佐藤心結が涙のツアー初V“ダイヤモンド世代”が節目の20勝「自分の代は強い」

同じダイヤモンド世代の尾関彩美悠と優勝を争った佐藤心結。涙の初優勝になった(撮影:佐々木啓)

佐藤心結が涙のツアー初V“ダイヤモンド世代”が節目の20勝「自分の代は強い」

10月7日(月) 7:00

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<スタンレーレディスホンダ最終日◇6日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇6610ヤード・パー72>

2003年度生まれの“ダイヤモンド世代”で6人目の優勝者が誕生した。佐藤心結が5バーディ・1ボギーの「68」をマークして逃げ切り、トータル15アンダーで涙のツアー初優勝を飾った。



感動の1シーン「春花」に祝福される「心結」【写真】


前半は苦しい時間だった。2番で3パットのボギーを喫して、バーディはなし。同じ最終日最終組でプレーする河本結、尾関彩美悠が伸ばし、前の組からは竹田麗央もチャージをかけていた。「流れが良くなかったので、正直厳しいと思った」。だが、11番パー5でこの日初バーディを奪い、「まだまだいける」と流れは一変した。

14番で5メートルを決めると、15番では87ヤードから50センチにつけるショットでバーディを奪い、ここで再び首位に並ぶ。すると16番パー3でチップイン、17番では10メートルを決めて4連続。「(17番は)勝負のホールになると思っていた。ミスしてあまりよくないところについたけれど、入ったから怖くなった。『現実的じゃないなコレ…』って」。一気に抜き去り、ウイニングパットを決めると涙があふれて止まらなくなった。

茨城県にある明秀学園日立高3年のアマチュアだった2021年大会で、渋野日向子、木村彩子、ぺ・ソンウ(韓国)とのプレーオフに加わる活躍を見せた。脚光を浴びると、翌月のプロテストで一発合格。「優勝できる自信」とともに鳴り物入りでルーキーイヤーを戦ったが、自分ではなく、同級生が次々と初優勝を飾っていく。

プロ1年目には川崎春花と尾関。2年目には神谷そらに櫻井心那。そして3年目の今季は竹田麗央がメジャー2勝を含む7勝をマークしている。「自分の代は強い。良きライバルでもあるし、刺激になる存在でもある。ことしは特に置いていかれていた。どうしたら優勝できるんだろうと、自分のゴルフと見つめあう時間が多くありました」。同級生が勝利を重ねていく一方で、佐藤の大会前のメルセデス・ランキングは84位。「初優勝もシードも獲れないんじゃないかという不安にかられていた」。まさに崖っぷちだった。

だが、そんな苦しみを乗り越えた。同級生の勝利を何度もグリーン脇で迎えて祝福していた佐藤が、ここでは迎えられる側になった。「春花は『心結が初優勝するときは絶対に待ってる』とずーっと前から言ってくれていた。麗央も待ってくれていて、ふたりの姿を見るだけで涙が出るくらいでした。宝物です」。ハグで祝福されると、涙がさらにあふだしてきた。

「やっと1勝できた。スタートラインに立てて、もっと上を目指せる立場になりました」と次の目標を立てた。いま追いつきたのは、絶好調娘・竹田。「かけ離れたところにいるんですけど、少しでも近づきたい気持ちがある。誰もがそう思っているんじゃないかな」。これでダイヤモンド世代は節目の20勝目。「勝てて解放された気分になりました」と肩の荷を下ろした21歳は、ここからツアーを引っ張る存在になっていくに違いない。(文・笠井あかり)

【ダイヤモンド世代のツアー優勝】
竹田麗央 7勝(24年日本女子オープンなど)
川崎春花 5勝(22年日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯など)
櫻井心那 4勝(23年資生堂レディスなど)
神谷そら 2勝(23年日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯など)
尾関彩美悠 1勝(22年住友生命Vitalityレディス 東海クラシック)
佐藤心結1勝(24年スタンレーレディスホンダ)


<ゴルフ情報ALBA Net>
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