今年4月に「島ぜんぶでお~きな祭 第16回沖縄国際映画祭」特別招待作品としてプレミア上映された映画『くすぶりの狂騒曲』の公開日が12月13日(金)に決定。ポスタービジュアルと先行場面写真が解禁され、和田正人、駒木根隆介、タモンズほか大宮セブンメンバーよりコメントも到着した。
【写真を見る】東京の劇場でくすぶり続けていたが、今年のTHE SECONDで決勝進出したタモンズ の大波康平と阿部浩章
2014年「大宮ラクーンよしもと劇場」オープンに合わせて集められた、東京の劇場でくすぶり続けていた「タモンズ」「マヂカルラブリー」「GAG少年楽団」などの芸人たち。“島流し”と揶揄されながらも、大宮を盛り上げるためにユニット「大宮セブン」を結成。当初は劇場にお客さんが全く入らず、ほぼ無観客ライブの毎日だった。そのため、大宮セブンのメンバーたちは自ら、煙の中や、雨の中、ただのカレー屋でほぼ外国人…といった様々な場所で営業するなど、東京では考えられない数々の修羅場をくぐってきた。しかしそんな彼らも、いまでは多くのメンバーは数々の賞レースで結果を残し、テレビでも活躍中。本作は、そんな大宮セブンの真実に迫る物語となっている。
本作の中心となる芸人コンビ「タモンズ」を演じるのは、舞台「駆けぬける風のように」で文化庁芸術祭演劇部門新人賞を受賞し、TBS金曜ドラマ「笑うマトリョーシカ」、NHK連続テレビ小説「虎に翼」など数々のドラマ、映画で活躍する和田と、入江悠監督の出世作である映画『SR サイタマノラッパー』(09)で主演を務め、その後も吉田恵輔、行定勲、犬童一心、藤井道人など数々の名監督の作品に出演する駒木根。和田がツッコミの大波康平、駒木根がボケの安部浩章をそれぞれ演じる。ほかにもチュートリアルの徳井義実、岡田義徳など実力派俳優が参加している。
成功を夢見る芸人たちの軌跡をたどる大人たちの青春群像劇である本作。ぜひ彼らの奮闘を劇場で見届けてほしい。
■<キャスト、芸人コメント>
●和田正人(タモンズ 大波康平役)
「いまも活躍を続ける、実在のお笑い芸人さんを演じるプレッシャーたるや…公開日が近づくにつれ、大宮セブンファンの皆さまからの無言の圧をズッシリと感じています。ただ個人的には、モノマネ映画にはしたくないなと、舞台の上に生きるお笑い芸人さんを、役者が全身全霊で演じることに意味があるなと。そんな事を大切にしながら、お笑い芸人さんへのリスペクトを持って演じさせていただきました。本作は、くすぶり続ける芸人の、何も変わることのない日々を描いた作品です。強いて言えば、売れない芸人さんの苦悩を売りとした映画です。そんななか、今年のTHE SECONDタモンズ決勝進出。本戦でも準決勝まで勝ち上がる大躍進。欲を言えばですが…映画公開が終わるまで、くすぶり続けて欲しかったです。タモンズさん。笑」
●笑駒木根隆介(タモンズ 安部浩章役)
「現場がとても楽しかったです!というとどうかと思うコメントの入りなのですが。本当に楽しかったです。平均年齢40歳前後の、自分も含めてくすぶり率高めの俳優陣が、再現ではなく、自分たちなりの『大宮セブン』を作ろうという、よく分からないモチベーションの高さが充満した現場でした。相方役の和田さんとのプライベート漫才稽古も、まだまだ足りないと思わせてくれるメンバーたちでした。本物ではありませんが、スクリーンの中ではマルチバース『大宮セブン』として存在できているかもしれません。タモンズさん始め、大宮セブンの皆さまと今作の益々の発展を願っております。なんたって現在進行形ですから!」
●タモンズ 大波康平
「くすぶりの狂騒曲を拝見させていただきました。自分がモデルの話なんですが、自分じゃないように見れました。なぜなら和田さんがかっこよすぎたから。あれはさすがに僕じゃないです。タモンズを知らずにこれを見た方が僕を見る機会があっても詐欺やと騒がないでください。和田さんがすごすぎるだけなんで。役者さんや製作陣の皆さんが素晴らしすぎて、あの何をやってもうまくいかなかった時期も意味があったんだと思わせてもらいました。うまくいかないことが悪いことじゃないと教えてもらいました。早く見た方と感想を言い合いたいです。是非映画館でご覧ください」
●タモンズ 安部浩章
「タモンズをモデルにした大宮セブンの映画を撮ると聞いた時は、プロデューサーさんが出世の道を閉ざされたか何かの理由でヤケクソになったのだと思いました。でも出来上がりを観たら本気の大真面目映画でした。タモンズのくすぶりが見事に再現されていました。ただ辞めなかっただけの話をここまでの感動物語に仕上げていただき、本当に恥ずかしいです。本当に嬉しく、本当に恥ずかしいです。本当に恥ずかしいですが、是非映画館で観て下さい!」
●マヂカルラブリー 野田クリスタル
「本当に恐ろしいのはまだまだ芸人人生は続くというところです。この映画も長い芸人人生の中では序章にすぎません。そんな序章ですらこんなに濃厚な人生を送れるなんてやっぱり芸人はいいですね。タモンズに関しては特にくすぶってきたし、いまもくすぶってるし、一生くすぶってるかもしれません。でも人を笑わせ続けます。狂った芸人人生の一部始終を是非ご覧ください」
●マヂカルラブリー 村上
「この映画を観てどんなことを思って欲しいかと聞かれても別にないですし、いい話なのかどうなのかもよくわかりませんが、とにかく説明できない涙が出てきました。開始数秒で泣きました。僕たち頑張ったよな、なんて思ってないのになぜだか涙が出ました。お笑い芸人を描いた作品は他にもあると思いますが、本当に本当のリアルを描いています。お笑い芸人、お笑いが好きな人、お笑いを目指している人、お笑いをやめたい人、お笑いをやめた人、お笑いに興味がない人全員に見て欲しいです。とにかくタモンズとこの映画が面白いことは間違いありません」
文/山崎伸子
※吉田恵輔監督の「吉」は「つちよし」が正式表記
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