岩手県は4日、東京都内で「#ILCフレンズキャンペーンメディア発表会」を開催、カリフォルニア大バークレー校の村山斉教授がオンラインで登壇し、「特別講演」を行った。
【動画】ILCフレンズリーダー小島よしおさんの「ILCってなんのこと?編」
ILC(国際リニアコライダー)とは、全長数十kmの直線状の地下トンネル内で、電子と陽電子を光速に近い速度まで加速し衝突させて、その反応を測定する実験施設。ILC計画はヨーロッパ・北米・アジアの研究者による国際共同チームが研究を進める中、世界で唯一のILCを日本に建設するべく、日本人研究者を中心に準備が進められている。
ILCを「宇宙を創り、日本の未来を開く施設」と紹介して特別講演をスタートした村山教授は、「宇宙はどうやって始まったのか、宇宙に終わりはあるのか、宇宙は何でできているのかなど、宇宙を見上げながら誰でも考えたことがある疑問に、科学の力で迫ることがILCの目標」と説明。ILCが実現した際の波及効果について、「私自身もその一人だがアメリカには研究のためにさまざまな研究者がやってきて、いろんな文化が接触し合うところから新しいアイデア、新しい産業が生まれている。それと同じことが日本で起きるのではないかと期待している」と述べた。
東北の北上山地が建設候補地となる中、「#ILCフレンズキャンペーン」は、地元である岩手県が国民的な機運醸成を目指して展開するもの。発表会には、タレントの小島よしおさんが「#ILCフレンズリーダー」としてビデオ出演。おなじみのギャグを交えながらILCを解説する動画のほか、SNS上で認知度を広げるプレゼントキャンペーンを紹介した。佐々木淳岩手県副知事は「ILCに関心を持っていただいた方々がつながり、広がり、大きな盛り上がりになってほしい。小島よしおさんをリーダーに明るく進めていきたい」と期待を込めた。
この日の発表会ではタレントの山川恵里佳さんが司会として登場。元AKB48チーム8の佐藤七海さん、声優の佐々木未来さん、俳優の太田いず帆さんなど岩手県出身者が登壇し、「このキャンペーンをきっかけにILCを知ってくれる方が増えたら(佐藤さん)」と呼びかけた。
▽ILC(国際リニアコライダー)とは
全長数十kmの直線状の地下トンネル内で、電子と陽電子を光速に近い速度まで加速し衝突させ、宇宙誕生から1兆分の1秒後の状態、「ほんの一瞬」だけビッグバンを再現させることで、その反応を測定する実験施設。どのようにして宇宙が誕生したのか、物質が生まれたのか、という人類が長年抱いてきた謎の解明に挑むことを目指す。「外部からの影響がなるべく少なく、そして安定した空間が必要ということで、何千万年もかけてゆっくりじっくり固まった、大きな岩盤のような北上山地が候補地として評価されている(佐々木副知事)」
▽#ILCフレンズキャンペーン
「#ILCフレンズキャンペーン」では、小島よしおさん出演の動画「
ILCってなんのこと?編
」「
ちょこっと学ぶILC編
」などが公開されるほか、期間内にSNS上で「#ILCフレンズ」をつけて応援メッセージを投稿することでタイアップ商品が当たるプレゼント企画が実施されている。詳しくは
ホームページ
へ。
【関連記事】
・
社員・元社員への質問可能に3700社対象、オープンワーク
・
使用済み部品再利用でEV上回るCO2削減日本の自動車業界に提言
・
タイムトラベルしながらノートルダム大聖堂を学べる体験型特別展AR技術を駆使、日本科学未来館で11月6日から開催
・
国際交通安全学会が9月17日に創立50周年記念式典宇宙飛行士の毛利衛氏が基調講演
・
G-Placeが高所作業の転落防止システム展示7月24~26日の「労働安全衛生展」で