【動画】山崎貴、曽利文彦、上杉裕世が映画作りの原点を語り合う
役所広司が主演を務める、映画「八犬伝」が10月25日(金)に公開される。原作は、山田風太郎の小説『八犬伝 上・下』(角川文庫刊)。公開に先駆け、メガホンを取った曽利文彦監督、日本映画におけるVFXの第一人者・山崎貴監督、そして本作にVFXスーパーバイザーとして参加した上杉裕世の3人の鼎談映像が到着。さらに、高山一実ら計13人の著名人からのコメントが到着した。
■前代未聞のエンターテインメント作に豪華キャストが集結
交錯する【虚】の世界と【実】の世界を、ダイナミックかつ緻密VFXを用いて映画化した本作。
【実】パートの滝沢馬琴に役所広司、葛飾北斎に内野聖陽、馬琴の息子・宗伯(鎮五郎)に磯村勇斗、宗伯の妻・お路に黒木華、馬琴の妻・お百に寺島しのぶと日本映画界を代表する実力派が集結。さらには立川談春、中村獅童、尾上右近といった落語、歌舞伎界の顔がキーパーソンで登場する。
【虚】パートでは、八犬伝のすべての始まりとなる伏姫に土屋太鳳、里見家に呪いをかける闇を司る玉梓に栗山千明、八人の剣士に渡邊圭祐、鈴木仁、板垣李光人、水上恒司、松岡広大、佳久創、藤岡真威人、上杉柊平、さらに重要な役柄で河合優実と今注目の俳優たちが躍動している。監督は「ピンポン」や「鋼の錬金術師」シリーズの曽利が務める。
■映画「八犬伝」あらすじ
江戸時代の人気作家・滝沢馬琴は、友人の絵師・葛飾北斎に、構想中の物語「八犬伝」を語り始める。里見家にかけられた呪いを解くため、八つの珠を持つ八人の剣士が、運命に導かれるよう集結し、壮絶な戦いに挑むという壮大にして奇怪な物語だ。
北斎も魅了した物語は人気を集め、異例の長期連載へと突入していくが、クライマックスに差しかかった時、馬琴は失明してしまう。完成が絶望的な中、義理の娘から「手伝わせてほしい」と申し出を受ける。
■曽利文彦監督と、山崎貴監督、上杉裕世の3人による【映画とVFXの最前線!スペシャル鼎談】を実施
かねてより「八犬伝」の映画化を切望していた曽利監督は、「山田風太郎さんの小説『八犬伝』は最高傑作だと思っているので、映画化できてすごく幸せです」と噛み締めるように語る。
「ゴジラ-1.0」で知られる山崎監督は、(「八犬伝」の映画化を聞いた時)「ふざけんなよ!」と思い、さらに自身で「八犬伝」を映画化したかったことを告白。しかし、曽利監督の映画化について「超エンタメでありながら、虚と実という哲学的なテーマを描いているところが面白い。贅沢な映画」と太鼓判を押す。
これまでに「アバター」「アベンジャーズ」などに携わり、本作にはVFXスーパーバイザーとして参加した上杉は、「VFXでしか成り立たない壮大なスケールや、シームレスなVFXの役割にもものすごく価値がある」と力説。
その上で、本作については「【虚】でスタートダッシュをかけて、びっくりするようなタイミングで【実】になるのがすごく絶妙」と手ごたえを感じているそう。
■ヴィム・ヴェンダース、本作の役所広司を「またもや最高の演技」と絶賛、著名人コメントが続々到着
本作で主人公の滝沢馬琴を演じる、役所広司を主演に迎えた「PERFECT DAYS」の監督である巨匠ヴィム・ヴェンダースは、「19世紀の伝説の戯作者・馬琴として、またもや最高の演技でもてなしてくれる」と役所を絶賛。
「八犬伝」ゆかりの地である千葉県南房総市出身のタレント・高山一実は、「虚と実、2つの世界を交錯する映画は2倍楽しい!あっという間の149分でした」と、本作ならではの2パート構成に満足の様子。
「北斗の拳」で知られる漫画家の原哲夫は、「滝沢馬琴の人生を全てかけての創作やその生き様など、僕の仕事にもリンクする感覚がジンときました」と、クリエイターとして共感と感動を覚えたという。卓球選手の平野美宇は、「いくつものストーリーが同時進行していて、どうなるのかハラハラドキドキして感動の結末でした」と、本作に魅了されたことを明かしている。
ほかにも、江戸文化にも造詣が深い作家の荒俣宏、ソチオリンピック銀・銅メダリスト・葛西紀明選手など、さまざまなフィールドで活躍する著名人からのコメントが多数届いた。
■碧也ぴんく(漫画家)・コメント
「虚(八犬伝)」の世界を生み育て、28年もの時をかけて完結させた、馬琴の「実」の物語。目が見えなくなっても書き続ける、字を教えながら、覚えながら書き続けるって、途轍もないパワーですよね。
描き切って旅立つ彼の方を包むのはこんな光でありますように…と、私も何度も夢見た結びの情景に、涙が止まりませんでした。
■荒俣宏(作家)・コメント
江戸文化の最後の華というべき天才奇人たち、それも北斎や南北が同時代に生きて張り合う中で生まれた一大奇談なのだから、ワビサビや風流といった平凡な感性では映画にできない。江戸美意識の極致といえる「風狂」で対抗するほかはないのだろう。
おかげで、どこか陰影のある令和の世話物狂言を堪能できた。
■石黒亜矢子(絵描き)・コメント
私は、すごく面白かった。物語とそれを生み出す者の掛け合い。ワクワクしたり胸が詰まったりで惹き込まれ、最後の場面で号泣。久方ぶりに良い日本映画を観た充実感を得た。ありがとうございます。
■ヴィム・ヴェンダース(映画監督)・コメント
役所広司は、19世紀の伝説の戯作者・馬琴として、またもや最高の演技でもてなしてくれる。そして彼の演じる馬琴の人生は、「八犬伝」という幻想的で壮大な物語と同じくらいスリリングだ。
■葛西紀明選手(土屋ホームスキー部選手兼監督ソチオリンピック銀・銅メダリスト)・コメント
数々の逆境の中でも諦めずに八犬伝を描き続ける滝沢馬琴先生の姿から諦めない強い気持ちと信念を感じられました。僕も今、目標に向かって挑戦し続けている中で継続することの大切さというものを改めて感じられ、エネルギーをもらいました。
また作中で「八犬伝の存在に支えられている」という方を見て、僕もスキージャンプを通じて皆さんに元気をお届けできる様、頑張っていこうと強く思えるような作品でした。
■高山一実(タレント)・コメント
八犬伝、とっても面白かったです!私は八犬伝ゆかりの地安房の出身で、地元のお祭りの名前は伏姫祭りだったり、通学路に八房伝説の地と書かれた看板があったりと、昔から馴染みがあったのですが…。
これまで全く知らなかった「馬琴がどんな想いで八犬伝と向き合っていたのか」をこの作品で知ることができて嬉しかったです。虚と実、2つの世界を交錯する映画は2倍楽しい!あっという間の149分でした。
■パンチ浜崎(お笑い芸人)・コメント
映画を見終わった後にはっきりと思い出せるシーンがあるととても楽しいと思うのですが、今回の八犬伝はラストシーンがまさにそれでした。馬琴の表情がたまらなく良かったです。そこまでの全部がフリだったかのような最高の表情。
馬琴と北斎のかけあいに漫才みたいな面白さもあってそこに割って入ってくるお百の強キャラはつい声を出して笑いました。いくつになっても創作を続ける凄みに元気いただきました。
■ノーパンチ松尾(お笑い芸人)・コメント
八犬伝って、何か漫画やゲームにもなっていたっけ?妖刀村雨?八つの珠?こんな漠然としたイメージで見始めたもんだから、大いに裏切られました!実と虚の2つの世界で、勧善懲悪で葛藤する馬琴の姿にちょっと刺さりすぎてしまいました。
■原哲夫(漫画家)・コメント
「八犬伝」の挿絵を葛飾北斎が描いてたというのは知らなかったので、原作の滝沢馬琴と挿絵の北斎の関係が、漫画原作者と漫画家の関係みたいに描かれていて、観てて、あるあるな感じもよかったし、役所広司さんが好きだったので、やはり滝沢馬琴を見事に演出して味付けがグッとくる見応えの演技でした。
滝沢馬琴の人生を全てかけての創作やその生き様など、僕の仕事にもリンクする感覚がジンときました。
■原晋(青山学院大学・陸上競技部監督)・コメント
馬琴の生きる現実世界と八犬伝というフィクション世界が相互に作用しあっている様がよく表されている。本気で向き合って創り上げたものは人の心を動かすのだと強く感じた。また、馬琴と北斎の掛け合いも非常に面白い。
■平野美宇選手(パリオリンピック卓球女子団体・銀メダリスト)・コメント
映像が美しくて、すぐに映画の世界に引き込まれてしまいました。いくつものストーリーが同時進行していて、どうなるのかハラハラドキドキして感動の結末でした。
父と子、母と子、剣士たちの友情、滝沢馬琴の鬼気迫る創作への執念。いろいろなテーマが散りばめられていて、見どころが盛りだくさんだったので、もう一度観たいです!
■水谷隼選手(東京オリンピック卓球混合ダブルス・金メダリスト)・コメント
「八犬伝」の物語が完成するまでの滝沢真琴の28年間の苦悩から、大きなことを達成するには、自分一人の力だけでは難しいという思いが感じられる映画でした。
また、八犬士のように仲間のために自己を犠牲にして戦う姿勢や、葛飾北斎と滝沢馬琴のように互いに高め合う友情には、アスリートの競技生活でも経験するライバルへの想いと共通するものがあり、胸が熱くなりました。
■山崎貴(映画監督)・コメント
この「八犬伝」は馬琴の物語という切り口が、今この時代に観るべき作品に思えました。「虚」と「実」の2つ世界が観れる、映画的にエンタメでゴージャスなんだけど、ボクらものを作る者たちにとって、問いかけられ自問自答できる作品に仕上がっていて、非常に気持ちが良かったです。
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