Project」をスタート。セカンドフルアルバム『生まれ変わらないあなたを』が発売中。インスタ、Xは@guilty_kyun
※『anan』2024年10月2日号より。写真・幸喜ひかり文・綿貫大介
(by anan編集部)
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